章おわり。旧21/新13の章の切れ目は同じ。
それは、この地の特異な匂いの感じさせることなのかも知れなかったし、迫水の感じすぎなのかも知れなかった。
しかし、こうしてキャロメットと接していると、なにかもっと異なった恣意的な悪意といったものが、周囲に漂っているように感じられて仕方がないのだ。
また「恣意」だが、「恣意的」という使い方をされるときには富野文もあまり気にしなくていい……ようなことを上で一度は書いたが、ここの「恣意的」の用法も直前と同じように、やはり怪しい。
自然物でない、人為あるものの意図、少なくともその志向を感じるというようだ。志向性と言ってくれたほうがわたしは分かるかもしれない。
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