「全員集まったな。今回の仕事は兵站車列護衛だ。突っ込んでくる怪しい車は運転席を撃って確認しろ」
キンシャサ近郊に設置されたCANAT軍の兵站拠点には、大量の物資とそれをトラックへ積み込む兵士たちで溢れていた。マルチカムのACUを着用する軍人たちの中、半袖のシャツにプレキャリ、ジーパンという明らかに軽い出立ちの男が7人。野球帽を目深に被っている。
「IEDに当たらないかは祈っておけ。一応陸軍の地雷処理部隊が確認をしたそうだが、その後に仕掛けられてたらどうにもならん」
肩にPMC「OAEディフェンス」のパッチをつけた契約警護員が腕を組んで並んでいた。真っ黒のサングラスを光らせながら、壮年のチームリーダーがブリーフィングを聞かせていた。
「ファング2、3、4は俺とパックホース2に乗れ。5、6、7はパックホース3。正規軍の安月給に愛想尽かした俺たちだ。当分ここで稼がせて貰おう。20分後に銃と弾を持って集合しろ。MREと水は用意してある」
「イェッサー」
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