かとかの記憶

リー作品の受容と連想 / 27

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katka_yg 2025/10/07 (火) 00:39:38 修正

もはや平たくない地球で

「黄の殺意」によるとこの大地はもう平たいことをやめて球になってしまっているらしいが、それだけの手がかりでこの世界に「世界観」があるとはわからなかった。

全四集のパラディスまでにリーはフランス史を熱心に研究したとのこと。その結果、フランスという地理と歴史の舞台に物語とキャラクターを配置しようと考えた、のではなく、物語を語ることでフランスを新たに捏造しようと考えていたらしい。

死せる者の書 katkaさんの感想 - 読書メーター
死せる者の書。「ハイサ」というのが架空のハイチなのはわかります。綴りはフランス語っぽい感じ…。物語の発端がパラディス市なだけでほぼ海外の話な気がしますが、もともとハイチもパリの海外延長部分だったかもしれません。植民地や地方の田舎者には突発的異常事に思われる事々も、パラディスの都では日常茶飯事なのです――そんなわけないだろ――と...
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  • 28
    katka_yg 2025/10/07 (火) 00:44:21 修正 >> 27

    このトピックの関心では、タニス・リーの影響を受けた作品か作家が誰かよりも、上のような発想の創作経緯に至ったものは直接に系統関係の有無を問わずタニス氏の族とも言える、と言い替えうる。これから読む日本人作家にそういうのがあれば、それだ、と思えばいい。

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    katka_yg 2025/10/07 (火) 00:49:33 修正 >> 28

    上に挙げた「マジック・マスター」との対比をもう一度見てみる。ファンタジーとは何か、の方向性からして全然違うが、異化することも受容と言ってこのトピックに取り込むことができた。わたしが。