- アケローン民話
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あの頃のジルと魔獣ドンゴ
地球の、とある村の近くにそのころ魔獣ドンゴが住み着いていた。魔獣に恐れをなす村人が集まり相談しているところに、あの頃のジルが通りかかった。ジルは、その魔獣ドンゴは私の捜している魔獣かもしれないと言い、彼一人で魔獣に挑むことになった。話していると丘の上に魔獣ドンゴが姿を現し、村に向かって迫ってきた。
巨体でもって押しかかるドンゴにジルは腰の剣を抜いて迎え撃ち、魔獣の牙と剣刃とががっきと噛み合った。刀身を咥え込んだドンゴは万力のような力を加えながら、首を一捻りすると剣をへし折ってしまった。「宇宙最強」といわれるジルの剣があっさりと破壊されたことに見守る村人たちは皆おののいた。勢いづいて図に乗ったドンゴが、無手になったジルにとどめの噛みつきを見舞おうと襲いかかった。ジルは、退かず、真っ向から拳で叩き返した。
一トンを超す巨体がもんどり打って転がり、丘の斜面を転がり上がって突き出た岩に激突した。ジルの拳は不思議な光を放ちながら、高周波の唸りをともない振動していた。ゆっくりと転げ落ちてくる魔獣に二度目の拳は穿孔機のように貫通し、魔獣を粉砕した。魔獣の体内からは、魔獣が捕食したスカイフェアリーの死体にまじって魔ヶ玉が出てきた。これは、私の求める剣ではなかったとジルは言い、魔ヶ玉を村人に譲って立ち去った。