かとかの記憶

リーンの翼 / 5

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バイストン・ウェルの記憶

序文がない! 完全版はいきなり「1 オーラロード」から始まるんだった。

 バイストン・ウェルの物語を知るものは幸せである。

以下、読んでみよう。

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    katka_yg 2025/07/10 (木) 19:42:29 修正 >> 5

    「人の記憶層の底の底に」というのは、もっと後の作品では「記憶巣」と書くんじゃないだろうか。逆シャア頃にはそのはず。

    その意味は違うのか。深層・浅層のいみだから。
    わたしは「巣」のほうの意味もわかるけど、脳のはなしなら「記憶野」と言ったほうが通りはいいんだろうが、必ずしもその生理的基盤の説明について言うわけではない。今その話はよし。

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    この序文……序章はかなり長大なもので8ページにわたる。バイストン・ウェルのまず構造について語るもので、その概念自体は、これを読まなくても『オーラバトラー戦記』を読めばそれと齟齬はない。

    若干の言葉遣いの違いがあるかもしれない。ここではコモンと呼んでいる存在のことは、本編と後のシリーズ含め、おおむね「コモン人(びと)」と呼ぶだろう。種族というよりは魂の有り様というニュアンスでコモンと呼んでもいい、みたい。

    文章は結構ぐいぐい来る感じで、好きな人はこれが好きなのだが、わたしは先日たまたま『∀の癒し』で、劇場版のかなり駆け足とはいえ「∀ガンダム」本編もみていて、それと比べれば相当に硬い文章……。富野監督自身の文でも、もう10年たてば全然違ってくる。それがわかった。

    面白いのは、この序の章末――『バイストン・ウェルは魂のマスカレイド(仮面舞踏会)。』、この表現はたぶんここにしかない……?

     バイストン・ウェルは魂のマスカレイド。
     オーラ・ロードは、その魂のマスカレイドをのぞくためにひらかれた、肉ある者への道。
     
     しかも、そのオーラ・ロードは、世界の綻びの道……。
     その道が、四散した時、人の世界は、現ポイントから霧消する。
     それ故に、バイストン・ウェル、人のオーラによって支えられた世界は、震える。

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    「魂のマスカレイド」はAB戦記中にもあるね。先日来、わたしはトミノ的にこのモードが入りっぱなしで、この序文を読むだけで共振して震えた。今、ここまでにする。この序文はほんとに完全版のほうにないのかな。