暗い夜の下、都市の灯りは絶えず活動する人々を照らしている。
2機の黒いZ-152が夜の静けさにエンジン音を鳴らして都市を目指す。
「間もなく作戦空域に到着する。本作戦はテロリストの事前排除である」
機内には数人の武装警察が左右に座り、中央後方にリーダーがブリーフィングを行っていた。彼らは執行部隊、帝国の警察機構である
「対象はマドリードにてテロ行為を実行すべく準備を行っているとのことだ。我々はこれを強襲しマドリードからテロリストを掃討する」
「発砲は?」
「警告射撃のみ。作戦地域は都市部も含む、それと司令部が生け捕りにしろと強く要求してきているためだ」
「了解」
「我々はあくまでも露払い役とのことだ。目標地点まで誘導して捕縛自体は特殊作戦軍の方でやるらしい」
「特殊作戦軍?どの部隊です?」
「M168、…曰く付きの部隊だな」
胸元で揺れるトランシーバーを取りリーダーは少し言葉を発し、隊員たちへ呼びかける。
「各員、間もなく到着する。街は既に厳戒令を発動済み。民間人への発砲は厳禁。Aチームは目標の誘導、BチームはAチームの援護。装備の確認を怠るな。…幸運を祈る」
「「Der Segen des zweiköpfigen Adlers sei uns!」」
Z-152の横の扉が上下に開き空からマドリードの街並みを見下ろす。プロペラの風を切る音、エンジンの稼働音がけたたましくなる夜に彼らは"狐狩り"へと参加する。黒き武装警官たちは車輪が広場の地面につくと同時に扉から戦場へと銃を手に飛び出す。
「作戦開始」
ーーーーーー
金属の外骨格につながれた複数の装置、複雑に伸びた配線の数々がヘリの格納庫の中の床をほぼ埋めている。メンテナンスで格納庫内をせわしなく動くエンジニアと、それを気に留めることなく奥に置かれた設備を見つめるように白髪の女性が立っている。
「…っと、あくまで試験運転です。施設で訓練を行ったとは聞いていますがあまり無理はしないでくださいよ」
「…ピッ"ーわかっている"…ッー」
彼に誘導してもらう形で装置の前へ、腰に半円状の接合部、VRゴーグルのようなものなど様々装着し電源を起動する。
各部アクチュエータの起動、制御ウェアの立ち上がり、生身の体になじんでいく機械の体。
ー、流れ込んでくる誰かの声。
本来であれば見えないはずのヘリ内部の光景が線図ながら鮮明に脳内に表示されていく。エンジニアの彼が各部の動きを見て調整を行う姿も容易にとらえている。
思考すればその部分が自らアクチュエータを動作させ思考した通りの動きをする。
「…」
「作戦はHEGOの部隊が工業団地へと目標を誘導、M168がこれを捕縛する作戦です」
「…ピッ"一つ聞きたい。テロリストを捕縛する作戦と聞いている。これに私が参加する意味は、私は軍人でも、警察でもない"…ッー」
「HEGO司令部の要請です。HEGOの執行部隊は対カルテルや残党ミッションで多くが出払っており我々が緊急で出動することになったのです…、今回は異例な事象であり、大宰相閣下は政策などで手が空かないとのことで…、その、詳細までは…申し訳ありませんがわかりません」
「…ピッ"ー、そうか。状況は…"…ッー」
脳に思考されたディスプレイには各部隊の動きがリアルタイムで映し出されていた。作戦内容のタブを開き中身を確認する。
『お伝えします。マドリードは一部地域を除いて特別厳戒令を発動し民間人の外出を制限中。HEGOの作戦部隊は既に降下し目標に接近しています、』
ふと下から出てきたタブ。写真と名前など目標の知る限りの情報が項目ごとに箇条書きされている。
『目標は"月夜仁"。ー、目的は対象の拘束』
これ続き、どのような内容にしたらいいですかね?
質問部屋で提案した内容でいえば、道端(>> 2144後)で部隊が強襲し、仁さんが逃げる(応戦してもok)ところですかね。続けてもokでどこで区切ってぶん投げても構いません()がご相談いただけるとこちらとしてもありがたいです
了解です