『食卓の世界史』
遠藤雅司(音食紀行)著
ちくまプリマ―新書
レビュー
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古代から現代まで、一通り主要な文化圏の食卓を取り上げられている。楊貴妃、ハールーン・アッ=ラシード(『千一夜物語』『ドラえもん のび太のドラビアンナイト』に登場する王)、チンギス・ハン、マルコ・ポーロ、スレイマン一世(オスマン帝国皇帝)と、シルクロードや大航海時代関係の比率が高い。
なので、中華ファンタジー、アラビアンファンタジー、中央アジアファンタジーはもちろん、西洋ファンタジーでも「異国」の料理を出すなら役立つ。
なお、ヨーロッパについても、 カトリーヌ・ド・メディシス、 ルイ一四世、フリードリヒ二世、コナン・ドイルが取り上げられている。
ただ、カバーに「興味深いエピソードと当時のレシピで案内する」と書いてあるわりには、大まかな作り方のみで、細かい「レシピ」は書いていない。しかも、著者は「料理を再現」したっぽい口ぶりだった。もし再現したのであれば、カラー写真で載せておいてほしかった。著者再現の料理写真はもちろん、参考文献からの写真や図版の転載もなく、料理の視覚的イメージわかない。これが残念。





