かとかの記憶

古代オリエント / 8

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katka_yg 2025/10/11 (土) 17:23:43 修正 >> 5

Ⅳ71から

 ティアマトは(見なくても分るので)
 ふり向きもしないで(かれに)呪文を投げつけた。
 彼女は原初の人間のように(?)
  心にもないことを唇にのせ、(こういった。)

呪文(呪詛)について、「心にもないことを言う」との表現は魔術の話として目をひかれる。もっともシュメール語と翻訳の日本語の差がわからなくては、読者としてはひそかに思っているだけで口にできないことだが……。

英訳と対照すると「偽りを発した」という以外の修辞的な意味はないみたいだけど。根も葉もない言いがかりを飛ばす、はわたしの最近の読書や思案の中でもとくに興味のあるところ。

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