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……それから小一時間が経って。
「何だか水のはねる音がするねー!」
サーバルが、その大きな耳をぴょこぴょこと揺らしながら、その場にいるフレンズたちにそう語りかけた。
「緑も多くなって来ましたね。」
かばんはサーバルに続けて、周りを見渡しつつ言う。
すると、そんな二人の言葉に、ラッキービーストが答えた。
「タキニチカヅイテキテルカラネ。コノママシバラクナニモナケレバ、キョウマデニタキチホーニハツクヨ。」
――。
そんな時。
「キキィーーーーーーーーーッ!!!!!!!」
バスが停まった。
「ま、また〜〜〜!?」
サーバルが少しだけ呆れたような様子で叫んだ。
「ど、どうしたんですか!?」
かばんがラッキービーストに聞き、前を見る。
するとそこには、ある障害物があった。
だがそれは先程とは違い、フレンズではなかった。
それは横転した、大きな樹木。
林から飛び出て、バスの進行を邪魔している。
「サーバルちゃん、あれ動かせる?」
かばんがサーバルに聞いた。
「流石に無理だよ! でもまあ、皆でやったなら……。」
サーバルが答え、そこまで言った時。
「バス……!? なんでこんな所に……。」
そんな声が聞こえた。
もちろんその声は、バスに乗っている7人の物でも、今まで会ってきたフレンズ達の物でもない。
かばんがその声を聞き、辺りを見回したが何かある気配もない。
この声は一体どこから聞こえて来るのだろうか?
ふとかばんが再び正面へ目を向けると、倒れている大木が少し揺らいだのが目に入り、それをじっくりと見つめた。
すると大木が削れ行くように消え去り、窓の外の空が歪んだ。
「もう、人類はここには居ないはずなのに……。」
そんな声が聞こえたかと思うと、バスの入り口が歪んで見えた。
「設備も、あの時と何ら変わりないし……。」
またもそんな声が聞こえ、バスの中のフレンズ達が一斉に、入り口に顔を向けた。
すると入り口の歪みがどんどん、かばんへ向かってきて、こんな声が鳴り響いた。
「その姿……その服……あなた、もしかしてヒト!?」
その音の発生源はかばんの目の前からだった。
「ふぇ、ふぇええ!?」
かばんは姿の見えない声の持ち主が、居るであろう場所を見つめながら、困惑した表情で言った。
「あ……ごめんなさい。元に戻るのを、忘れていたわ。」
そんな声が聞こえると、そのフレンズの姿が、かばんの目の前にゆっくりとフェードインした。
「あ……あなたは……。」
かばんは呟くように問い掛けた。
「私? 私はエボシカメレオンよ。」
▼■■■■■▼ 有鱗目 カメレオン科 カメレオン属
■ ■ ■
■ ■ ■ ジャクソンカメレオン
■ ■ ■
■■ ■ Jackson's chameleon
「ジャクソン……。」
「ジャクソンカメレオンハ、パンサーカメレオントオナジク、ユウリンモクノカメレオンカデ、カメレオンカノカメレオンゾクニゾクシテイルドウブツダ
ヨ。」
ラッキービーストがいつも通りの単調な声で、そのフレンズについて解説を続ける。
ラッキービーストの声に、かばんは彼の方向へと顔を向けた。
「カノジョハパンサーカメレオントオナジヨウニ、カラダノイロヲマワリノハイケイトドウカサセテカクレルコトガデキルンダ。」
「なるほど、歪んで見えたのは背景と同化してたからなんですね。」
かばんはうんうん、と頷きながら言うと、エボシカメレオンがいる方向へと向き直る。
「あれ。」
見てみると、ジャクソンカメレオンは何やら手を振りながらかばんに背を向けている。
どうやら、知り合いのフレンズに声をかけているようだ。
「おーい!カワウー!ヒトだー!ヒトがいたよー!」
「マジでか!」
新たなフレンズの声が聞こえ、かばんがその声に聞こえた方向へと目を向けると、頭に黒い羽を生やしたフレンズがこちらに向かってきた。
「どうも、私はカワウ。名前の通り、カワウのフレンズだ。」
▼■■■■■▼ カツオドリ目 ウ科 ウ属
■ ■ ■
■ ■ ■ カワウ
■ ■ ■
■■ ■ Great Cormorant
「おおっ、ボス! 久し振りじゃーん!」
カワウはバス内を見回し、ラッキービーストを見つけると彼の元へと近づき、彼の身長に合わせるようにしゃがみながら言った。
「お二人、知り合いなんですか!?」
かばんは二人の意外な関係性に驚いて声を漏らした。
「まあ、知り合いっちゃあ知り合いかなあ。」
カワウは、かばんの問いにそう答えると、ラッキービーストに目を向けて言った。
「ねえボス! 久し振りにあれ、やってもいいかしら。」
「ダメダヨ。」
ラッキービーストは少し急ぎ気味にそんな反応を返した。
「ありがとー。」
カワウはラッキービーストの答えにそう返すと、運転席へと飛び乗った。
「ダメダヨ。……カバン、カワウ……カノジョヲハヤクココカラホウリダシテクレナイカナ。」
ラッキービーストは言った。
「……え。なんでですか?」
かばんが言った。
「そーだよー。追い出すなんてひどいよー。ねー。ヒトさん?」
カワウがかばんの言葉に反応して言い、さらに彼女はかばんの同意を求める為に瞼をパチパチと瞬いた。
「ヒドクナイヨ。カバン、ハヤクカノジョヲバスカラオイダシテ。」
ラッキービーストが言った。
「だ、だからなんで……。」
かばんはラッキービーストに、なぜ彼女を追い出そうとするのか聞こうとした。
だがその瞬間。
「う、うわあああああ!」
バスがハイスピードで走り出した。
辺りに悲鳴が響く。
「……コウイウコトダヨ。」
そしてそれと共に、バス内に積み込まれていた様々な物が崩れ落ち、その床に散乱した。
「な、何!? なんなの!?」
サーバルが焦り、そう叫ぶ。
すると運転席のラッキービーストが、そんなサーバルの叫びに答えるように言った。
「カノジョハモトモト、ジャパリパークカーレースノレーサーダッタンダ、ダケドセルリアンノシュウゲキニヨリ、モトモトアッタレースシセツガハカイサレタンダ。ソレデレースガデキナクナリ、ソノタメニタメテシマッタストレスガフンカチョクゼンダッタンダ。」
ラッキービーストが言っている間にも、どんどんスピードは加速して、かばんが気付いた頃には既にスピードは限界に達していた。
「やっほーーーーーーー!!!!!」
かばんはそれを表すパラメーターを見るや否や、ショックのあまり気を失いかけた。
だがなんとか我をその場に留め、カワウに向けて言った。
「カワウさん……。」
恐怖のあまり、中々声が出ない。
「速いでしょー!?」
カワウはかばん達の様子を気にも止めず、得意げに、楽しげにそう答えた。
かばんはそんなカワウの言葉に、恐怖を押しのけながら言った。
「そうですね……。速いですね……。」
カワウの笑顔はより一層強まっていく。
かばんは力を振り絞って続けた。
「でも……、お願いですから停めて下さい!」
かばんのその言葉を聞き、カワウは顔を不満げに歪めながらもゆっくりとバスを停めた。
「せっかく面白かったのに……。」
カワウは拗ねたように呟いた。
「ひ、控えましょうね……。」
かばんはカワウの呟きに、そう答えた。
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「さようならー!」
ジャクソンカメレオン達がそう言いながら手を振って去っていった。
かばんはそんな彼女に手を振り返しながら言った。
「またー!」
かばんは彼女の姿が見えなくなった事を確認した。
するとバスの中へと向き直り、バスの床の上に散らばる物へ目を向けて、ため息を漏らしながら気だるそうに言った。
「……さて。始めますか。」
【エンディング】
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の の タイリク予告 の の
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どうも。
タイリクオオカミだ。
今回は「たき」について、予習していこう。
滝は、川の段差が高い場合に出来る地形で、中にはとても高度が高い位置に位置する滝もある。
そう、ナイアガラの滝などがその主な代表だな。
さて、次回も少々、遅れをとる可能性があるが、みんなどうか楽しみに待っててくれ。
次回、「たき」。
ラッキービーストがフレンズと会話した!
カワウのカーレーサー設定 意外でしたのだ
アヒルのこけこっこーは本家よりうるさそうなのだ~😁