H.O.P.E.

「第二次ソフィスト」の研究 / 63

73 コメント
views
9 フォロー
63
American_Crusoe 2025/07/14 (月) 22:51:43

「行く先々で「哲学者」と呼ばれるうち(当時の哲学者の典型は乞食のような身なりだった)、自分でも哲学に目覚めたのだという」。このあたり面白いね。「哲学者」というのは、本来、このように他人から言われる呼び名で、自称するものではないと思う。ましてや、社会的な肩書きで「哲学者」を名乗ってるやつは漏れなく死ぬべき。

「ディオンは哲学を扱ったが、明確に属する学派は無い。ディオゲネスを複数作品で主役にしているが、犬儒派を信奉していたわけではなく、乞食のように放浪したが、奇矯な行為まではしなかった。ストア派の要素も持つが、属するというほどではなかった。プラトン対話篇を愛読したが、プラトン哲学に強く関心を抱いたわけではなかった。ただエピクロス派だけには冷淡だった。」

これもかっこいい。

「ソフィストと哲学者両方の面を持っており、何と呼ぶべきか分からない」ってのも、最高。「『自分は弁論家ではなく哲学者である』ということを弁論家的に演説している」という矛盾もキマってる。👍

通報 ...