かとかの記憶

リー作品の受容と連想 / 2

46 コメント
views
2
katka_yg 2025/10/06 (月) 11:39:22 修正 >> 1

作業的試論

わたしはタニス・リー作品自体は二十年以上前から触れていると思うが、折々に開いて読む趣味があっただけで、それ専門に海外ファンタジーを蒐めたり漁ったことはない。近頃になり、身の回りに膨大に溢れ返る小説・漫画・邦画洋画やアニメ・ゲームの数にふと途方に暮れたとき、自分の蔵書整理と、ついでに今まで気にしながら掘り下げずに通った作家を「通読」として追い直してみようと思った。

わりと最近のことで、その関心に「現在日本のファンタジー」という括りの文学史的な興味はもともとあったが、タニス・リーと富野由悠季は通読しておかねばと思ったくらいの、わたしの個人的な思い入れ・思い残しがそこにあるからによる。他の人ならまた他の名前を挙げるだろう。

邦訳から読み始める。既訳作品は手元にないものはあらためて求め、2022年頃から2024年まで、原著の執筆順に追った。後の方は邦訳を読み返しながら電子書籍で購入して日英併読している。その間、読メにレビューを書き足しつつ、リーを読みながらわたしの連想する邦人作家の作品も開いてみることで、三十年分ほどのこのテーマの印象を捉え直したが、上に書いた通りリーの既訳状況は元が穴だらけで、これで得た印象も心もとない。

未訳の原書を読み始めると「The Birthgrave」を読み終えただけでショックを覚える。これを読んでいる・いないだけで、作家リーの印象も根本的に随分変わってしまうのだけど、作品の具体的な内容に触れることはものすごくデリケートで難しい三部作で、現状、ほぼ何も言えない。

Hunting the White Witch (The Birthgrave Trilogy Book 3) - 読書メーター
Hunting the White Witch (The Birthgrave Trilogy Book 3)。三部作読了。二部結末でようやく曙光のごとく示された目的に向かい、新たな旅は怒涛というか…濁流みたいな凄まじい物語で、わたしは読み進めがたびたび滞りがちになりながら地獄のような読書体験になりました。この水準のダーク・ファンタジーは後にも先にも出会うことは稀だろうとは書いておきます。タニス・リーの大作ではこの後「平た...
読書メーター

そういうわけで、このことの意味はわたしなりに痛感したが、今まだ読んでいる続きは70年代作品にいて、下に書くのはここまで作業経過の感想と、今後の作業進捗の目当て(狙い)を洗い出してみるための、わたしにとっての作業的試論になる。今後、読み進んでいくうちにここに書き足すことも増える。

通報 ...