日本領となった上海市は自治政府が設置され大幅な自治権を与えられた。世界最大の都市を目指すという付 天明のもとに上海は発展を続けている。
付 天明
上海自治領行政長官。56歳。もともとは上海市で働く一人の役人であったが日本軍の進駐後、分裂しかける市内の人々を統率し日本政府と交渉を行い自治領を作り上げた。いくつもの勢力がうごめく魔都を世界で最も巨大な都市にするべく付 天明は職務についている。
上海事変
とある日の夜、突如として上海市での「特定状況下の治安安定化活動」を行うと宣言した日本軍は市内の港湾、空港に海兵隊を展開し宣言から3時間以内に外部への移動手段をすべて封鎖した。上海警察は都市中枢部を陣地化し市内の完全制圧を行おうとする日本軍とにらみ合いを続けていた。2日間の膠着状態の末、日本軍は無血での占領は困難と判断し戦車部隊による突破を決行。両陣営が衝突する直前に付 天明の尽力により停戦を迎え自治領として日本の占領下となった。
上海警務局
警務局は主に5つの組織に分けられる。警衛隊は市内の治安維持などの一般警察業務を行う警察組織であり日々上海で起こる窃盗、暴行、事故などの取り締まりを行っている。上海に蔓延るマフィアの駆除を目標に制圧を続け書類に残らない死体を生み続けている。警衛隊では対処しきれない暴動、武力攻撃が起きた際に武装警察に属する上海十六区の機動隊は迅速に展開し鎮圧を行う。マフィアとの衝突や武装勢力との戦闘の際に武装警察重装部隊は出動し武力を用いて制圧を行う。対処の難しい立てこもり事件、テロ事件などの発生時には警務局所属の特殊部隊「飛龍小隊」が出動する。黒づくめの特殊部隊の姿はマフィアたちから恐れられ、マフィアの行動を抑止させている。警務局本部の誰も寄り付かない予備室には上海自治領周辺の情勢分析、対異常存在、特殊事案への対応を行う雷龍小隊が設置されている。
上海駐留日本軍
上海駐留軍は主に上海進駐時に市内の制圧を行った部隊と佐世保の第4艦隊の空母群が派遣され駐留している。約8000人ほどの日本軍人が上海に駐屯しており基地周辺には軍人とその家族たちが住む日本人街が形成されている。上海の守護者かのような顔で市内を歩く日本軍を嫌う市民は多くこの溝は深く大きい。
紫門
主に上海を拠点に活動するマフィア。麻薬取引、臓器売買、密輸を行う大規模犯罪組織でありフィリピン、ウラジオストクなど日本勢力圏内にて主に活動している。フィリピン、ウラジオストク、スマトラなど広範囲に拠点を持ち犯罪行為を繰り返しているため公安、比国家警察、ウラジオ内務省にマークされている。上海市で最も恐れられる存在であるが厄介ごとを避けるため日本軍絡みは避けて通る。
上海迷宮
上海沿岸にある小島の地下に広がる広大な地下遺跡。その広さと複雑な構造から上海迷宮と呼ばれるようになった。発見されてから現在に至るまで誰が作ったのか、何のためにあるのか、いつ作られたのかは不明であり上海市民の間に都市伝説として広まっている。日本生物化学工業が中心となって調査を行っているが現在まで最深部に到達していない。