『建築知識2025年6月号 文明誕生の地、ギルガメシュからバベルの塔、空中庭園まで 古代オリエントの建物と街並み詳説絵巻』
エクスナレッジ
レビュー
※月刊誌ではあるが、上記リンク先の出版社の公式ショップ「エクスナレッジ・ショップ」では電子版の購入が可能。また、「エクスナレッジ・ショップ」では各オンライン書店へのリンクもある。「エクスナレッジ・ショップ」のリンク先オンライン書店では、アマゾンで紙版バックナンバーを取り扱っている可能性がある。とはいえ、時間が経つと入手が難しくなるので、紙版がよければ各オンライン書店に在庫があるうちに購入したほうが良い。
美麗なカラー絵で古代オリエントの街並みについて、基礎的な知識を広く浅く知ることができる1冊。年表、勢力解説、詳細な索引があり親切。創作資料としてなら、『ドラクエ3』のイシスのような国の参考になる。
次号『2025年7月号』は、「イスラム建築と街並み詳細絵巻」。本号と地域がかぶるので、「続編」と思われる。こちらも楽しみ。そもそも『建築知識』の特集は、内容、体裁、価格ともに「単行本」に近い。それぐらいの質である。『2025年6月号』『2025年7月号』の「街並み詳細絵巻」を併せて「単行本」として出すべきだったのは? 「単行本」なら、「月刊誌」よりも長く本屋に置かれるから、刊行後時間が経っても買いやすいのでは?
各都市見開き2ページのため、深く知るには不向き。素人目には「似たような都市ばかり取り上げれた」と感じた。特集名に「バベルの塔、空中庭園」と入っていたので期待したのだが、大したことが書かれていない。取り上げた都市が多すぎるのでは? 一試案だが「バビロン」一つに絞っても良かったのでは? また、水の乏しい地域なので、灌漑など水利にはもう少し紙幅を割いても良かったのでは? 外観主体で内装の絵がほとんどないのが残念。玉座の間や庶民の家の部屋のしつらえを詳しく描いてほしかった。





