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b65d18fed8
2026/05/22 (金) 00:13:21
財布の中から大きな波がざぶーーんと現れる。
その波は私たち二人を飲み込んだ。
そこからゴゴゴゴゴゴゴっと大きな音を建てて地面が大きく揺れる。
ドドーーーン!!と現れたのはなんとも巨大な函館トンネルだ。
私の身長の5倍くらいはあるでかさだ。
「これ、使えますか?」
とレジのお兄さんに私は函館トンネルを指さしながら聞いた。
お兄さんは函館トンネルをまじまじとみている。
「たぶん、使えると思いますよ」
と言った。
続けて「でもいいんですか?なんだか勿体ないような気がして。
こんな立派な建物ですし」
私はたしかに勿体ないような気がしてきた。
紫の花が枯れて砂のように消えた。
函館トンネルが地面の海の底にブクブクと沈んでいく。
「じゃあやっぱり1000円にします」
私がそう言うと、名前の知らないメガネをかけたおじさんがまるでイルカのようにざっぱぁんと飛び出してきた。
おじさんは出てくるなり、
「私は北里柴三郎だ!」とぷんぷん私に説教をしてくる。
おじさんの説教は止まらない。
「それからあの紫の花は桐!函館トンネルではなく、青函トンネル!無知なうえにまともに字も読めないのかね!
どうせ詳しい歴史も知らないんだろう?いい機会だ教えてやる!まず私は世界的な細菌が…」
まだ説教中だったが、
「あぁあああ~…!!」と
おじさんは情けない声を出しながらレジに吸い込まれて消えてしまった。
…はあ、助かった。
長い説教からやっと開放された。
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