床山
「36 朝のあたたかさ」(旧)
「23 リンレイとアンマのあいだ」(新)
「
床山 を呼んでくれ……」(旧)
と口にしてから旧版では「床山」なるものの実体を表すのは次の37章まで待つ。完全版ではここですぐに床山組織の解説と、その長ハッサバ・ノゥムの登場となる。
ゴゾ・ドウ直属の御庭番のような忍者集団について、旧版でもわからなくはないと思うものの、初読の読者はこの時点で「ゴゾが理髪師を呼んだ」としか思わないだろうから、意味不明なだけで、間を置くことの意味はあまりなかったものと思う。
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完全版では23章のここにあるハッサバとの対話。そのうち、
このゴゾの自意識というか、聖戦士観も併せて面白い。前回登場時には、歴史的にガダバの民だけが北辺の地に押し込められて南進を阻まれてきたことを「フェラリオ達の偏見」と断じ、リーンの翼とはその偏見の延長上の顕れとみなす、と激烈な怒り、正義感さえ表明していた。そんなものには立ち向かってみせる、との。