23年度「心理学(3)」の投稿ページです。
                
                    
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課題1
面接法と投影法の追加情報です。
教科書では「~面接法として用意されている。例えば~投影法とも呼ばれている」と書いてある。投影法は面接法の一つという誤解された可能性があるため、情報追加する。
面接法には、3つの種類がある。構造化面接は質問内容があらかじめ設定されている。非構造化面接は質問内容をあらかじめ設定しない。半構造化面接は質問は多少設定するが順序や尋ね方は対話の流れで変更可。
性格検査は「質問紙法」・「投影法」・「作業検査法」の3つに分類できる。
出典:https://sinri-text.com/assessment/
課題2
目的は授業内容の改善だとすれば、不記名式の質問紙法がいいと思う。不記名だから、先生に悪い印象を残るとかの心配がなく、質問を設定するときに「10文字以上書いていただければ助かります」のようなもの書いて、詳しく書いてもらえると思う。面接法だとすれば、「なんで私の授業がちゃんとやっていないの」というような恐怖がある。本気の理由ではなく、嘘をつく可能性がある。観察法だとすれば、いつ、だれなどを決めないといけない、そして分析にもすごく時間かかると思う。
課題1: 「投影法は面接法の一つという誤解」は資料で指摘しました。その理由も。あなたの提供情報は、この誤解の修正とはなっていないと思うのですが。
本の要約記事を典拠とするのはやめたほうがいいです。これまでに何回か理由は説明しました。
課題2: 「特定の学生の改善」を目的にした書き方にしたはずですが、特定の学生を特定せずに授業を改善するという目的に読めましたか。そこはすみません。
10文字でどういう情報が取れるとは思いませんが、無記名にすると抵抗も無くなる代わりに、真面目に書かないという危険も生まれます。授業への取り組みに問題がある学生であればなおさらかと。「「なんで私の授業がちゃんとやっていないの」というような恐怖」とは、尋ねる側の恐怖ですか。質問紙法だって嘘をつく可能性はありますよ。
採点締め切りを過ぎていますよ。
>> 1599G22067さんへ
ADHDは大人になってからなるというより、大人になって発見されるということがあるようです。基本、先天的なものだと思います。子供自体はなんらかの環境によって、不可視化していたのでしょう。
基本的にG21097さんの解答と同じです。>> 1606
質問ありがとうございました。
2点差し上げます。
最終レポートに進むことができる人は51人でした。そのうち、
100点以上 2人
90点台 4人
70点台 1人
60点台 3人
でした。これらの方は、最終レポートを出さなくても単位は出ます。より高い成績で単位取得したい場合は、最終レポートに取り組んでください。
なお100点を超えているお二人は、これ以上の成績は成績表につかないので、ここで終わりにしたいと思います。間違っても、最終レポートに取り組もうなどと思わないでくださいww
最終レポートについてはmoodleを注意していてください。
「最終レポート」の課題をmoodleに提示しました。
「最終レポート」はこの掲示板に投稿してください。取り組む上で不明な点があれば、この掲示板で質問してください。問い合わせは、課題の投稿開始までにお願いします。
最終レポートに「再投稿」はありません。よくよく推敲して投稿してください。
「最終レポート」
●問題1
1.ネガティビティ・バイアス(8章)
人は、良い情報よりも悪い情報に気を取られやすい傾向がある。例えば、インターネットで、あるレストランの口コミを調べたときに、良い評価と悪い評価が書いてあった場合、悪い評価のほうが印象に残ることがある。これがネガティビティ・バイアスの事例である。なぜなら、満足のできないレストランに行くことで不快な思いをしてしまう危険から自分を守るために、ネガティビティ・バイアスが生じるからだ。ネガティビティ・バイアスとは、自分の身を守るために、自分の安全を脅かすような悪い情報に感情が左右されて、注意が向くことである。人は生き残るためにそのように進化していった。一方、良い情報は危険ではないため、悪い情報ほど注意が向かない。
2.ステレオタイプ(9章)
物事を型にはめると、情報による考えることへの負担を減らせる。血液型で人の性格を決めつけることは、ステレオタイプの事例である。たしかに、「〇型の人は、こういう性格だ」と型にはめたほうが、その人の性格について推測しやすくなる。それは、血液型で人の性格を推測することによって、個人の性格について正確に深く知ろうとする努力が必要なくなるからだ。しかし実際、血液型と性格の関係性には科学的根拠がない。ステレオタイプとは、情報過多による認知的な負担を軽減するために、先入観やイメージによって、似ているものを同じものとしてカテゴライズすること、あるいは個人を集団として捉えてしまうことだ。つまり、この事例は血液型というカテゴリーに基づいて、人への印象を形成したものである。
出典:金沢創・市川寛子・作田由衣子(2022)「ゼロからはじめる心理学・入門」『有斐閣』2022年12月20日.
24点差し上げます。
「最終レポート」
問題1
「操作的定義」
まず、心理学では、人間の感情や感覚には、大きさや重さなどを通常は測ることができない。そのことはI.カントによって指摘されていた。カントは、『自然の形而上学』(1789年)において心理学の対象となる存在が大きさ重さなどのない存在であるがゆえに自然科学の対象とはなりえないと議論した。(序章p5「カントの不可能テーゼ」)しかし、これを打破すべく生まれたのが、操作的定義である。操作的定義では、通常、「長くみえる」などの感覚は数値では図ることができない。しかし、ミュラー・リヤーの錯視で行った実験(序章p6図0.1)のように、無理やり「錯視量」や「心理量」などの名前をつけることで、測ることができなかった感覚や感情などを測るようにすることである。
出典
ゼロからはじめる心理学入門、序章p5,p6
「ステレオタイプ」
私達は、性別、人種、職種、年齢など、さまざまなカテゴリーで区分された集団やその集団のメンバーに対して、抽象化された知識を持っている。これをステレオタイプという。
例えば、アメリカ人と思い浮かべると背が高く鼻が高いと感じる。それをどのアメリカ人でも同じように当てはめてしまう。これがステレオタイプである。なぜ、このようなことが起きるのか、それは、人は似た者同士をまとめてカテゴリーに分類することで、効率よく情報を処理することができるからだ。このとき、分類する基準は主に2つある。1つ目は、職業や性別などのカテゴリーに基づく印象である。2つ目は個々の行動やエピソードから積み上げていく印象である。この2つの基準で行うため、ステレオタイプが起きるのである。
出典 十文字学園女子大学ステレオタイプstereotype
https://www.jumonji-u.ac.jp/sscs/ikeda/cognitive_bias/cate_s/s_22.html
17点差し上げます。
●問題1への解答
・ソーシャルサポート
→ソーシャルサポートとは個人が関係(社会的関係)のある他者とのやりとりされる有形・無形の様々な援助(支援)のことである。これまでの研究概観によると、ソーシャルサポートは抑鬱状態を緩和し、がんの進行を遅らせ、幼児虐待を抑制し、また仕事に対する満足感を高めるなどの効果がある。
ソーシャルサポートは健康に良い行動を続けやすくしたり、ストレッサーの影響を和らげる効果があります。例えば、ダイエット(運動)や喫煙などを継続していくうえで、家族、恋人など周りの人から様々なサポートを受けることでダイエット(運動)や喫煙が長続きしやすくなったり、ストレッサーがあっても周りの人からのサポート(話を聞いてくれて共感してくれるなど)を受けることでストレッサーをうまく対処(コーピング)することができるようになる。
また、ソーシャルサポートは4つに分けることができる。
1つ目は情緒的サポートである。情緒的サポートは問題を抱えている人に対し、共感的・受容的に接してサポートすることで、 例えば傾聴したり、慰めたり、相槌を打ったりなど、上司・先輩・同僚や、家族・友人など、多くの人から受けることができる。
2つ目は道具的サポートである。道具的サポートは形ある物やサービスの提供によってサポートすることで、例えば、買い物に付き合ったり、掃除を手伝うなど。
3つ目は情報的サポートである。情報的サポートは問題の解決に必要なアドバイスや情報の提供などをすることである。
4つ目は評価的サポートである。評価的サポートは当事者の行動が、良いか悪いか、社会的に好ましいか好ましくないかなど、適切な評価を与えることである。
このようにソーシャルサポートとは有形・無形のサポートなのである。
参照文献
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjesp1971/38/2/38_2_193/_pdf/-char/en
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-067.html
・学習障害
→学習障害(限局性学習症・LD)とは読み書きや計算などの算数機能に関する特異的な発達障害である。学習障害には読字の障害を伴うタイプ、書字表出の障害を伴うタイプ、算数の障害を伴うタイプの3つがある。例えば、読字障害は文章を読む際に単語をひと塊として認識できずに一文字一文字読んでしまう、「あ」と「お」などの形態の似た文字を認識できない、「っ」「ゃ」などの小さい文字を認識できない、不自然な飛ばし読みをしてしまう、などの特徴が見られる。これらの特徴により、文章を読むことに非常に時間がかかったり、過度に疲弊してしまったりする。
書字障害は、文章を書く際に誤字脱字が非常に多い、書き順の間違いが多い、文字の大きさがバラバラになったり形が不適切になったりする、などが挙げられる。学校では、黒板の字をノートに書き写すなどの作業に困難が生じる。
算数障害は、基本的な数字や記号の意味を理解しにくい、数の大小の理解が困難、計算の繰り上がりや繰り下げができない、図形やグラフの理解ができない、などが挙げられる。
学習障害には的確な診断・検査が必要で、ひとりひとりの認知の特性に応じた対応法が求められる。ADHD(注意欠如・多動症)やASD(自閉スペクトラム症)などが一緒の場合は、それらを考慮した配慮、学習支援も必要となったり、家庭・学校・医療関係者の連携なども欠かせない。
参照文献
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/mext_00808.html
https.//www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-03-004.html
24点差し上げます。
最終レポート
[問題1への回答]
•手続的記憶について
手続的記憶とは長期記憶の一つで自転車や車の運転など繰り返し同じ動作をすることによって長期間脳に保存される記憶で、一度保存されるとなかなか忘れることがなくなる記憶です。
実例を挙げると例えば私は中学生の時テニス部に所属しておりました。そこで3年間テニスを練習し卒業した後はテニスを全くしませんでした。その3年後遊びでテニスをすることになったのですがいざプレイしてみると卒業した後の3年間全く練習してなかったはずが難なくテニスをすることができました。これは3年間同じ練習や動作をし続けたことにより脳に長期保存され3年経ったあとでも忘れていない記憶なので手続的記憶といえます。
[出典]https://bsd.neuroinf.jp/wiki/手続き記憶
・葛藤
葛藤とは近づきたいという接近欲求と逃げたいという回避欲求がぶつかり判断できなくなり行動できなるというものである。
実例を挙げると例えば2日後が締め切りの課題があり、他にも課題があるので先にやってしまわないといけないと思っていだのですが同時にめんどくさくてやりたくないという感情が芽生えてきてどうしようか迷ってるうちにボーッとしてしまい結局そのまま時間が経ってしまったということがありました。これは2つの欲求がぶつかって行動できなくなってしまったので葛藤が起こってると言えます。
16点差しあげます。
問題1への解答
一つ目
運動視差について
例として、教科書にこう書かれている。「たとえば、歩きながら横目で近くの木を見てみると、当然ながら歩く方向とは反対の方向に過ぎ去っていくように見える。しかし、遠くの山はほとんど止まっているように見える」(市川・作田、2015)。私は、普段周りにある建物や看板などを見ながら歩いているのだが、近くにある建物や看板はすぐに通り過ぎるのに、遠くにある高層のマンションなどは、近くにある建物と比べると、長い間視界に入っているのだ。この事例は運動視差である。なぜなら、運動視差というのは、空間の中で、自分が移動すると、近ければ近いほど早く動き、遠くなれば遠くなるほど、動いていないかのように見えることを言っているからである。
二つ目
葛藤について
葛藤の種類の内、接近、接近葛藤についての事例を紹介する。ラーメン屋に行った際に、複数の味のラーメンから一つ選ばなければいけないという状況に陥った。どのラーメンも違った良さがあり、どれを食べても満足することができるのだが、複数のラーメンを食べる分の胃袋はあるはずもなく、最終的に味噌ラーメンを選択した。味は非常においしく、満足することはできたのだが、何を食べるか決めた状態で食べたラーメンよりも、満足度は低いと感じた。この事例は葛藤と呼ぶことができる。なぜなら、選択肢の中から、どれか一つだけしか選ぶことができない際に、どれかを選ぶことができない状態のことを葛藤と呼ぶからだ。
参照文献
市川寛子・作田由衣子、2015、「ゼロからはじめる心理学・入門 人の心を知る科学」、株式会社有斐閣、(2024年1月28日閲覧)。
14点差し上げます。
問題2への解答
・スキナー
→スキナーは強化の随伴には一定の法則性があるとし、100パーセントの強化が反応を長期間持続させるかといえば必ずしもそうではなく、実際には部分強化のほうが消去抵抗が高まることをスキナー箱によるハトの条件付けで実証した。
スキナー箱のハトの条件付けとは空腹のハトをスキナー箱に入れ、スイッチ(反応キー)をつつくと餌出る仕掛けで、ハトは一度それをして学習すると頻繁にスイッチをつつくようになったという実験である。
参照文献
https://hirogaku-u.repo.nii.ac.jp/records/378
・エリクソン
→エリクソンは「遊びは幼児の自我を統合しようとする努力を理解する王道である」として、遊戯療法を論じた。遊び(プレイ)が自然な自己治癒力の潜在能力を持っていると解釈した。エリクソンは子供の遊びが「遊びの中断」から「遊びの満足」、そして「遊びの勝利」に至るサイクルを明らかにし、治療者は遊びの促進者であると説いた。
参照文献
https://cri.nii.ac.jp/crid/1390572174490503424
16点差し上げます。
最終レポート
[問題2への回答]
・クレッチマーについて
クレッチマーとは類型論という体格を肥満型、闘士型、細身型に分けて肥満型には躁うつ病の気質が、闘士型にはてんかんの気質が、細身型には統合失調症や分裂気質が多いという特定の精神疾患と特定の体格との間に相関関係があると主張した理論をあげた。これが大衆には多く受け入れられ、心理学研究を促すことになった。
[出典]https://kotobank.jp/word/クレッチマー-57566
・ウィングについて
ウィングとはWingの3つ組と呼ばれる他者との交流がスムーズに行かない社交性の障害、言語性及び非言語性のコミュニケーションに偏りがあるコミュニケーションの障害、見えないものを思い浮かべることができない想像力の障害こそが自閉症の本質だとしていてこの考えが現在でもDSMの自閉症の定義に用いられています。
[出典]https://psychologist.x0.com/terms/323.html
16点差し上げます。
問題2への解答
一人目
カーネマンについて
カーネマンは、行動経済学の先駆者として切り開いた、意思決定のパラダイムは、経済学だけではなく、心理学においても、さまざまな革新をもたらした(安藤、2013)。
「しかし意外なことに,意思決定研究の分野においては,感情の果たす役割について顧みられることはほとんどなかった。それどころか,「感情に流されるな」「気分で判断するな」などと日常的に言われるように,感情は合理的な意思決定を妨げる要因として負の側面からとらえられることのほうが多かった」(安藤、2013)。カーネマンが切り開いた、意思決定のパラダイムが、それまで意思決定を妨げる要因が負の側面からとらえられることが多かった時代を変えた。葛藤も負の側面にのみ焦点を当てていたら、接近、接近葛藤などを生まれていなかっただろう。
二人目
ウィングについて
「自閉スペクトラム症は、ローナ・ウィングの「三つ組の障害」と呼ばれる「社交性・コミュニケーション・想像力」の3つの障害から成り立っていると言われます」(心理学用語の学習)。ウィングは現代でもかなりの割合で発生している自閉症を、自閉症かどうかを判断するための定義を作り上げた。
参照文献
安藤明人、2013、「行動経済学と感情」、『感情心理学研究』、20巻、(3)、pp.65-70、日本感情心理学会、(2024年1月28日閲覧)。
心理学用語の学習、「精神病理 用語一覧」、『心理学用語の学習』、(2024年1月28日閲覧)。
https://psychologist.x0.com/terms/323.html。
18点差し上げます。
最終レポート
問題1.
1-1 手続的記憶について
実例として、ピアノで練習した曲が、2年後に練習時間を設けることなく弾くことができたということをあげ、手続的記憶について説明する。まず、手続的記憶とは、非宣言的記憶の一種で、行動の方法に関する記憶である。また、手続的記憶で一度記憶したことは忘れにくい。日本学術会議によると、手続的記憶で中心的な役割を果たしているのは大脳基底核と小脳であるという。前者は筋肉を動かしたり止めたりするために働き、後者は筋肉の動きを調整してスムーズに動くために働く。次に、上記の実例が手続的記憶であるということを説明する。この実例の場合は、指でピアノの鍵盤を押したり鍵盤を離したりするときや手を休めたりするときに大脳基底核が働き、押すべき音の鍵盤を押すときや弾くべき速度に合わせて指を動かしているときに小脳が働いていると考えられる。また、2年が経過しても同じ行動をとっていることがわかる。よって、上記の実例は手続的記憶である。
出典:日本学術会議 https://www.scj.go.jp/omoshiro/kioku3/kioku3_2.html
1-2 ネガティビティ・バイアスについて
事例として、初めて会った上司が、仕事を効率的に行うことはできるが部下に対して高圧的な態度で接する人物だった場合、この上司は性悪な人物であると判断し、交流を避けるようにするということをあげ、ネガティビティ・バイアスについて説明する。まず、ネガティビティ・バイアスとは、印象形成場面において、ネガティブな刺激がポジティブな刺激よりも大きな影響力をもつというものである。また、そのような影響力の違いが出るのは、ネガティブな情報を重視、注目することで、最悪な結果を避けやすくなるからである。そのため、小澤らはネガティビティ・バイアスとは一種の心理安全装置であるとしている。次に、上記の事例がネガティビティ・バイアスであるということを説明する。この事例の場合、仕事を効率的に行うことができるということはポジティブな刺激となり、部下に対して高圧的な態度で接するということはネガティブな刺激となる。事例では後者を重視したために、性悪な人物であるという印象形成がなされたと考えられる。また、後者を重視し、積極的な交流を避けることで、上司からパワハラを受けて精神的負担を抱えるという結果を避けているということが考えられ、心理安全装置として働いたことがわかる。よって、上記の事例はネガティビティ・バイアスである。
出典:小澤拓大・下斗米淳(2012)「結果関連関与が意思決定におけるネガティビティ・バイアスの強度に及ぼす影響:将来自己と心理的安全装置の関連」『専修人間科学論集 心理学篇2』9-19.
22点差し上げます。
問題3への解答
「学習」(2章)「ストレス」(10章)
学習はやったことのないことをできるようにする、いままでできなかったことをできるようにするといった学び、実践をすることである。その学習を行うにあたって、今までできたことができなくなる、途中で壁にぶつかって先に進めなくなったりする。そこで感じるのがストレスである。学習している最中に、壁にぶつかるのはよくあることで、他人からのプレッシャーや、自分に対して厳しい人間などは、ストレスを感じてしまう。学習とストレスというのは、学習にストレスが付随してくるという関連性にある。また、学習中に人の前で発表をしたりする場合にも、ストレスを感じる場合がある。嶋田・岡安・坂野によると、「授業中にいきなり指された時」、「たくさんの人の前で発表するとき」、など発表場面でストレスを感じる生徒がいる(嶋田・岡安・坂野、1992)。学習の中にも、様々な状況でストレスを感じる要因が存在している。学習をする際に、ストレスが自分にかからないようにするのは、難しいほどに、学習とストレスは一緒になっているのだと考えた。
参照文献
嶋田洋徳・岡安孝弘・坂野雄二、1992、「児童の心理的ストレスと学習意欲との関連」、『健康心理学研究』、5巻、(1)、pp.7-19、日本健康心理学会、(2024年1月28日閲覧)。
8点差し上げます。
問題2
h.セリエはカナダの生理学者であり20世紀に心理学の研究をした人である。彼は、ストレスという言葉を世に広めた立役者である。私達が目にするストレスというのは、対人関係や騒音、外傷などの様々な外的要因のストレッサーにより、共通する症状であるイライラ、不安、身体症状などが引き起こされた状態のことであると説明した人物である。またストレス反応説を提唱し、ストレス反応による全身適応症候群の時期を、警告期、抵抗期、疲憊期の3つの段階に分けた。このときストレス事態が長期に渡って持続すると疲憊期となる。そうすると高血圧や心臓疾患、胃潰瘍などの身体的リスクが増大する。ストレスによって身体的リスクが増大すると提唱したことで精神と身体が密接であることがわかり、心理学に影響を与えた。
出典
心理学用語の学習「33-ストレス(理論)」https://psychologist.x0.com/terms/133.html
L.ウィングは1980年代にアスペルガー症候群という名前を初めて導入した人である。まず、自閉スペクトラム症の歴史について触れる。はじめに、レオ・カナーが1943年に「早期幼児自閉症」を提唱し、そこから自閉症という名前が使われた。その後、1944年にハンス・アスペルガーが「自閉精神病質」を提唱したのが、アスペルガー症候群の最初であるとされる。その後、1981年にウィングがアスペルガー症候群を提唱した。ウィングは自閉症である娘を対象に考察を行い①対人関係②言葉③想像力の③つの問題こそが自閉症の本質であるとした。当時、自閉症の診断は、言葉によるコミュニケーションに限定されており対人に関心が乏しい子どもにのみつけられた。また、言葉によるコミュニケーションが可能であることや一方的でも対人に関心がある場合は自閉症とは考えられていなかったため、この提唱は、上記3つの問題の障害を持っていながら診断されない人を、アスペルガー症候群という診断が適切であるとした。現在では、DSM-5によって自閉症、PDD、PDS-nos、アスペルガーなどのややこしい区分を整理するために、一括して自閉スペクトラム症と呼ぶことになっている。
出典
心理学用語の学習「23-自閉スペクトラム症」https://psychologist.x0.com/terms/323.html
一般社団法人発達障害支援アドバイザー協会「ローナー・ウィングの三つ組」
https://www.ddsienn.jp/20220523/
23点差し上げます。
問題3への解答
・感情心理学(8章)と発達心理学(11章)
発達心理学と感情心理学は、心理学の異なる領域に属するが、両者は関連しているといえる。例えば、自尊感情は小学校から中学校で低下し、中学校から高校では微増することが分かっており、思春期に自尊感情が低下することは多くの研究で指摘されている。老年期まで含めた自尊感情の調査では、大学生の自尊感情を基準にした場合に中高生は自尊心が低い健康にあり、成人や高齢者は自尊感情が高い傾向にあることも分かった。このように、発達心理学と感情心理学の関連は、人間の発達段階が感情にどのような影響を与えるか、感情の発達が成長にどのように関連しているのかを理解するところにみられる。
参照文献
https://cir.nii.ac.jp/crid/1050574181207914496
5点差し上げます。
問題3
「感情」(8章)と「ストレス」(10章)
感情とストレスは密接に関係している。なぜなら、ストレス反応と呼ばれるものは不安、イラつき、抑うつ感、無気力といった情動的反応が起こるからである。
感情にはエクマンにより基本6感情が存在する。「ストレスの認知的評価モデル」(10章p152)によれば、欲求どうしのぶつかり合い(欲求葛藤)があり、欲求不満によって
ストレッサーとなっている。欲求不満には嫌悪や怒りが該当する。そして、感情の持つ役割として気分一致効果と呼ばれるものがある。(8章p134)ポジティブな気分のときは
ポジティブなものを見つけやすく、反対の場合も同じである。これをストレスに当てはめてみる。例えば、電車で突然車両が止まり、停電が起こったとする。
このとき、この時間が長引くほど、ネガティブなことを連想しやすくなる。このままどうなるのか、などの不安が募る。結果的に、この不安が一時的に大きなストレスを引き起こす
ことになってしまう。このように、ストレスと感情は密接に関係していると述べる。
出典
ゼロからはじめる心理学入門、8章p134、10章p152
10点差し上げます。
●問題2
1.セリグマン(10章)
1998年に、アメリカ心理学会の会長であったセリグマンはポジティブ心理学を提唱した。ポジティブ心理学は、従来の精神的な弱さや障害を中心に研究してきた心理学に対し、これまで見過ごされがちであった人間の精神機能のポジティブな側面にも注目している。このように、ポジティブ心理学とは、人間の精神機能のポジティブな側面とネガティブな側面をバランスよく研究することで、人々の幸福感の強化を目指し、どのような要因がどのように幸福感の向上に関わっているのかを解明するというものである。また、ポジティブ心理学の中核には、楽観主義という概念がある。セリグマンは、楽観的説明スタイルには大きく3つのスタイルがあるとしている。第1に、不幸な出来事に遭遇したときに、それは「一時的」なものであり、永続するものではないと考える説明スタイルである。第2に、不幸な事態は「特定的」な原因によるものであり、普遍的な原因によるものではないとする説明スタイルである。第3に、不幸な出来事は「外向的」な原因も考えられ、必ずしも自分だけに原因があるのではないとする説明スタイルである。この考え方は、「うつ病」や「不安症」などの精神的治療において、効果的であるとされている。しかし、セリグマンは第3の説明スタイルに、自分の責任を他のものに転嫁する危険性も含まれていることを示唆している。また、うつ病や不安症を必ずしも楽観主義によって治せるとは限らない。このように、楽観主義には限界があること、楽観主義は現代人に自己のアイデンティティや目標や希望を与えるべく、発展する必要があることをセリグマンは指摘した。セリグマンは心理学史上、人々の精神疾患を治すためのほか、人生をどうすれば幸せにできるのかについて研究することに貢献した人物である。
出典:https://www.jstage.jst.go.jp/article/sjpr/55/1/55_178/_pdf/-char/ja
アニーシャ・ニシャート・鈎治雄(2018)「楽観主義と現実的楽観主義」『教育学論集』第70号.2018年3月.201-212.
2.エリクソン(7章)
エリクソンは、発達の各時期に自我の葛藤が存在し、時期ごとに葛藤を乗り越えポジティブな自我の働きが優勢になることで健全な発達が送れると考えた。それが、自我発達理論である。彼は、人の誕生から死ぬまでの生涯発達をライフサイクルと呼び、乳幼児から老年期までの8段階に設定した発達段階モデルを提唱した。このモデルは、漸成的発達という、身体の各器官が各々固有の発生時期に沿って、段階を踏んで徐々に作り上げていくことである発生学の考えを取り入れている。そして、人の心理社会的な発達も適切な条件が整えば、誰もが漸成的な法則に沿って発達していくと仮定し、その発達段階ごとに固有の発達課題を、漸成的図式を用いて示した。漸成的図式では、右上に向かう対角線上の乳幼児期から老年期までの各段階において、成長を支える肯定的な面と、試練を示した否定的な面の両方の危機が強調され、それぞれの段階で危機に直面し、葛藤を解決していくことが成長にとって重要だと考えられている。例えば、青年期において、肯定的な面として「アイデンティティ」、否定的な面として「同一性混乱」が設定されている。一方、解決できずにアイデンティティの危機が何らかの形で存在した場合、その段階が終わってもまたそれぞれの段階に適した形でアイデンティティの危機が存在することを漸成的図式は示している。つまり、段階ごとの課題を乗り越えられないと、安定した人格を保つことが困難になり、他の段階にも影響を及ぼす。したがって、人格の安定には前の発達の段階での課題をこなせたのかが関わってくる。また、エリクソンは「自分が自分であること」「自分が誰であるか」を知っていることを「アイデンティティ」という語を用いて説明した。このアイデンティティとは、自分だけが納得していれば良いわけではなく、他者や社会から是認されているものであり、他者に対する自己の存在の意味として自己と社会との相互性の中に位置づけられたものでなければならない。つまり、自分がほかの誰とも違う独自の存在であるという感覚の斉一性、過去から現在にわたって自分が時間的に連続しているという感覚である連続性があることが重要である。最後に、エリクソンのアイデンティティの概念は彼の、父親を知らないこと、祖国ではないアメリカで生活することによる、「自分とは何か、自分はどこに属しているのか」という問いに長く向き合ったことで形成されたものだ。「エリクソン」という名字は、養父の名字であるホンブンガーから改名し、自分のエリクという名前に「ソン(son=息子)をつけたものである。そして彼は、「自分自身をエリクソンの息子にし、自分が自身の創始者になるほうがいい」と述べたという。エリクソンは心理学史上、人の発達段階を8つに設定し各段階で課題があること、アイデンティティの概念を提唱したことで、発達心理学や精神分析に貢献した人物である。
出典:小山隆之(2022)「心理学検定 基本キーワード 【改訂版】」『実務教育出版』 2022年11月5日.
中道圭人・小川翔大(2021)「教育職・心理職のための発達心理学」『ナカニシヤ出版』2021年3月31日.
30点差し上げます。
心理学 問題1
水平伝播の実例。私の家系は農業をしており、農業の知識を世代から世代へと伝達させている。作物の育て方はネットなどを見ればわかるがその土地にあった肥料やその土地の気候など育て方が変わってくる。その知識を町で伝えていっている。水平伝播は遺伝子的な伝達ではなく、脳に保持された知識や文化を共有することである。(世代を跨いでも)作物の作り方を集団で共有しているため水平伝播の実例だといえる。
操作的定義の事例。私は操作的定義の事例に幸福度がどれだけ高いかを測るテストを上げます。幸福度は人それぞれで明確ではないものですが基準を決め数値化することである程度図ることができます。操作定義とは重さや長さ手に触れられないものや実体のないものに基準を作り数値化してみることなので、幸福度のテストは実例であると言える。
18点差し上げます。
問2
第2章のスキナーを紹介する。すべての人間の行動を二つに分類し、レスポデンとオペラントに分けた。レスポデンとは生物として決まりきった行動パターンで睡眠など生存のための行動でそれ以外をオペラントという。できないことをできるように辞めたいことをやめられるようになる要因としての因子と作用がある。マイナスなことが起きると弱化因子、行動が繰り返される確率を減少させる環境からの反応が起きる。プラスなことがあれば強化因子、行動が繰り返される確率を増加させる環境からの反応。この二つ飴と鞭で使い分けることで行動変容を操れることを発見した。
https://dialog-coach.link/bf-skinner/
第7章のピアジュの紹介。ピアジュは発達段階論の考え方で、成長していく過程で様々な感覚を得ていき右肩上がりに発達していく人間観である。年齢ごとに発育する特徴をあいまいではあるが抑えておりこれを応用することで成長幅を大きく上げることができる。具体的操作期は論理的思考力が発達し、相手の気持ちを考えて発言・行動できるようになります。数的概念が理解できるようになり、重さ・長さ・距離など比較も可能になる。つまりこの時期に数学などが伸びやすく理解できるようになる。
https://chiik.jp/7h8rt/
11点差し上げます。
問題1への回答
「手続的記憶」
手続的記憶の該当事例として「ピアノの演奏」を挙げる。まず、手続的記憶とは長期記憶に分類され、大脳基底核と小脳が中心的な役割をはたしている。大脳基底核は、大脳半球の基底部にある神経細胞の集合体で随時運動・眼球運動・学習・記憶のような様々な場面で働く。運動に際しては、運動の動機づけや意志といった内部刺激として働くことで運動の計画に作用する。小脳は運動をコントロールし、皮膚や筋肉からの情報を受け取っている。歩く・走る・立つ・座るなどの運動がスムーズに行われるように指令を出している。つまり、手続的記憶とは、文章から理解した知識ではなく、訓練などによって獲得した運動知識のことである。ピアノの演奏がなぜ該当事例として挙げられるか説明する。ピアノの演奏というものは、右手・左手の動きによって鍵盤を弾くことで音を奏でる。ピアノの演奏の仕方を文章として知識を獲得しても、実際に弾くためには指を正確に動かすという運動が必要になる。このようにピアノの演奏は文章としての知識では成り立たず、運動を通して反復経験したことを、記憶として残るという部分から手続的記憶の事例として適切であると考えられる。
出典:エリック・R・カンデル,ラリー・R・スクワイア『記憶のしくみ上』桐野豊・小西史朗監修,講談社,2013.
「葛藤」
葛藤の該当事例として「ケーキは食べたいけど太りたくはない」という状態を挙げる。まず、葛藤とは同程度の強さの2つの欲求が存在するとき、その両方を選択することはできないために悩み続け、どちらを取るか決めかねている状態のことである。ここでいう2つの欲求とは好ましい状態や物に近づきたいという「接近欲求」と、他方の好ましくない状態から逃れたいという「回避欲求」である。K.レヴィンは葛藤を3分類した。
1.接近-接近型葛藤 2.回避-回避型葛藤 3.接近-回避型葛藤
「ケーキは食べたいけど太りたくはない」という事例は3に該当する。ケーキを食べたいという考えは、自分の好ましい状態になりたいという考えである。一方でケーキを食べてしまえば太ってしまうという状態は避けたいと考えている。同程度の強さの2つの欲求が存在し、悩み決めかねているこの状態は葛藤の事例として適切であると考える。
出典:野口寿一『心理療法における葛藤と現代の意識』創元社,2015.
22点差し上げます。
問題1
⒈水平伝播について
水平伝播を説明するにあたって、まず理解しなければならない言葉が「ミーム」である。ミームとは社会学習によって伝達される情報の単位のことで、進化生物学者のドーキンズが名付けた。しかし情報という言葉は境界線が曖昧なため、情報をもたらす行動、技術、規則などもミームと同一視される。水平伝播とは、このミームが同時代の集団に対して伝達されることだ。子どもが遊具の遊び方を理解することは、水平伝播の事例として挙げられる。公園には、ターザンロープや鉄棒など、初見では使い方の分からないような遊具が様々ある。初めて公園に訪れた子どもたちはそれらの使い方をどのようにして理解しているのだろうか。まず親と一緒に公園に来ていた場合は、親から言葉で教えてもらったり、実際に使うところを見せてもらうことで使い方を理解する。1人で来ていた場合は、他の子どもたちが遊んでいる様子をモデリングし、真似することで使い方を理解する。このように、同時代に生きる人々との間で、言葉やモデリングによって遊具の使い方が伝達されていくのは、水平伝播の事例といえる。そして水平伝播の特筆すべき点は、情報伝達の圧倒的速さである。一般的に人間を含めた動物は、遺伝子の情報が親から子へと垂直に伝播し、ゆっくりと進化していく。だがミームは生殖に関係なく、同時代の個体間で急速に伝達されていく。人間は、ミームによる文化的進化によって絶大なスピードで発展してきた。つまりこのミーム伝達の要となる水平伝播こそが、文化的進化の核といえる。
参考文献
青木健一(2002).「人類文化の伝播の定量的な扱い」『地学雑誌』111巻,pp849-855
2.ネガティビティ・バイアスについて
ネガティビティバイアスとは、人はポジティブな情報よりもネガティブな情報に引っ張られてしまうことをいう。ジル・クライン(1991)によると、人は投票行動において最終決定をする際、候補者の長所よりも短所を重要視するという。これは、投票者がポジティブ感情よりもネガティブ感情に引っ張られるネガティビティバイアスの事例といえる。人間がネガティビティバイアス傾向になる理由として、顔面表情の認識や感情表出において、右脳の優位性があること挙げられる。人間の脳は感情体験において、右脳と左脳で別の役割がある。左脳がポジティブ感情、右脳がネガティブ感情の感情体験に寄与している。つまり、ネガティブ感情を司る右脳が優位なため、人間はネガティビティバイアスになるのだ。一方で、加齢に伴う感情変化についての研究では、ネガティビティバイアスは誰にでも当てはまるわけではないことを示している。快および不快の表情を示す顔面写真を提示し、fMRIにより扁桃体の活動を測定した実験を幅広い世代を対象に行ったところ、20代の実験参加者よりも、70代の参加者の方が、快の表情に対してより高い活動性が見られた。これは高齢者が若年成人と比較して、ネガティブ感情よりもポジティブ感情を喚起するものに対してより多くの注意を払うことが分かる。つまり、感情体験の量が多い高齢者は単純にネガティブな感情には引っ張られないといえる。
参考文献
日本心理学諸学会連合 心理学検定局編,心理学検定基本キーワード改訂版,2022年,実務教育出版,p.145,148
https://academic-accelerator.com/encyclopedia/jp/negativity-bias#google_vignette
25点差し上げます。
問題2への回答
「ピアジェ」
ピアジェの発達段階論は、発達理論として非常に有名である。ピアジェによって提唱された「認知発達理論」は、人の知能・心理の発達を「生物的な成長」と「成長過程の中で知識・経験を重ねたことによる成長」の両面から考察した。この認知発達理論では、認知力の成長を4つの段階に分けて考える。これが、発達段階論である。発達段階論において、0~12歳の子どもの認知力(知覚・記憶力・推理力・言語能力など)の成長順序は、個人差はあるものの普遍的なものだとした。ピアジェは人が生まれてから色々なものを認知し、学んでいく過程を「シェマ」「同化」「調整」の3段階に分けた。自分の周りで起きる出来事を認識する枠組みを「シェマ」、持っているシェマをほかの物に当てはめようとする行為を「同化」、持ち合わせているシェマと矛盾が生じて同化できなかった際に、シェマを変化させることを「調節」という。このように、ピアジェは子どもの施行の発達過程を系統立てて明らかにし、発達心理学に大きく貢献した。
出典:佐藤隆夫・下山晴彦・本郷一夫監修,林創編『発達心理学』ミネルヴァ書房,2019,
「ロフタス」
ロフタスは抑圧された記憶の概念に対する批判やのちに与えられた情報などによって変容する偽りの記憶「虚偽記憶」の研究をしている。虚偽記憶は、主にエピソード記憶における思い違いを指している。この虚偽記憶は、実際には起こっていない出来事についての記憶であるにもかかわらず、時として非常に強い確信度を伴うことが知られている。つまり、虚偽記憶はだれしもが、それを虚偽の記憶だとは思わずに、持っている可能性がある。記憶の変化のしやすさこそが虚偽記憶を形成してしまう原因である。長らく心理学では、記憶は脳の中の貯蔵庫のようなところに入っていて、長く入れておくとなくなってしまうこともあるが、基本は変化しないもの(貯蔵庫モデル)と考えられてきた。しかし、ロフタスは様々な実験を通して、記憶の変化は事後的に提示された情報によって起こると、証明した。以上のことから、ロフタスは心理学に大きく貢献した。
出典:菊野春雄,『嘘をつく記憶』講談社,2000.
24点差し上げます。