かとかの記憶

作歌作業所 / 10

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誰ぞ待つ街の通りに帰り来む隣どなりのつばめ睦まじ/香月董花 - 短歌投稿サイトUtakata
香月董花の短歌:誰ぞ待つ街の通りに帰り来む隣どなりのつばめ睦まじ
Utakatanka

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  • 11

    電線の二羽のツバメはお互いに寄り添うわけでもないが、眼下の通りを並んで見下ろし、各々に時おり羽繕いしている。空は高いし、通りも広くてそこに戻ってきて留まるのはお互いに意識はしているわけだ。

    12

    発端ではその場に居ないつがいの燕が、待っていれば必ず帰ってくるのだろうと思うと忽然と現れるという叙述の仕方はリアルの文章ではなくて、並んでいるその二羽は心の目で見えているのかもしれんという、和歌の伝統だと思うけど、現代の輪では意識してやらないみたい。