天地開闢の時、宇宙の奥深くに秘められし神々の御声が響き渡り、無限の虚空より光が漏れ出だしたと伝へらる。斯くして八洲の大地は神秘に包まれ、未だ見ぬ未来の繁栄の種がそっと撒かれたと云わる。
その後、紀元前610年の暁、東方の日出る国より弥生の民が、神託に従ひて大海を越え、朝鮮の全土に降臨せり。彼等は天地の理を授かり、神々の御意に沿ひ、八洲帝国の礎を築かんとす。
初代天皇は、神託の啓示を受け、天より授かりし宝剣と神鏡を手に、国土を統べる使命を帯びたる。其の御姿は光輝く如く、民の心に深く刻まれ、後に続く王朝の模範となりぬ。
古来より神道の聖典と、隣国より伝来せる仏法の経典とは、互いに譲り合ひ、調和を保ちつつ、国家の根本理念として尊ばる。祭祀の儀は厳粛に行ひ、天子は神々の代理人として、法と秩序を守るべく国政を執り行ひぬ。
時は流れ、各地の豪族は血統と義理を重んじ、武勇と知恵を磨き、国土の広大なる領域において互ひに連携し、時には抗し、また時には和合せる事により、帝国の基盤はより堅固なり。
戦乱の時、外敵の侵略に際しては、天の加護を信じ、雄々しき武将たちは一丸となり、鋼鉄の如く固き守りを築き、国土を護り抜くべしと誓ひぬ。
また、内に潜む陰謀や反逆の兆しに対しては、智謀に長けた賢者たちが謀略を巡らせ、時に厳罰をもってこれを討ち果たし、国家の清浄なる流れを断たせず。
この如く、八洲帝国は神々の御恩寵を背に、栄華と苦難の両極を経験しながら、堅実なる統治を貫き、民衆は神仏に守られし幸福を享受す。
悠久の時を経て、帝国は朝鮮半島全域のみならず、北には現今の中国遼寧、吉林の地にまで勢力を伸ばし、その広大なる国土は神話と歴史とが交錯する舞台となりぬ。
国中においては、古来の慣習と儀礼が色濃く残り、神道の厳かなる祭りと仏教の深遠なる教えは、互ひに融合し、一つの大いなる信仰体系を形成せり。
天子は、神々の使徒として、国民の幸福と繁栄を守護すべく、日々厳粛な儀式を行ひ、古文に伝えらるる先祖の教えを未来永劫に伝へんとする志を抱きぬ。
その治世は、世に安寧をもたらし、民衆は徳と礼を尊び、家々においては、先祖の魂を祭ることが厳かに行はれ、これが国家の絆と成り、後世に至るまで輝きを失はず。
やがて、幾多の難局と試練を乗り越え、八洲帝国は不屈の精神と堅固なる伝統に支へられ、今に至るまでその威光を放ち続け、未来永劫の繁栄を誓ひ続けんとす。
此の歴史は、神々の御業と人の奮闘が交錯する壮大なる叙事詩として、後世に語り継がれるべし。人々は今なお、古の勇姿を讃え、神仏の恩恵を祈念し、帝国の未来に希望を見出す次第なり。
…(以下、第二部以降に続く)…