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「これで、この本にある料理を殆ど全て作り終わりました。」
かばんがそう言って、テーブルの上に手のひらを向けた。
コアラがノートの上に、必死になりながら作り方を絵にして夢中で描いている中、その場にいたフレンズは涎を垂らしながら、テーブルに広がる魅惑の空間に目を向けていた。
「なんなの? このすっごく良い匂い!」
「はやく食べたいのだ!」
「ダメだよー。アライさーん。」
「食欲がそそられるのです。」
サーバル、アライグマ、フェネック、アフリカオオコノハズクのそんな声が飛び交う。
「いいねえ。マンガに使える。」
タイリクオオカミが冷静そうにそんなことを口走っているが、鼻腔をくすぐられ、目の前の料理に対する欲求は、抑え切れない位高まっているに違いない。
その証拠に、喋る時、口を開ける度に、アフリカオオコノハズクや、ワシミミズクと同じ位の、とてつもない量の涎が流れ出ている。
「ねえ、かばんちゃん! これ食べてもいい!?」
サーバルがそう言いながら、一つの料理……“はんばーぐ”を指指す。
かばんはサーバルのそんな問いに答えた。
「もうちょっと待っててね。」
そしてこう続けた。
「……そろそろ出来たかな?」
かばんはそう言うと、フライパンの蓋を開けた。
そしてそこにあったものを見た。
「……よし。」
かばんはそう言うと、それを皿へ移した。
そしてその皿をサーバル達の群がるテーブルへと置く。
かばんはその料理を、ナイフとフォークを巧みに使って切った。
中から、たっぷりの肉汁が飛び出す。
……これはステーキだ。
「みなさん、もう食べてもいいですよ。」
かばんは言った。
そしてだらだらと涎を垂らすサーバル達を見て続ける。
「……でも、食べ過ぎないようにしてくださいね。」
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「今日は、本ッ当にありがとうございました!」
コアラがかばんに、そう言って頭を下げた。
「いえいえ、そんな。お礼を言うのはボクの方ですよ。」
かばんはコアラに言った。
「え?」
コアラはそんな疑念の声を上げた。
かばんはコアラが漏らした疑念の声に答えた。
「だって、コアラさんと会わないと、ボク、カレー以外の料理の作り方を知る事なんてなかったでしょうし。」
コアラはかばんのそんな言葉に何故か恥ずかしさを感じ、目線を左下へと向けた。
そんなコアラの行動を見ながら、かばんは続けて言った。
「レストラン、頑張って下さいね。」
コアラはそんなかばんの言葉を聞き、顔を見上げた。
かばんはそんなコアラに、優しく笑い掛けた。
コアラはかばんの笑顔に圧倒され、思わず言った。
「は……はいっ! 頑張ります!」
そんなコアラの言葉を聞き届け、かばんは言った。
「じゃあ。……ほら、皆さんも。」
かばんのそんな声に押され、他のフレンズ達も、「さようなら」と口々に言った。
かばん達は店から出ると、バスへと乗り込んだ。
コアラも店から出て、彼女らに手を振った。
かばんはそんな彼女を見付けると、バスから身を乗り出しながら手を振った。
「それでは、またいつか!」
「次に来たときは、いっぱい料理、振る舞ってあげますね!」
彼女達がそんな会話を交わしたのち、バスは発進した。
……だが、かばんは未だに気になっていた。
コアラの、最初のサーバルに対する態度に。
“サーバルさん!?”
……まるで、数年振りに会ったような声。
“覚えていますよ。姿も、声も、表情だって。”
とても、切ない声。
だが、サーバルは全く、彼女の事を覚えていない。
“ううん。全く知らない子。”
これから言うに……。
……サーバルちゃんは……。
……コアラさんは……。
そして、キョウシュウエリアで度々聞こえた、「人類滅亡」。
ミライさんの記録からしても……。
これは、なにか関係があるのかな……。
ジャパリパークって……。
……一体……?
「もしかして……。」
かばんは勘づいた。
彼女の声にサーバルは気付き、こう聞いた。
「どうしたの? かばんちゃん?」
かばんはサーバルのそんな問い掛けに、俯きながらこう答えた。
「ううん……。なんでも……ないよ……。」
「かばんちゃん、変だよ? 何か変な物でも食べた?」
サーバルはかばんにそう聞いた。
かばんは彼女の質問に、少しだけ笑みを浮かべて答えた。
「そうかも知れないね。」
かばんは、自分の推測……その内容を、絶対に信じたくはなかった。
でも、もしこの推測が本当の答えなのだとしたら――
【エンディング】
バスの中、運転をしながらラッキービーストが声を上げた。
「今日はレストランにやって来ました! 店内に入る前から、料理の良い香りが広がって……。ジュルッ」
ラッキービーストが映す映像の中では、ミライがそう言いながらよだれを垂らしているのが伺える。
「さあ、入りましょうか!」
ミライは、よだれを片手で拭いながら、もう片方の手で扉を開けた。
ミライが席に座った。
すると、横に居た1人のフレンズが、そんなミライを見て声を上げた。
「ミ、ミライさんじゃないですか!?」
そんな声を発したのは、映像から見るに先程のコアラだった。
そしてその前には、ミライが立っている。
「無事だったんですね!」
映像の中で、コアラが、彼女……ミライに言った。
「ええ。」
彼女は答えた。
「あれ? ミライさん、サーバルさんはどうしたんですか?」
映像で、コアラがそう聞いた。
だが、ミライは何も答えなかった。
「……ミライさん?」
コアラは、彼女の顔を見ようと覗きこみながら、そんな事を言い――
そこで、映像はプツリと切れた。
そんな映像を見たかばんは、こんな声を上げた。
「ラッキーさん……今のって……?」
ラッキービーストはそんなかばんの質問に、何一つ答えようとはしなかった。
……バスの中に、これまでにない静寂が訪れた。
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の の タイリク予告 の の
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どうも。
タイリクオオカミだ。
今回は羊について予習しておこう。
羊は、鯨偶蹄目ウシ科ヤギ亜科の動物であり、その体は羊毛と呼ばれる毛で包まれている。
ヤギ亜科……だから、もしアミメキリンが、「あなたは、ヤギね!」と言っても、決して間違ってるとは言えないな。
さて……。
次回、「おかちほー」。
それじゃあ、この言葉で締めよう。
「あなたは、ヤギね!」
あ、あははっ。
……言ってみたものの、あまり似てなくて恥ずかしい……。///
じ、次回も見るんだぞっ!///
じゃあなっ!///
れすとらんでのコアラの謎の料理!
そしてサーバルの世代交代の謎がチラリ
あと誰かの卵・・・