サビの部分
「シヤ」
ぬいぐるみサイズの同位体。魔法少女ものの妖精ポジション。主人公は「人間」、ヒロインは「小娘」呼び。
「エリカ」
主人公。人間の女。熱血主人公そのまんまって感じ。
「エフティ」
ヒロイン。ハーフエルフの女。
▼
(ヒロインを取り込んだラスボスを倒さないとやばい状況)
「ふ〜む、困りましたねぇ。私もこの姿ではあれをどうしようもありません。」
「………何が、必要だ。」
「私の本体をここに呼び出せば…」
「違う!何を捧げりゃいいんだって話だ!」
「…あの小娘を助けたいですか?」
「当たり前だ!」
「……あの小娘のためなら…何をも捧げられますか?」
「何が言いたい!早く言え!」
「………では。」
(シヤの指がエリカの額に当てられる)
「私の本体の力を対価に、あの小娘との記憶を全て貰います。永遠に。」
「…!」
「当然の代償でしょう?私の本体の力をあなたたちごときのために使わせるのですからむしろ安いくらいで…」
(エリカがシヤの腕を掴む)
「あぁ安い!早くしろ!」
「………ほぅ。いいのですね?」
「…あぁ。頼む。」
「仰せのままに。」
(シヤの指が輝くと共に出現した扉のようなものから、エリカに力が流れ込む)
(主人公は覚醒し、紫色に光っている)
「あ?忘れないんだけど。」
「戦いが終わるまでは覚えていますよ。そこまで意地悪じゃありません。」
「そうかよ。」
「…その、今までありがとな。お前との旅、正直楽しかったよ。」
「えぇ、私も少しは楽しめましたよ、人げ…いや、エリカ。」
(エリカがラスボスに飛んでいく)
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▼
(ラスボスが倒れ、取り込まれていたエフティが解放される)
「うぅ…ここは…」
(目を覚ましたエフティからほど近い場所に、エリカが座り込んでいる)
「エリカ…!また、助けてもらっちゃったね。」
「………お前、誰だ?」
「えっ…」
「悪いけど、覚えてねーんだよな、お前のこと。なんならどうやってこいつを倒したのかも覚えてねぇ。」
「ま、なんにせよ別にお前のためじゃねーから、感謝はいらねーよ。」
「…嘘、嘘よね?悪い冗談よしてよ……」
「なんで嘘つかなきゃなんねぇんだよ。初対面のお前に…」
「なぁオイ…なんで泣いてんだよ…どこか痛むのか?ちょっとなら回復魔法使えるぜ?」
「………いいの。もういい。私のこと忘れちゃっても、エリカがエリカのままなら、それでいいの。」
「…」
「あんたバカだしガキだし、いつも突っ走るし、すぐ騙されるし…」
「初対面に言い過ぎだろオイ!」
「…でも、困ってる人がいたら絶対助けるし、不器用だけど優しいし、いつも側にいてくれて、いつも駆けつけてくれた…」
「そんなあんたが…好きだった。」
「…!」
「…いきなりごめんね!初対面の人にこんなこと言われて、気持ち悪いよね!大丈夫、もう行くから!バイバイ!」
「エフティ!」
「!」
(エリカが後ろからエフティの手を掴む)
「ごめん!本当にごめん!俺、お前さえ助かればいいと思ってた!俺がお前を忘れることが、お前にとってどんなに辛いことか考えなかった!それで辛いのは俺だけだって!ごめん!許してくれ!」
「……もう…………ほんと、ほんとにもう!びっくり…させないでよ…!」
(振り返ってエリカを抱きしめる)
「…うん、させない。もうびっくりさせねぇし…一人にもしない。」
(エフティを抱きしめ返す)
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(遠くから二人を見守るシヤ)
「…嘘つきだね。」
「絢。覗き見とは趣味が悪いですね。」
「キミが言うの?…金輪際忘れるとか嘘じゃん。キミがかけたの、ちょっとだけ物忘れするだけの魔法でしょ。」
「…そろそろ覚えなさい、絢?私は
」バッドエンドは認めない「
主義なのです。」すき
ありがちょ