キンシコウ「ヒグマさん!セルリアンの上にフレンズが… あれは一体!?」
ヒグマ「よくわからないが何か訳アリのようだな。今私たちがすべきことは、このセルリアンどもを倒すことだ!」
リカオン「でも数が多いですよ、どうします!?」
ヒグマ「このセルリアン、背中に石があるタイプか…! 一体を一人で相手するのは避けろ!チームを組んで戦うぞ!」
リカオン「でも、私たち3人でこの数は分が悪いですよ!」
ヘラジカ「私もいるぞ!ライオンもまだ大丈夫だ!」
ヒグマ「よし、一体はヘラジカ達に任せる!もう一体は私とリカオン… キンシコウは周りの小型どもを頼む!」
リカオン・キンシコウ「了解!!」
ヒグマ「背中だ!背中の石を叩け!うおおおーーーー!!」
見事なコンビネーションで手際よく対応するヒグマ達のおかげで、こちらの優勢は歴然だった
見る見るうちにセルリアンは数を減らしていく…
グリフォン(さすがはセルリアン退治の専門家達だな… 恩に着るぜ)
周りのセルリアンを任せられると分かったグリフォンは、目の前のゲート型セルリアン、その上のヒポグリフと更に後ろのスフィンクスを見据える…
そしてグリフォンは一度、息を呑むと、ヒポグリフと、スフィンクスに向けて言った。
「見てろ……。お前らを、呪縛から解放してやる!」
――そんな時だった。
ゲート型のセルリアンに、みるみるうちに複数の小さな突起が生え始め……
それは1つの大きな塊となり、ヒポグリフの体を呑み込んだ。
「あ"……あ"あ"あ"あ"あ"……!」
ヒポグリフが呻き声を上げながら、その塊をみるみる内に、己の体へと取り込んで行く。
ヒポグリフは、その塊を、最後の数ミリも、全て取り込んだ。
ヒポグリフが眼を開いた。
その瞳は、紅く染まっていた。
「グリフォンを……倒せ。」
スフィンクスが言った。
ヒポグリフはスフィンクスの言葉に従うように、グリフォンに向かって走り出した。
ただ、何者かの命令に突き動かされる二人。
だが、その二人の中で、意識、記憶は生きていた。
しかし、体に命令を下すことは、その何者かに制限をされていた。
何者かの命令と異なる行動をすると、とてつもない痛みが身体を襲うのだ。
グリフォンを倒したくはないが、倒さなければ、もしかしたら何者かに殺されてしまうのではないか?
そう思った二人に、何も出来る事はなかった。
一つだけできることがあると言っても、グリフォンを応援する事のみだった。
ヒポグリフはグリフォンに飛びかかり、爪による猛ラッシュでグリフォンを攻めたてる!
ゲートセルリアンの腕による攻撃も避けながら、ヒポグリフの攻撃を防ぐもグリフォンに反撃に転じる余裕がない
グリフォン「は、早ぇ!おい、やめろヒポグリフ!!やい、スフィンクス!てめぇヒポグリフに一体何を・・・
パチパチと手を叩きながら少し含み笑いをするスフィンクスが口を開いた
スフィンクス「すごいだろう?こんな事もできるようになったんだ、彼女は。いや、実に素晴らしい。」
ゲートセルリアンとヒポグリフの猛攻は止まらない!ゲートセルリアンの腕を跳ね除けるも、ついにヒポグリフの爪を一撃もろに食らったグリフォンは膝をつく
グリフォン「ぐっ!!」
更に追い打ちをかけるように、ヒポグリフは羽根で突風を起こしグリフォンを吹き飛ばす!
グリフォン「おわああーーー!!」
少し離れた地面に倒れ込んだグリフォンは必死に起き上がるも、こちらに向かってくるゲートセルリアンとヒポグリフ・・・
いよいよグリフォンは追い詰められていた・・・
その時空から一人のフレンズの影!
ハクトウワシ「キミ、私も加勢させてもらうよ!レッツジャスティス!」
ヒグマ達を運んできた鳥のフレンズの一人、ハクトウワシがゲートセルリアンの石を一撃で破壊する
スフィンクス「ちっ・・・無粋な事を。小鳥風情が!」
ゲートセルリアンの攻撃は無くなったものの、ヒポグリフの猛ラッシュに追い込まれるグリフォン
グリフォン(どうする・・・!?このままじゃやられちまう!!反撃するか!?いや、しかし・・・!俺は手加減なんかできねえ!もし万が一直撃しちまったら、俺がこの手でヒポグリフを・・・!いや、考えろ、考えろ!いや、しかし・・・!)
ヒポグリフ「・・・・ッ!!」
ヒポグリフの額の目が光りギリギリと歯を食いしばる!爪に力が集中する、大きく飛びあがり、勢いよく爪を振り上げた!
グリフォン「や、やばい!!ちくしょう、やるしかねええぇぇッッッ!!」
グリフォン達がセルリアンと戦いを繰り広げる中、その上空ではアフリカオオコノハズクの博士とワシミミズクの助手、そしてトキが地上での戦いを見守っていた。
博士「あれがオカピの話していたグリフォンとか言うフレンズですか、なるほど確かに奇妙な姿なのです」
助手「オカピの話ではとしょかんに向かっているとの事でしたが…何故ここにいるのでしょう?」
博士「それよりもあのセルリアンと一体化したフレンズは何なのです?まるでセルリアンを従えているようにも見えるたのです…」
トキ「もう一人誰かいるわ、仲間かしら?」
博士「まったく…、分からない事だらけなのです…、とにかく今はセルリアンの大群をどうにかするのが優先なのですよ!あっちはヒグマ達に任せて我々も城の防衛に回るのです!」
一方、地上では三体いるゲート型セルリアンの内、既に一体はヘラジカ・ライオンチームによって仕留められていた。
ヒグマ「リカオン!突っ込み過ぎるな!下がれ!」
リカオンは素早いバックステップでセルリアンの攻撃をかわす、急に目標を失った触腕は地面に激突し土を抉った、セルリアンより生える触腕の半分は戦いによって切断され残す所2本のみだ、ヒグマは一瞬の隙を突き一気に距離を詰めた、真っ直ぐ向かってくる触腕を熊手で払い除けるとそのままセルリアンの頭上に飛び掛かり、石を目掛けて全力で熊手を叩き込む。
ヒグマ「でやあぁぁーっ!!」
サンドスターの輝きを放つ熊手が弱点の石を粉々に粉砕した。
ヒグマ「ふうっ、残りは一体のみか、あっちはどうなってる…」
ヒグマはヒポグリフと対峙するグリフォンの方に目を向けた、グリフォンはセルリアンを取り込んだヒポグリフに躊躇してか、苦戦こそしていないものの膠着状態に陥っていた。
グリフォン「くそっ、正気に戻れヒポグリフ…!このままじゃ迂闊に手が出せねえ…!どうする…」
迷っている間にもヒポグリフは苦痛に顔を歪ませながらも攻撃の手を緩めることは無い。
グリフォンは覚悟を決め、一か八かの賭けに出た。
NEO体の特徴である額に現れるセルリアン目、その直下には極めて小さなセルリアンのコアである石が埋め込まれている。
自身もかつてNEO体手術を受けた際、その呪縛から逃れるために額に埋め込まれたそれを自ら取り出したのだ。だが今度は動く相手が対象だ、ましてやその相手はヒポグリフである、絶対の精度と集中が必要となる、いつもの力任せに拳を振るうことは出来ない。グリフォンは拳を手刀の形に構えると指先の一点に意識を集中させた。
グリフォン「ごめんな…ヒポグリフ…!ちょっと荒療治になるぜ!!」
ヒポグリフがその腕にセルリアンの体で出来た刃を纏いグリフォン目掛け突進する。
グリフォン「はああぁーーーーー!!」
セルリアン製の鋭い刃がグリフォンの頬を掠める、と同時にサンドスターの輝きを帯びたグリフォンの指先がヒポグリフの額の目を貫く、そしてその奥に埋め込まれたのセルリアンの石を破壊した。
ヒポグリフ「うぐああぁっー…!」
額の目とコアを破壊されヒポグリフが呻きを上げる、破壊されたセルリアンの目と伴にそこに繋がりった極小のセルリアンのコアである石がズルリと地面に落ちた。
ヒポグリフはそのまま意識を失ったかのように倒れそうになる。
咄嗟にヒポグリフを抱き抱えるグリフォン。
グリフォン「ヒポグリフ大丈夫かしっかりしろヒポグリフ!!」
心配そうにヒポグリフに声をかけるグリフォン。呼び掛けにヒポグリフの瞳がゆっくりと開いた、その色はいつものヒポグリフの瞳だ。
ヒポグリフ「……ごめんなさい、グリフォン…私…、私…」
グリフォンの胸に頭を埋めるヒポグリフ。
グリフォン「…いいんだ…ヒポグリフ…」
グリフォンはヒポグリフを力強く抱き締めた。