katka_yg
katka
2025/09/01 (月) 22:43:53
「18 デダン・バランダの狂気」(旧)
「12 人質の楯」(新)つづき
狂気の場。「貴様、何者なんだっ!」と狼狽した将兵が叫ぶとき、旧版では、迫水は落下した少女を拳銃で射殺している。気違いかぁっ!?のところは、『真っ当か』『奴は獣だ』に出版コード上の訂正がされるが、そういう問題ではないしようのなさを感じる。
再び出現したリーンの翼には、
よく見ると靴の内側にも小さく翼が見える。(旧)
と、旧版では前回は書かれなかった四枚羽の詳細がここで初めて書かれる。
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旧版では、確かに俺は地上人だに続き、『地上人の迫水真次郎、聖戦士の迫水真次郎である』とおっ被せて名乗るが、完全版では、『地上人の迫水真次郎である!』とだけに短縮されている。
それにデダンが、『嘘だっ! 現代に聖戦士が現われることなどない!』と叫ぶので、完全版では聖戦士とはとくに言っていないことに答える。リーンの翼を目の当たりに見ながら、見ても信じられないと言い張ることには違いない。
章おしまい、旧版2巻読了。今夜ここまで。
戦闘後、アマルガンと合流して会話中――「俺にとっては、自力でアマルガンに認められたかった。そいつは、ゲリィに対してもハロウ・ロイに対してもだ」に続き、
些細にみえるが、アマルガンの迫水理解度にプラスと、やはり旧版の声で喋っているような印象かテレパシーかの書き分けが加筆。
この会話の後がまた、
として、完全版では、続くアマルガンの一言の台詞で章が締められる。実は、ここの「男振り」という語は、旧版の章中に迫水の心の内の気概としてあり、迫水のロマンチシズムをくり返していた。良いところだが、完全版ではそこを短く省略し、章の末尾にあらためてアマルガンから迫水へ送る言葉としている。これも、新旧比較で読んでわかる、印象を強めるところだ。