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政治・経済(旧「参議院選挙」) / 75

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なぐも 2025/10/07 (火) 05:37:57

新しい総理は高市vs野田の決選投票になる可能性もあるが、まあ最後は高市で決まりだろう。
そうすると「連立の枠組み」がどうなるかだ。

高市はあくまで公明党との連立を維持する方針を出しているが、公明党のほうが自民総裁選の時から連立離脱をチラつかせていた。それは小泉への援護射撃だったろうが結局高市に決まった。今度は、いろいろ条件を出して自民党が飲めるなら連立維持するが飲まなければ離脱する構えを見せている。今、自公合わせても衆参どっちも過半数割れだから、そのうえ公明党まで抜けたら困るだろ、という牽制だ。

対して高市やその後ろ盾となった麻生は、国民民主との連携を模索している。国民民主がすぐに連立するとは限らないが多くの問題で協力関係を築く態勢になれば、逆に公明党に対して「連立に残りたければ残っていいが、出たければ勝手にしろ」という逆牽制になる。今度は公明党のほうが決断を迫られる立場になる。

今まで、自公連立とはいえ圧倒的に自民のほうが主体だった。自公が連立してきたのは、公明党は与党の地位が欲しく、自民党は公明党の支持基盤の岩盤固定票が欲しかったからだ。それが連立離脱となれば、自民党候補者と公明党候補者が同一選挙区で戦う構図となる。こうなったらどちらに痛手が大きいだろうか?

これまで、反自公政権の人は、どちらにも投票せず別の政党を選んだだろう。自公政権の存続を望む人が自民や公明の候補者に投票してきたわけだが、言うまでもなく母数において自民党支持者のほうがはるかに多い。
公明党支持者の票が自民党から離れた場合、自民党はその選挙区で負けが増えるかもしれない。しかしそこで負ける相手は立憲民主などであって、自民党が落選した議席は立憲などが持っていくことになり、公明党の手には渡らない。
一方、自民党支持者が「自民主体の政権」のために公明党に投票していた、それが離れた場合、公明党の負けももちろん増える。そのとき議席を奪われる相手は自民党かもしれないし立憲民主党などの他政党かもしれない。

要は、公明党は岩盤支持層を持っている反面、それ以外の人間には選ばれないため、自力で小選挙区を制する力はほとんどないということだ。現状維持を望む人は自民に入れるし、現状を変えたい人もわざわざ宗教的バックグラウンドをもつ公明党になびくことはない。昔の中選挙区制ならともかく、小選挙区ではどれだけ公明党が独力で戦える?

自公連立を解消したら自民党も痛手を負うが、公明党の痛手のほうが大きい。与党の地位を失って、さらに選挙でも弱小に成り下がるリスクは、公明党の執行部も分からないはずがない。
自民党が国民民主を抱き込むことができてもできなくても、次の総理は高市だろう。公明離脱で高市政権が行き詰まった時、解散することになれば、打撃を受けるのは公明党のほうだ。だったら公明党は高市に上から目線で脅すことはできず、支持者の反対を受けないように穏便な政策をやってくれと頼むのが精一杯。

結局、そうやって公明党は連立に残るしか道はないと思う。一度離れたら、自民党に頭を下げなければ二度と連立には戻れなくなる。たとえ自民党が凋落して別の政党主体の「非自民連立政権」ができても、長年自民党と組んでた公明党を仲間入りさせれば「非自民」の大義が通らないので非自民連立にも呼ばれない。その覚悟を持って、「骨をバラバラに絶たせて肉を切る」つもりでなければ連立に残るだろう。

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