氷雪の歌
月は凍りつき 太陽はなく
冷気門を開き 存在を撃つ
ヤェーエェーヤァー(それは事実か)
「人の心がわかるマシンはいいな。そのくせ、暇なときに話し相手にはならないのは物足りないけど」
「言葉で語り足りるなら、存在本来の意味もないからだろう」
「なるほど。戦うマシンが『戦わなくていいや』ってなるんじゃ本末転倒なのか。それは言えてる」
「マシンを使いこなしたものはいない」
氷もって
知恵と記憶それに 命そのものを
アァーエーヤァ(それは事実だった)
「言葉がマシンとして作動するとき、過去は事実となり知恵はただ記憶の内なる葛藤となる」
「フーム。毎日つらそうな話ばかり聞かされてつらいというあれか。泣いていいところ?」
「泣くことが慰めになるなら」
「過去の記憶って、心の傷ってこと? あたしにはそんな重い過去なんてないよ。ゲームで最強の自信はある」
「全てはゲームだと思う者もいる」
「そこまでお馬鹿でもないかな……。そうか、馬鹿だと思われたのは傷つくな」
無意味なほどに軽い涙は頬を落ちて、膝に届くまでに凍り粒となる。それだけの感傷が、
……命そのものを
氷の結晶にすべて埋め込み
存在そのものを消すのだという
人の為したこと 汚濁であるから
「そんな理由で世界も滅ぼすのか。世界を滅ぼすってどういう気持ちなんだ? 動画見れる?」
「自ら望んでしたことではなくても、結果としてそれに加担してしまうことはある。やってしまったことは酷すぎるので、そんなものを見てはいけません! そういう言い方がある。デビルを信じてはいけない」
「そっかー。デビルもつらいんだ?」
「やはり馬鹿か……」
ヤォーヤォーヤァー(それは事実とする)
ヤォーアアー(悲しいが)
アアーオオー(悲しめよ) 人よ
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氷もって築く息吹の主、という、「築く」の意味がよくわからんのだが、「息づく→息吹」は直感的でないだろうから、不明にしておく。「築 く」とも読むはずなんだけど、だからとも断言できない。
響きとしては、またまた日本武尊伝説の、伊吹山の神が氷雪を降らして祟るのを思い出していたけど『ガーゼィ』の頃からもうだいぶ経っており、巨きな猪だというその神の姿と、デビルの豚か蝙蝠かという容貌を結びつけるのもこじつけめいているね。「ヤーパンの伝説が下敷きにある」といえば、氷もってつく息吹(伊吹)の主、というのはスッと腑に落ちるようには思うものの、無念ながらここは保留か。
∀から前後の著書等の連想から上の詩は、わたしは今日そんなに自由に解釈したつもりでもない。型通りに当てた、といいたい気持ちだけど、信じるなとは言っておくべきなんだろうな。
こちら引用させて頂くと「コウモリ」ということになっていてとくに豚だの猪だと指定などはないらしい。そうだろうと思う。詩のことは結局よくわからない。