H.O.P.E.

「第二次ソフィスト」の研究 / 40

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American_Crusoe 2025/07/14 (月) 15:27:17

「『列伝』の著者が「第一の」ソフィストとして具体的に名前を挙げているのは、ゴルギアス、プロタゴラス、クリティアスからイソクラテスまで、基本的にはわれわれがプラトンやアリストテレスの著作を介して「ソフィスト」として認識する人物群と一致する。そうした彼らの営みが、何ゆえ「哲学的」弁論術と形容されるのか。われわれは、カルネアデスまたはディオンに代表されるように、一般に「哲学者」と目される者が弁論家的な活動に深く関わった例を知っている。けれども著者は、狭義の「哲学」に軸足を置くこうした者たちに関しては、わざわざ「本当の」ソフィストたちとは区別をたてて論じるという念の入りようであり、彼らの活動を指して「哲学的」弁論術と言っているわけではない。かといって、プラトン—アリストテレスによってわれわれに馴染みの <哲学者> 対  <ソフィスト> という構図をこの箇所に読み込もうとしても、語義そのものに矛盾が生じてしまうのは明らかである。 」

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