『レッドオーシャン王立合衆国海軍を中心としたベルリン=パリ協定国艦隊は大量の戦力をコンゴへ投入しているものと見られ、これに対して北米連合は有志連合各国に戦力集結の要請を__』
「複数の空母、戦艦、おまけに新型の潜水艦ですか。輸送艦襲撃は沈静化しているものの、いつ再開するかもわからないと」
天井につけられた小さなモニターが、ネット配信のニュースを垂れ流す。この薄暗いブリーフィングルームはISAF海軍所属空母の一角に設けられた部屋であり、現在は海兵隊特殊部隊のメンバー4人が占領していた。金属製のテーブルの上に散らばった多くのファイルと紙。その頂点に敷かれた一枚の写真に、隊員たちは視線を注ぐ。
「これが、ベル=パリの揚陸部隊ですか。これまた大層なことですね」
金髪の男「レヴナー」が呟く。隊長含めた他のメンバーも静かに唸っている。写真には大量の艦艇が青い背景に写っており、右下には『Landsat 025 6/4』
と黒のデジタル的な字体で記されていた。
「すでに有志連合軍は沿岸部から撤退している。陸軍は地雷の敷設を終えたそうだし、あらゆる場所にこちら側の民兵が待ち伏せしている。IEDを使った、俺たちがやられた通りの戦闘の形というわけだ」
「いくらなんでも多過ぎやしませんかね。とんでもない物量で上陸していますよ」
そう言って2枚の書類を卓上に展開させたのは、先日までNGOのスタッフとしてミュアンダにいたシアーズ。こちらの紙には多数の戦車や上陸作戦中の艦船が映っていた。
「作戦について説明する。簡単な話だ」
隊長の一言で場が引き締まる。モニターが映す映像は原油価格のニュースへと変わっていた。
「この我々が呼ぶところの『チャーリー回廊』は狭いところで幅40kmほどしかない極めて狭い地形だ。その癖、コンゴ内陸部と沿岸を繋ぐ重要な要所になる。」
新たな紙が卓上に展開される。今度はテーブルを覆うほどに大きな地図だった。全員の視線がミュアンダ-キンシャサ間のハイウェイへ注がれる。
「キンシャサ近郊で防衛作戦が行われるが、真正面で勝てるとは思わない。そこで参謀本部が決めたのは補給路の断絶と戦力の切り離しだ」
ひょっとして:ウィスキー回廊
いや考えすぎか…
うお流石…よくわかりましたねぇ…
ウィスキー回廊の戦車戦はフェイバリットミッションです!
え、マジでウイスキー回廊だったのか()