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○○自然公園 ほらぐち おねえさん
「テングコウモリは、その名の通り天狗のような突き出した鼻が特徴で、枯れ葉にくるまって眠る時でも、この鼻をシュノーケルのように使って外の空気を吸うことができるんですよ!森の中で敵に見つからないよう、隠れながら呼吸も確保する、彼らなりの生き残り戦略なんです。」
参考元:Wikipedia
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「……あの、テングコウモリさん。ここはどんなアトラクションなんですか?」
かばんが恐る恐る尋ねると、テングコウモリは背中の大きな翼を時折パサリと揺らしながら振り返った。
「ん? ああ、ここはね。昔、ヒトたちがこの洞窟の景色を眺めて歩くために作った場所らしいよ。あたいらコウモリにとっては、ただの寝床っていうより最高の遊び場なんだけどね。」
「景色を眺める……。」
「そう。この先にある珍しい岩とか、光るコケとかを安全に見学するルートだったんだってさ。」
かばんにそう伝えながら、テングコウモリは一歩一歩と、かばんと足並みを揃えて洞窟の奥へと足を進める。
テングコウモリが言い終わった刹那、かばんの傍らで同じく足並みを揃えていたラッキービーストがその足取りを止めた。
それに気がついたかばんは「ちょっと待ってください」とテングコウモリを足止めすると、突然足取りを止めたラッキービーストに向かって語りかけた。
「ラッキーさん、どうしたんですか?」
かばんが言うまもなく、ラッキービーストは己の胸の装置から、洞窟の壁に向けて映像を映し始めた。
『ついに新エリア、「洞窟ウォーク」がオープンですね!』
映像には、心躍ったような表情で両手を広げながら微笑むミライの姿。
「……急に出てきたけど、このフレンズは誰だ?」
ラッキービーストが突然流し出した映像を覗き込みながら、テングコウモリがうーんと顎に軽く手を当てながらこっそりと呟く。
『ここはこの自然にできた洞窟内を歩きながら、中で暮らしているフレンズさんたちと遊んだりすることができるエリアで……』
ミライが片手を広げると、その先ではなにかツキノワグマと似た風貌を備えたフレンズが、石柱の横からひょっこりと顔を出していた。
テングコウモリは相変わらず、ラッキービーストが映し出す映像をまじまじと見つめながら、何かを呟き続けていた。
「『管理人』はこのフレンズを見たことがあるのかな……」
『あくまで「自然」を前提したパークなので「洞窟ウォーク」はちょっぴり暗いですが、ちゃんと道は整備しているので皆さんも歩きやすい位にはなっていると思います。』
ミライは言うと、『なので、よかったら新エリアも楽しんでください!』と続け、映像はそこで終了した。
「『洞窟ウォーク』ね、たしかにこのエリアはアタイたちもそう呼んでる。」
テングコウモリはうんうんと首を縦に振ると、続ける。
「映像を見た限りじゃ、ここも昔はヒトがパークのために手を加えた場所だったんだね。」
「はい!道も整備されていて綺麗でしたね!」
かばんの物言いに、テングコウモリは辺りを見回すと諦めたような表情を浮かべる。
「ま、今は見ての通り、手入れもされてなくてボロボロになっちまってるけどね。」
彼女はニッと笑うと、壁にある塗装の剥げかけた案内板を軽く叩いた。
そこには、うっすらと「大自然の神秘・洞窟ウォーク」という文字が残っている。
かばんが「たしかに……」と苦笑を浮かべると、テングコウモリはまた再び悪戯に微笑む。
「だから、あたいみたいな特別な鼻がないと、どこが道だか分からなくなっちゃうかもよ?」
テングコウモリは言うと、表情を変えて続けた。
「でも、心配しな。あんたたちがここを抜けるまで、あたいがバッチリ『ガイド』してやるからさ。」
そんな頼もしい言葉とは裏腹に、彼女の視線はどこか楽しげに、さらに暗い洞窟の奥へと向けられていた。
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整備されているとはいえ、古いアトラクションの道は険しかった。
足元を照らすのはラッキービーストの明かりと、時折壁に見える淡い光だけだ。
不意に、かばんが踏み出した右足の下で「ミシリ」と不吉な音が響く。
「わっ……!?」
直後、足元の床がガラガラと音を立てて崩れ落ちた。
かばんはあわてて身を引き、近くの岩壁にしがみつく。
崩れた破片が奈落の底へと消えていく音が、暗闇の中でいつまでも反響していた。
「あぶな……。ラッキーさん、大丈夫ですか?」
「ボクハダイジョウブダヨ。カバン、ケガハナイカイ?」
「はい、なんとか……」
かばんが息を整えていると、先を行っていたテングコウモリが、鋭い目つきでこちらを振り返り、人差し指を口に当てた。
「しっ……! 静かにしな。あんまり騒ぐと、あいつらに見つかるよ。」
彼女が指し示すずっと遠くの暗闇。
そこには、青白く不気味な光を放つセルリアンが数体、ゆらゆらと徘徊していた。
かばんは思わず息を呑み、身を潜める。
「ここらはあたいらの庭だけど、あいつらは空気が読めないからねぇ。見つからないように、慎重についてきなよ。」
再び歩き出したテングコウモリは、先ほどよりも注意深く、時折立ち止まっては鼻をヒクつかせ、かばんの動きを観察するようになった。
ジャリ、ジャリと土を踏みしめるかばんの足音や、暗闇の中で手探りに進むその仕草を、何かを確かめるように見つめている。
そして、ふとした拍子に彼女は歩みを緩めると、かばんの顔を間近でじっと覗き込んだ。
その金色の瞳から遊び気が消え、ひどく真剣な響きが混じる。
「……ねぇ、あんた。」
テングコウモリの声が、洞窟の壁に低く反響した。
「あんた、もしかして……ヒト?」
「え……? ああ、はい。そうです。ボクは、ヒトです」
突然の問いかけに一瞬驚きはしたものの、かばんはすぐに穏やかな笑みを浮かべて頷いた。
これまでの旅路で多くのフレンズと出会い、自分の正体を知った今のかばんにとって、その言葉はもう戸惑うようなものではなくなっていた。
「へぇ……やっぱりねぇ。あたいの鼻は誤魔化せないよ」
テングコウモリは金色の目を細めて愉快そうに笑った。しかし、それ以上深くは追及せず、「ま、今はいいさ。あっちで驚かせてやろう」と短く告げて再び歩き出した。
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しばらく進むと、頑丈そうな岩の扉が見えてきた。テングコウモリは扉を遠慮なく「ドンドン!」と叩く。
「おーい、ホラアナグマ! 起きてるかい? 面白い客人を連れてきたよ!」
扉の向こうから、低く地響きのような唸り声が聞こえ、ゆっくりと扉が開いた。
「……テングか。こんな夜更けに何の騒ぎだ。客人だと?」
▼■■■■■▼ 食肉目クマ科クマ属
■ ■ ■
■ ■ ■ ホラアナグマ
■ ■ ■
■■ ■ Cave bear
灰褐色の分厚い毛皮をまとった大柄なフレンズが、目をこすりながら現れた。
彼女はまだ半分眠っているのか、手にした大きなランタンを揺らしながら、ぼんやりとテングコウモリを見つめている。
背後にかばんたちが立っていることには、まだ気づいていない様子だ。
「そうだよ、ただの客人じゃない。ホラアナグマ、ランタンをもっとこっちへ向けなよ」
テングコウモリに促され、ホラアナグマは怪訝そうにランタンを掲げた。その光がかばんの姿を真正面から照らし出す。
「……。……なっ!?」
眠たげだったホラアナグマの目が、これ以上ないほど大きく見開かれた。
彼女は手に持ったランタンを落としそうになるのを慌てて支え、信じられないものを見るような眼差しで、石像のように固まった。
「あたいの鼻が言ってるんだ。この子は、あたいらがずっと昔に会ったことのある……あの『ヒト』ってやつさ。本物のね」
テングコウモリが誇らしげに胸を張る中、ホラアナグマは言葉を失い、じっくりとかばんを、それはまた物珍しそうに観察し始めた。
「確かに……この特徴は『ヒト』でしか有り得ない……。」
かばんの生態をまじまじと見つめながら、ツキノワグマは冷静に分析を重ねる。
突き刺さるホラアナグマの視線にかばんはどことなく羞恥心を覚えつつも、自身が今では(すくなくとも)この辺にいるのが珍しい存在である「ヒト」という存在であることを自覚し、ホラアナグマによる「観察」を受け入れ、大人しく立ち続けた。
一通り観察を終えたホラアナグマは、一歩かばんから遠ざかり、かばんの顔をまたジッと見つめると、再び「信じられない」といった面持ちで言葉を紡ぐ。
「しかし……、もうかなり前に、ヒトはここから姿を消したはず……。」
ホラアナグマが俯くと、長い「観察」に見かねたテングコウモリが、呆れたようにため息をついて話し出す。
「ひとまず、一旦休める場所に案内してやろうぜ、ホラアナグマ。」
「そうだな。」
テングコウモリの言葉に、ホラアナグマは一息ついてから言うと、建物の中…、その奥にある客間へと案内した。
「まず、改めて自己紹介から。私は前々からこの辺の洞窟を管理しているホラアナグマだ。」
かばんたちとテングコウモリが席についたあと、ホラアナグマは己の胸と腰に手を当てながら、元気よくそう挨拶した。
「キョウシュウエリアから来ました、かばんって云います!ボクは皆さんが仰るとおり、『ヒト』のフレンズ……。いえ、ヒトです!」
かばんも、ホラアナグマと同じように自己紹介を始めるも、途中で自分のフレンズ化がもう既に切れているであろうことを思い出して、慌てた様子で言い直す。
「なぜ今、言い直しを?」
ホラアナグマはふと、今のかばんの発言に対してそう問いかけた。
ホラアナグマの疑念に、かばんは片手で頭をかきながら答える。
「えっと……。」
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○○研究所 ○○お兄さん
Der Höhlenbär war sogar noch größer als unsere heutigen Braunbären, aber eigentlich ein gemütlicher Vegetarier, der sich hauptsächlich von Pflanzen ernährte. Leider ist er ausgestorben, weil während der Eiszeit die Nahrung knapp wurde und er sich zudem mit den frühen Menschen um die besten Höhlen als Schlafplatz streiten musste!
(訳:洞窟熊は、現在のヒグマよりもさらに大きかったのですが、実はのんびりとした草食動物で、主に植物を食べていました。残念ながら、氷河期に餌が不足した上、寝床として最適な洞窟を初期の人類と奪い合わなければならなかったため、絶滅してしまいました!)
参考元:ナショナルジオグラフィック
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少しだけ時は遡り、サーバルたちのいるバス車内。
「うーん……。」
寝ぼけた声を上げ、サーバルが目を擦りながら起き上がった。
「ここはどこ……?かばんちゃんは……?」
辺りを見回しながら、サーバルが声を上げる。
そんな様子に気がついたフェネックは、前の座席からひょっこりと顔を出してサーバルに語りかけた。
「おはよー、サーバル。」
「フェネック!もしかして、ずっと起きてたの?」
「まぁ私はそこまで疲れてないからねぇ〜」
起きて開口二番に自身に放たれたひと言に、フェネックはいつも通りゆったりした口調で受け答える。
「ん〜、もう朝なのだ〜……?」
フェネックの傍らでスヤスヤと寝息を立てていたアライグマも、サーバルの元気な声に耳を揺らし、目を覚ました。
「おはよ〜アライさーん。」
サーバルと会話を広げていたフェネックも、アライグマの様子に気が付くと、視線を変えてそう一言。
「ねぇフェネック、かばんちゃんはどこに行ったの?」
「かばんさんなら、先に起きて暇だからってここの奥にある光の方に向かって行ったよ〜。」
再びサーバルから投げかけられた質問に、フェネックは再び口を開くと、起き上がるアライグマを横目に見ながらそう答えた。
「たしかに、この洞窟の奥にはなにかおたからでもありそうな気がするのだ!かばんさんもワクワクなのだ!」
アライグマはフェネックの話を聞いて洞窟の奥へ視線を向けると、心を躍らせたような様子で元気に言った。
「ならまぁ、行ってみるのもアリなのです。」
「我々も気になるのです。」
アライグマの鼻息荒い宣言に、いつの間にか目を覚ましていたアフリカオオコノハズクとワシミミズクも、羽角をピョコピョコと揺らしながら頷いた。
「よし! それじゃあみんなでかばんちゃんを追いかけよう!」
サーバルの合図とともに、一行はジャパリバスを降り、ひんやりとした洞窟の空気を切り裂いて奥へと進み始めた。
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「……なるほど。キミは一度、セルリアンに食べられて、そこから『ヒト』として戻ってきた……ということか」
ホラアナグマは腕を組み、深く納得したように頷いた。その隣で、テングコウモリが珍しく真面目な顔で耳をそばだてている。
「サンドスターの奇跡……なんて言葉じゃ片付けられねぇな。あんた、相当な『根性』の持ち主だよ」
テングコウモリがニシシと笑い、かばんの背中をバシッと叩く。
「まぁ、そこからここゴコクエリアに来てみんなとまた冒険をして、そんなこんなで嵐から逃げて、バスで寝ている間にこの洞窟に入ったわけなんですが……」
頭をかきながらかばんは続けた。
そしてそんなかばんの言葉に、隣で話を聞いていたテングコウモリは首を傾げながら疑問を呈する。
「じゃあじゃあ、バスの方でみんなはまだ寝てるってこと?」
テングコウモリの問いかけにかばんは彼女のほうへ振り向くと、ニコリと微笑みながら言い始めた。
「あはい、皆が起きるまでの間洞窟の中を眺めていたら、奥のこの建物の照らす光に惹かれてしまって。」
「たしかに昨日はすごい嵐だったし、あれは今朝まで続きそうな勢いだったな。」
ホラアナグマが顎に拳を当てながら、うーむ、といった様子で考え込む。
そんな時だった。
……ドォォオオオン!
洞窟の続く扉の向こうから突然轟音が鳴り響き、驚いたかばんたちは扉の方へと視線を向けた。
「今の音は……?」
かばんが呟くと、ホラアナグマが怪訝な表情でテングコウモリと目を合わせる。
「もしかしたら、外で何か起こったのかもしれない。」
ホラアナグマが言うと、テングコウモリは真剣な表情を浮かべて席を立った。
「アタイが外を見てくるよ、」
「ボクもついて行きます!」
【エンディング】
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どうも、タイリクオオカミだ。
今回もかなり投稿が遅れてしまって申し訳ない。
今回の話、大分中途半端で終わってしまう気もしたので、文字数も考えて2部作で投稿する方向性に投稿直前で切り替えてみたのだが……これでいいだろうか?
ひとまず、私は今日も夜遅くまで小説を書いていたのでまだ眠い。
もう少し寝ていたいところではあるが、眠りにつく前に次の話のタイトルだけでも教えておかなきゃな。
次回、「だっしゅつ」。