かなり前から「特定のレリックそれ自体がレア枠のせいで、全く手に入らない!」というコメントを結構見かけるので、ソロで入手しやすいLithとMesoについて調べてみました。結論から言うと、Lithについてはただの気のせいですが、Mesoに関してはS2が異様に出やすく、S4が異様に出ないようです。詳細は以下の折りたたみに。
調査対象
Lithに関しては確定で入手できる水星潜入(Suisei)を周り、49個のレリックを元に、それぞれの割合(特定レリックの入手個数/総数)を調べました。Mesoについては有名な木星防衛(Io)を周回し、入手したレリック63個を元に割合を出しました。
検定方法
現在のLithレリックは7種、Mesoが9種あることから、理論上の内訳の平均値をそれぞれ1/7(14.29%)、1/9(11.11%)に設定しました。今回は純粋な確率論ですから、二項分布を利用して各レリックの内訳における標準偏差を算出(Lithのが4.99%、Mesoでは3.95%)。平均値±2x標準偏差で、理論値上の95%信頼区間を作り出し(Lithの信頼区間が4.29~24.28%、Mesoのが3.19~19.03%)、上で算出しておいた各レリックの内訳(率)と比較しました。
要するに、実際の入手比率が信頼区間内に収まっていれば確率的に(バラつきはあっても)誤差の範囲、外れていればそのレリックはレア(もしくは馬鹿みたいに入手しやすい)、という判断方法です。
結果(図)
Lith
基本的に全て区間内にきれいに収まっているので、レア枠云々はなさそうです。
Meso
ほんの僅かながら、S2の割合(12/63 = 19.04%)が95%信頼区間の上側に出ており、異様に出やすいことを示しています。逆に、S4の割合(2/63 = 3.17%)が信頼区間より少し下に出ており、レア枠であることを示しています。このため、S4は勿論、他のレリックが欲しくても無駄にS2が出張ってきてしまうために手に入らない、という事態になりやすいかもしれません。
注意事項と余談
今回の結果はあくまでSuiseiとIoでの調査結果ですので、他のマップ・ミッションでは結果が異なる可能性があります。また、検定方法・内容も完璧ではありません。特定のレリックを集めたい場合は、このページにある惑星順一覧表を参照したり、ゲーム内のコーデックスで確認してから挑戦してください。
余談ですが、今回Ioに通い詰めた限り、AローテでのMesoレリックの出率は約88.88%でした(64個/72周、64個目のレリックは上の検定では除外。外れた場合はendo 15を入手)。参考になれば幸いです。
自分もちょうどMesoの在庫がなくなってきて、収拾と攻略タイムの統計を取ってたところなので自分の実績も紹介します。
サンプルはAローテ65回中のRelic63個分です(残り2回はendo)。傾向は似ていてS2がもっとも多く、S4が最も少ないです。両方のサンプルの合計で126個、2σで5.5~16.7%まで絞れますね。収集期間は6/24-6/26です。違う人間がやっても同じ傾向なので確率に偏りがあるのは間違いなさそうです。最新でもないS2とS4をあえて差別化する意図がよくわかりませんが、惑星ごとに特徴を出してるのかもしれませんね。
Endo率 2/65=3.1%
お疲れ様です。一応自分と一般ボーイさんの結果を合わせたものを図にしてみました。S2とS4の比率の偏りがより明確になったと思います。
(7/8追記:書き損ねていましたが、この自分の調査期間は6/18-6/26になります)
まとめありがとうございます。ちょっと土星でもデータをとって比較してみようかと思います。
>> 431の内容をカイ二乗検定・残差分析にかけた結果:
ここでのカイ二乗検定では、帰無仮説を「各品目の出率は等しい」に設定し(この頃はまだ公式情報がなかったため)、対立仮説を「等しくない」にします。有意水準5%の片側検定を行います。残差分析では、単純な標準化残差を用いて、統計量が1.96以上(「出過ぎる」を示す)か―1.96以下(「レア枠」)の品目があるかを探します。

表1のように、Lithについては6月18から26日の間にSuiseiで得たn=49の範囲では、全体的に有意差は認められず、また個々の品目でもこれといった偏りは見つかりませんでした。従って、この時期のSuiseiでならLithを満遍なく集められたようです。
一方、表2が示すように、Mesoについては同時期にIoで集めたn=136の範囲(一般ボーイさんと自分の周回数合計)では、全体的に有意差は認められませんでした。ただし、個々の品目については、やはりS2の残差統計量2.549、S4のが-2.061となっているため、それぞれが出過ぎる・レア過ぎるという偏りが見受けられました。このことから、この時期のIoでは、ほとんどの品目の実際の出具合は期待された出率分布通りになるものの、一部の品目は理論値上は不可能なほどよく出やすい・出づらい状態にあったと解釈できるかと。