戦場の哲理シリーズ
富野小説中の戦闘場面中、兵士が語り伝えているらしき伝説・迷信・ジンクスはくり返し出てくるものもあり、通読なら書き控えておくとよかったかもしれない。三つ四つはすぐに思いつく。
- 砲撃跡には次の弾はこない
- 元気なやつが死ぬ
- ジグザグ運動(慣性で飛ぶな)
「砲声が聞こえる間は生きている」のような事実は、そこから踏み込んで「構えている間は死神こない」「恐怖を殺して只中に飛び込む」「あとは本能に任せても間違わない」のように展開することもあり、しまいに行くと本当に「哲理」の語りになる。「ビームの直撃は恐怖を感じない」のように分岐して別の展開もする。
富野やガンダムにかぎらず、現実の過去の戦争体験記や戦記小説からの引用を求めれば無数だろうし、作れば後からでも作れる。富野作品に出てくるやつ~の関心だと、思いついても具体的な用例箇所は逐一目で探す必要になるので、面白そうなことは通読時に拾っておくことだ。今度おぼえておこうか。
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ジグザグ機動などは「戦術」の一端として、本当にセオリーなんだろうと思うけど、それを見たカミーユやファラが、いつものように「人の感性を逆撫でするように動く」「小癪なかんじ」と思って、次に、ああなるほど、と腑に落ちる節を挿むのは恒例じゃないか。
ガンダムシリーズの恒例のジグザグ(軌跡がクネクネと気持ちのわるい飛び方をする映像)にはセルフツッコミ的な補足エピソードもあり、『アベニールをさがして』では誤って戦闘場面に乱入してしまったあと、何とか射たれまい・逃げ出そうとして上のジグザグに似た飛び方をしようとすると、それが相手方のパイロット達の目にはまさに「攻撃の初動」に映って発砲を誘ってしまう混乱を招く。