かとかの記憶

リーンの翼 / 320

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「60 胸に血」(旧)
「38 蜜月から抜けて」(新)つづき

ミラヤマから先鋒隊の出陣にあたり、リンレイの見送りと大歓呼の呼号は完全版には省略。ノストゥとカランボーの会話と世話をした経緯でやや親しくなった関係が新たに補われている。

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    katka_yg 2025/12/05 (金) 21:01:14 修正 >> 320

    スパイ・インテリジェンス

    聖戦士の威光とこの時勢を見てミラヤマのリンレイ軍に寄り集まってくる有象無象の傭兵武者の中には先日までガダバ軍に与していた者もおり、スパイもいるだろうと思えるのだがほとんど問題ではない。『怪しんでいる間に、戦争は終り、傭兵たちは、結局の処、戦争が終る頃には、開戦前から勝つ方についていたような顔をして、戦功の報酬を待つのである。』に続き、

     スパイをやるという風習はなかった。
     いるとすれば、背後から大将首をかこうとする手合いだけであるが、その手合いは問題ではなかった。
     戦闘が終局した後、敵陣営の中にいる危険は、想像以上のものである。
     よほど豪胆な者でなければ、できることではないし、もともとそのような気骨のある武将は、正規軍に参入する。(旧)

     スパイをやるというのは、組織の中枢にいて背後から大将首をかこうとする手合いであり、自尊心を育てたそれなりの環境と教育をうけた者である。
     平民や流浪の武者は、日々の暮らしの糧を手にいれるために、そのとき、その土地の趨勢にのって暮らしているのだから、密偵などという特別な仕事は、床山のように訓練された者でないかぎり、やるものではなかった。(新)

    どっちにしても当時のコモン界に諜報組織の認知は乏しいことは前にも書いてあった。豪胆さか要教養かのスパイ観はだいぶ異なる。このあと、流浪の傭兵達の動向は世の成り行きの目安、民意の秤という本論が続く。