鉄の女と呼ばれたマーガレット・テイラーはロンドンを見下ろしていた。彼女が見たものは、彼女の成功の縮図にすぎず、首都は彼女が国家のために刈り取った富で輝いていた。彼女は自分自身と祖国のために多くのことを成し遂げ、寸分の隙もなく戦ってきた。ファシストの悪魔、哀れな革命家たちから、戦争終結後に現れたライバルまで、彼女はすべてを打ち負かした。すべての敵を出し抜き、言葉でも行動でもねじ伏せ、議会でも街頭でも打ち負かした。彼女は権力を掌握し、人が到達しうる最高の役職を掌握し、首相となった。
単なる腕前と完璧さに頭を下げて、そこで立ち止まる者もいるだろう。テイラーは違った。 党は彼女のもの、国民は彼女のもの、そして彼女は突き進んだ。経済は誰も想像しえなかったような高みに到達し、連合王国は国際政治の最前線に立ち、国内での地位も確保された。 彼女は「鉄の女」であり、欲しいものは躊躇なく手に入れる。彼女はあらゆる面で成功を収め、この連勝はこれからも続くと確信していた。
それでも。
しかし、彼女はロンドンを見過ごすと、胸が痛むのを感じた。 成功の一方で、彼女にはコントロールできない要因もあった。 太平洋でも大西洋でも、緊張の波が満ち引きしている。欧州の混乱は、彼女が築き上げてきたものすべてにとって最も危険なものであり、彼女は「トランプの家」を築いてしまったことを自覚していた。 最も丈夫な家、最も優美な建築物、しかし、たった一度の大災害で崩壊してしまう「トランプの家」
彼女は個々の危機に集中することもできたし、それは必要だっただろうが、彼女の治世の壮大な成功に酔いしれることもできた。だが彼女には使命がある。かつてと違っても今度こそはこの大英帝国を永遠のものにする。それは不可能に近いかもしれないが彼女はやり遂げる。大英帝国は彼女を必要としているのだから。
これで連合王国テイラー√のお話は大体終わり
広東や中華民国に移りませう