ディスコの2026年4〜6月期の連結営業利益は前年同期比4割増の450億円強だったようだ。会社計画を30億円強上回り、同期間として過去最高を更新したようだ。人工知能(AI)向け半導体製造装置や消耗品の販売が堅調だった。
売上高は計画より5%程度増え、1100億円強だったとみられる。4月時点では4〜6月期の売上高が18%増の1061億円、営業利益は22%増の420億円と見込んでおり、いずれも上振れした公算が大きい。為替相場が想定より円安に振れたことも寄与した。
増益の主因は生成AI向け需要の拡大だ。米テック大手の旺盛なデータセンター投資を背景に、先端半導体の需要が伸び、顧客の設備稼働率が上昇した。これに伴い、装置や消耗品の販売が想定以上に増えた。
半導体の組み立てを担う後工程の受託企業(OSAT)のビジネスも活況だった。
同社が6日に開示した4~6月期の単体の出荷額は1165億円だった。前年同期比で25%増え四半期ベースでは過去最高だった。出荷額は顧客の投資意欲を反映しやすく、需要の強さを裏付ける。
同社は顧客の工場に製造装置を設置し、検収が完了した時点で売り上げとして計上する。4~6月期は想定より顧客の検収が進捗したことも収益を押し上げた。
ディスコは半導体の製造工程のうち、組み立てなどの「後工程」に使われる製造装置を手掛ける。シリコンウエハーをチップに切り分ける「ダイサー(切断装置)」、ウエハーを薄く削る「グラインダー(研削装置)」など、「切る・削る・磨く」の3工程で高いシェアを持つ。
半導体は、前工程の微細化に限界が見え始め、後工程の高度化が進む。画像処理半導体(GPU)やメモリーなど複数のチップや基板を一体化する先端パッケージングの重要性が高まっている。関連装置は高単価で収益性の改善にもつながっている。

為替が想定より円安で推移したことも利益の押し上げに寄与した。同社は4月時点で4~6月期の想定レートを1ドル=157円としていたが、実勢レートは約160円と3円程度円安で推移した。4~6月期の営業利益を15億円弱押し上げたとみられる。
ディスコの株価は6月23日には一時9万1680円まで上昇し、上場来高値をつけた。17日の終値は6万4780円だった。昨年末比の上昇率は34%と日経平均株価(27%)を上回る。ただ足元では半導体関連株は下落基調にある。6月末比でディスコの株価は20%、東京エレクトロンは16%、アドバンテストは15%下落した。
同社は23日に4〜6月期決算と7〜9月期の予想を開示する。27年3月期の見通しは市場予想平均で売上高が前期比23%増の約5356億円、純利益が32%増の約1782億円だ。