協定国の新たなる盟友 サビーネ帝を迎えた歴史的一日
ベルリンは未曾有の熱気に包まれた。アルゴン第三帝国はこの日、イベリア帝国の君主にしてナムルノ大公たるサビーネ帝を迎え、壮麗なる歓迎式典を挙行したのである。
式典の舞台となった中央大広場には早朝から市民数万が押し寄せ、帝国旗と協定諸国の旗が一面に翻った。国防軍軍楽隊の演奏が厳かに響き渡る中、姿を現されたサビーネ帝を人々は歓声と拍手で迎え入れた。壇上には我らが総統閣下を筆頭にレッドオーシャン王立合衆国のヨハンナ王女殿下、大ローマ帝国の皇帝、そして諸外国官僚が並び立ち協定国の結束を内外に示した。
壇上に立った我らが総統閣下は「イベリア帝国と協定諸国との協力こそが欧州の安定と繁栄を保証する。分断の時代は終わり協調の未来が再び始まる。本日は我らが未来を定義する日なのだ」と述べられた。
式典に続いてベルリンの大通りでは前代未聞の光景が繰り広げられた。我らが総統閣下と高貴なる殿下方が、特注の防弾ガラス張りメルセデス・ベンツに並び立ち市民の前に姿を現したのである。四人の諸国要人が肩を並べる姿はまさしく協定国の結束を体現するものであり、沿道を埋め尽くした群衆は手に旗を掲げ口々に歓呼の声を上げたのである。
通報 ...