マイケル・チャリントンは反省していた。この労働党党大会において、初となる強硬左派の党首就任。党首演説は完璧なものとしたかったが、改善点は多い。声の揚々の調整は度々失敗が見られ、振り付けは全員に注目を向けさせることができなかった。それでも大半の党員は彼を称賛してくれていたが、出来る限り完璧を目指したいものだ。
既に演壇には労働党党内の幹部が集結していた。この党大会ももう終わりを迎える。戦いはここから始まる。弾圧を続けるテイラーの時代を終わらせ、労働者の時代を作り上げるため、彼は動かなければならないのだ。
だが、今は歌うときだ。党の結束のためこれからの戦いのため。労働党の党歌「The Red Flag」だ。
民衆の旗、赤旗は、戦士の屍をつつむ。
屍固く冷えぬ間に。血潮は旗を染めぬ。
高く立て赤旗を。その影に死を誓う。
卑怯者、去らば去れ。我らは赤旗守る。
万国の労働者よ、団結せよ!
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