「革命爆弾の落下は始まっていましてよ!?」「たかが火薬玉一つ、機銃で撃ち落としてやりますの!」
刹那 B嬢の構える機銃がバッと赤い閃光を放つ 数初おきに混ざる曳航弾が、地面に吸い寄せられていく革命爆弾めがけてスルスルと飛翔する。A嬢は呼吸すら忘れ、見守ることしかできない。怖い。逃げ出したい。A嬢の手のひらは汗でびっしょりだ。額の冷や汗が顔を伝い、顎に集まる。ポタリと落ちようとしたその瞬間、突如として青空に轟音が響き、内臓が押しつぶされたかと思うほどの衝撃が全身を襲う。ーーまさか、そんなはずは・・・B嬢に目をやると、爽やかな笑顔でこう言った。「ね?言った通りでしょう?」
B嬢の顔を見て、今自分が置かれた状況に、少しずつ、徐々に脳が追いつき始める。5トンもある爆弾を機銃で迎撃するなんて、馬鹿でもやらない。でもやってのけた。夢か現かわからない。だが、身を伝う衝撃波や、機銃の硝煙の香りは、夢とは言い難い。現実なのだ。「さて、離れますわよ!足元に注意してくださいまし!」ふと我に帰る。赤軍の爆撃で、建物全体が歪んでいる。革命爆弾が空中で炸裂したおかげで、地面を伝う衝撃波が少なかった。不幸中の幸いだ。煉瓦造りの洋館は、何度も叩かれ、今にも崩れそうな状態である。ここにあの衝撃波をモロに食らっては、おそらく皆押しつぶされていたであろう。「あなたって人は・・・!」途中まで言いかけた言葉を、一旦飲み込む。「もう!行きますわよ!」やはり夢なのか。散らばるガラス、散乱した家具類を横目に、2人はそそくさとその場を去るのであった。
「迎撃されましたの・・・?」赤軍の司令室で悪役嬢は呟く。「確かに・・・洋館の屋上から機銃で・・・」わずかに震える手でモノクルを掛け直すは、悪役嬢家に仕えて半世紀のセバスチャンだ。彼女のことは、彼女の両親以上に知っており、彼女の好物から癖まで、ありとあらゆることを知り尽くしている。悪役嬢の命令を司令部に届けるのも彼の仕事だが、逆に司令部からの一報を届けるのも彼の仕事の一つだ。「偵察に出た機がそう申しておりました・・・機銃、と」セバスチャンも馬鹿では無い。それどころかテーブルマナーや教養はもちろん、物理学や兵器の情報などと言った、彼女が求めるものは、人一倍身につけている。常識的に考えて、5トンもある爆弾を機銃で迎撃した、などと言った嘘のような話は普通であれば信じない。だが、偵察隊からの情報は嘘とは思い難い。「ふふ、面白いわね・・・」沈黙を切り裂く悪役嬢の不気味な笑顔。「爺や、今すぐに目標地点に向かうわ。乗り物を用意しなさい!」少々危険なため、セバスチャンは止めようとした。だが、彼は知っている。彼女は、一旦興味が湧けば、どんな事をしようとも止まらない。たとえそれが最前線であっても、行くと言ったら向かうだろう。「かしこまりました。すぐに手配いたします。」セバスチャンはそう答えた。「親衛隊を呼べ!エスコートするにふさわしい装備を持参せよ!偵察隊!付近の脅威を調べ上げておけ!30分だ!」静かに、だが威圧感のあるセバスチャンの声が司令室より各所へ通達された。ピリつく雰囲気を、悪役嬢は肌で感じ取っていた・・・。
一方その頃、A嬢とB嬢はドレスを切り捨て、森の中を走っていた。いつもはパンプスだが、今日は違う。軍靴だ。あらかじめ履いてきて良かったと、A嬢は微笑む。あんなに大きい爆発だ。しかも空中で炸裂した。当然だが、赤軍は怪しみ、再度攻撃を仕掛けてくるだろう。先ほどからレシプロの音が聞こえる。V型エンジン。おそらく偵察機だ。見つかる前に遠くへ逃げる。時間を稼ぐ。そうすると捜索範囲が広がるので、さらに遠くに逃げれるはずだ。A嬢は簡単に逃げ切れるとは思っていない。もちろん、B嬢も同じだ。だが、2人ともただ走っているわけでは無い。お手製のプレゼント<<ブービートラップ>>を何ヶ所かに仕掛けている。追っ手を撒くために、シャネルのNo.5の香りが染み付いたドレスの切れ端を、至る場所に放置。その近くにはプレゼント。こうする事で、追う側の心理的な恐怖心を引き起こし、進軍を遅らせる。A嬢、B嬢、この2人は腐れ縁で、養成校からの同期だ。B嬢は爆発物、A嬢はライフルや機銃といった軽火器の扱いに長けており、どこに行ってもお互いを信じてきた。そうする事でどんな修羅場も乗り越えてきた。今回も同じ。アイコンタクトで確認しあう。友軍の援護が受けられるポイントまで残り50km。成人男性でも2-3日はかかる距離だ。でも2人なら・・・お互いを信頼して、森の中を進むのであった。
疲れましたわ。あとはどなたかお任せですわ。
わたくしは続きを所望ですわ。
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刹那 B嬢の構える機銃がバッと赤い閃光を放つ 数初おきに混ざる曳航弾が、地面に吸い寄せられていく革命爆弾めがけてスルスルと飛翔する。A嬢は呼吸すら忘れ、見守ることしかできない。怖い。逃げ出したい。A嬢の手のひらは汗でびっしょりだ。額の冷や汗が顔を伝い、顎に集まる。ポタリと落ちようとしたその瞬間、突如として青空に轟音が響き、内臓が押しつぶされたかと思うほどの衝撃が全身を襲う。ーーまさか、そんなはずは・・・B嬢に目をやると、爽やかな笑顔でこう言った。「ね?言った通りでしょう?」
B嬢の顔を見て、今自分が置かれた状況に、少しずつ、徐々に脳が追いつき始める。5トンもある爆弾を機銃で迎撃するなんて、馬鹿でもやらない。でもやってのけた。夢か現かわからない。だが、身を伝う衝撃波や、機銃の硝煙の香りは、夢とは言い難い。現実なのだ。「さて、離れますわよ!足元に注意してくださいまし!」ふと我に帰る。赤軍の爆撃で、建物全体が歪んでいる。革命爆弾が空中で炸裂したおかげで、地面を伝う衝撃波が少なかった。不幸中の幸いだ。煉瓦造りの洋館は、何度も叩かれ、今にも崩れそうな状態である。ここにあの衝撃波をモロに食らっては、おそらく皆押しつぶされていたであろう。「あなたって人は・・・!」途中まで言いかけた言葉を、一旦飲み込む。「もう!行きますわよ!」やはり夢なのか。散らばるガラス、散乱した家具類を横目に、2人はそそくさとその場を去るのであった。
「迎撃されましたの・・・?」赤軍の司令室で悪役嬢は呟く。「確かに・・・洋館の屋上から機銃で・・・」わずかに震える手でモノクルを掛け直すは、悪役嬢家に仕えて半世紀のセバスチャンだ。彼女のことは、彼女の両親以上に知っており、彼女の好物から癖まで、ありとあらゆることを知り尽くしている。悪役嬢の命令を司令部に届けるのも彼の仕事だが、逆に司令部からの一報を届けるのも彼の仕事の一つだ。「偵察に出た機がそう申しておりました・・・機銃、と」セバスチャンも馬鹿では無い。それどころかテーブルマナーや教養はもちろん、物理学や兵器の情報などと言った、彼女が求めるものは、人一倍身につけている。常識的に考えて、5トンもある爆弾を機銃で迎撃した、などと言った嘘のような話は普通であれば信じない。だが、偵察隊からの情報は嘘とは思い難い。「ふふ、面白いわね・・・」沈黙を切り裂く悪役嬢の不気味な笑顔。「爺や、今すぐに目標地点に向かうわ。乗り物を用意しなさい!」少々危険なため、セバスチャンは止めようとした。だが、彼は知っている。彼女は、一旦興味が湧けば、どんな事をしようとも止まらない。たとえそれが最前線であっても、行くと言ったら向かうだろう。「かしこまりました。すぐに手配いたします。」セバスチャンはそう答えた。「親衛隊を呼べ!エスコートするにふさわしい装備を持参せよ!偵察隊!付近の脅威を調べ上げておけ!30分だ!」静かに、だが威圧感のあるセバスチャンの声が司令室より各所へ通達された。ピリつく雰囲気を、悪役嬢は肌で感じ取っていた・・・。
一方その頃、A嬢とB嬢はドレスを切り捨て、森の中を走っていた。いつもはパンプスだが、今日は違う。軍靴だ。あらかじめ履いてきて良かったと、A嬢は微笑む。あんなに大きい爆発だ。しかも空中で炸裂した。当然だが、赤軍は怪しみ、再度攻撃を仕掛けてくるだろう。先ほどからレシプロの音が聞こえる。V型エンジン。おそらく偵察機だ。見つかる前に遠くへ逃げる。時間を稼ぐ。そうすると捜索範囲が広がるので、さらに遠くに逃げれるはずだ。A嬢は簡単に逃げ切れるとは思っていない。もちろん、B嬢も同じだ。だが、2人ともただ走っているわけでは無い。お手製のプレゼント<<ブービートラップ>>を何ヶ所かに仕掛けている。追っ手を撒くために、シャネルのNo.5の香りが染み付いたドレスの切れ端を、至る場所に放置。その近くにはプレゼント。こうする事で、追う側の心理的な恐怖心を引き起こし、進軍を遅らせる。A嬢、B嬢、この2人は腐れ縁で、養成校からの同期だ。B嬢は爆発物、A嬢はライフルや機銃といった軽火器の扱いに長けており、どこに行ってもお互いを信じてきた。そうする事でどんな修羅場も乗り越えてきた。今回も同じ。アイコンタクトで確認しあう。友軍の援護が受けられるポイントまで残り50km。成人男性でも2-3日はかかる距離だ。でも2人なら・・・お互いを信頼して、森の中を進むのであった。
疲れましたわ。あとはどなたかお任せですわ。
わたくしは続きを所望ですわ。
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