海と花束BBS

カジオの小説置き場 / 19

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seller♪☆ 2026/05/22 (金) 00:11:57

財布に眠る函館トンネル

私は悩んでいた。
お昼を何食べるのかを。
たくさんのお店があるフードコートから1つを選ぶのは大変な作業だ。
そのうちの候補をやっと2つに絞り込むことに成功する。
ピザにするか、大戸屋にするか。
大戸屋ランチは790円、ピザのマルゲリータは740円。
50円違うだけなら大戸屋がいいかと大戸屋に向かう。
私は小銭が入っている財布を取り出す。
いつも私は小銭をあらかじめ出して置くスタイルだ。
会計をスムーズにするために。
財布の口を開けて腕を突っ込むとざぶんという音がした。
財布の中は海なのだ。
800円を取り出してレジに並ぶ。
「大戸屋ランチでお願いします」と言うと、
「920円になります」と言われた。
しまった。
790円というのは単品価格だったのか。
ご飯が別でついて高くなってしまうのか。
そんなことならピザの方が安かった!
小銭は800円しかない。
とりあえず会計箱に今手に持っている小銭を置いた。
するとその瞬間薄いピンクの桜の木が3本咲き、紫色の鐘みたいな形の名前のよく分からない花が咲いた。
ああ、綺麗だ。
突然紫の花が一回り大きくなり、桜の木のエネルギーを吸い取ったのか3本みんな枯らせてしまう。
小銭はないと言ったが、ないことはないのだ。
もう1つ500円玉が財布には眠っている。函館トンネルと書かれた特殊なデザインの500円玉が。
母が「1000円ちょうだい500円玉くれるから」と言ってくれた銀色の500円玉。
1000円より安い500円玉。
換金しても元の値段のままみたいだ。
なら500円損している。
えぇっと言った顔をする私。
「え、こんなの使えるの?」と聞くと母は、
「大丈夫有人レジなら使えるはずだから」と答えていた。
だからきっと大丈夫だろう。
でも念の為。

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