みだりがわしさ
叫ぶかたちに大きく開かれたエルウィンの唇から、泡だつ唾液があふれて白濁した滴りとなって顎をつたう。やわらかい金髪が律動にそって揺れる。少年の美しい貌は、室内の熱だけでない上気で桜色にそまり、キラキラと汗が光っている。少しもみだりがわしくはなく、こまやかな情感をこめて一途に励めるようすは真摯にさえみえた。
『少しもみだりがわしくはなく』――いや、みだりがわしいと思う。
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叫ぶかたちに大きく開かれたエルウィンの唇から、泡だつ唾液があふれて白濁した滴りとなって顎をつたう。やわらかい金髪が律動にそって揺れる。少年の美しい貌は、室内の熱だけでない上気で桜色にそまり、キラキラと汗が光っている。少しもみだりがわしくはなく、こまやかな情感をこめて一途に励めるようすは真摯にさえみえた。
『少しもみだりがわしくはなく』――いや、みだりがわしいと思う。
文意に嘘があるが堂々とひけらかす、のような書き方のことをわたしは思っているけど、これはそのつもりがあってしているのか、正直よくわからない。ほんとうに清らかなのかもしれない。
読者のポルノ嗜好については、他人のことなどわたしはどうでもいいと思いたいが、一般に、読者が自分もゲイか無節操でなければ、一般的には女性読者が読むものなのかな。BLを好む女性読者が自分はレズというわけではないだろう。「美しいものが好き」って言うはず。
淫蕩な女王に仕える美しい処女達、として同じように『それは清らか』といっても不潔にならないとしたら。その際でも、わたしは「笑う」より「いけ好かん」という反感のわく癖がよくない。
話はそれまで、長剣を抜いて一切断ち切ってしまえというような、衝動的な攻撃欲をかき立てる。粛清しろ。『みだりがわしい』はその意味、潔癖。
『作為のまったくない』とか『少しもみだりがわしくはなく』と書かれるに対して反射的に激しい敵意を感じているのはたしか。オーラルセックスについては、そうでもない。
併読中のこと。菅野由弘リスニング、「アウラ」から一連。