実行日:2025/03/25
交戦勢力:
帝国側:
第40戦車兵師団
第31自動車化狙撃兵旅団
ENノクターン・セキュリティの部隊
HEGO蘇州分局
(黒扇)
蘇州側(抗雲蘇州戦線):
蘇州人民安全連隊
東華連合
朱闘旅
概要:台北条約締結後、帝国によるテミス・システム導入に反対する中国人組織と帝国軍との間で発生した武力衝突。
経過:台北条約締結後、帝国政府は蘇州の占領政策の策定に入った。蘇州は澳門と並び帝国のアジアに対する拠点となっていたが、本国から遠いことや異民族であることから統治は難航すると見られていた。帝国国務省はエレナ・ニーナと開発をおこなった「テミス・システム」を試験する土台を探しており、実際にヌエバ・エスパーニャ帝国連邦での実験では好調に効果を上げていた。帝国政府は実験的に蘇州の政府組織を再編しテミス・システムの導入を早急に推し進めることを決定し、蘇州政府へと伝達した。しかし蘇州政府はテミス・システムの統治に難色を示し国民投票の実施を要請したが帝国政府はこれを拒否。この情報が何者かにリークされ、蘇州全体へと噂が広まると反帝国・反テミスを掲げる政治組織が誕生し、25日に蘇州政府院を襲撃した(3・25事件)。
3・25事件を受けて帝国政府は武力介入を決定し、アジア方面軍とPMCを蘇州へと派遣した。26日に帝国軍が蘇州の張家港市へと上陸。昼頃には内地へと進撃を開始した。抗雲蘇州戦線は地形や都市部を生かしてゲリラ戦を展開し戦車部隊の足止めに成功。帝国軍は蘇州の地下犯罪シンジケートである「黒扇」と協力する形で情報網を構築すると共に、市民に対して食料配給の実施、安全の保障を約束するなどして制圧を着実に進めていった。28日の姑蘇区の戦いにてENノクターン・セキュリティがKR27やM31A1などドローンや無人兵器を投入して戦線を優位に進めるなど戦闘に新たな変化を与えた。
姑蘇区の戦いが決定打となり主要勢力であった蘇州人民安全連隊が崩壊、翌日の掃討作戦で朱闘旅の首領である陈梅が捕虜になり統制を取れず降伏、東華連合も黒扇の内部工作により自滅し帝国軍が蘇州全域を支配下に置いた。戦闘の最中、エレナ・ニーナによってテミス・システムが「テスト用」に持ち込まれ張家港市や常熟市では大規模な潜在犯の摘発が行われた。また、テミス・システムと連動したENノクターン・セキュリティの実験部隊が東華連合の中核思想家・林瀟に対して作戦を実行したが、本人は暗殺されずその後行方不明となり詳細は不明。
戦後:帝国政府は30日に蘇州全土をヌエバ・シチリア副王領政府へと移管した上で「蘇州高等自治特区」へと再編され、テミス・システムの本格導入が開始された。全土にて犯罪係数の測定が実施されそれに応じて占領地の市民は「被保護民」として心理スコアに基づく職業配分と移動制限、食料配給が行われた(戦闘時に協力した市民には更に追加で配給が実施された)。帝国軍に協力した黒扇だったが、優れた情報網を欲した帝国統制局へと吸収された。蘇州はモルトラヴィス式AI統治理論の実地運用試験区として生まれ変わった。