23年度「心理学(3)」の投稿ページです。
satsugakushinri
56fb949221
通報 ...
最終レポート
問題2
・ポール・エクマン
ポール・エクマン(以後エクマン)はアメリカの心理学者であり、感情心理学の分野において幸福・怒り・悲しみ・嫌悪・驚き・恐怖からなる「基本6感情」の概念を確立させた。さらにこれらの感情が表出する際の顔の動きを記述する単位としてアクション・ユニットを定義した。基本6感情については顔面表出が文化によらず普遍的であるため、アクション・ユニットは基本的にどの国、どの地域に住む人々に対しても適用可能であり、エクマンはこれらの顔面表出のリストを用いた表情の記述システム全体をFACSと名付け、表情に関する心理学や精神医学、情報工学の分野において幅広く利用されることとなる。
基本6感情の顔面表出は文化によらず普遍的であると前述したが、エクマンはそれを1970年代に当時非西洋文明圏であったパプアニューギニアで実験を行い、証明している。パプアニューギニアが選ばれたのは、非西洋文明圏というのみならず、他の文明にほとんど触れず孤立し石器時代の文化で暮らす人々がほかの異なる文化の人の表情から意図や感情を正しく読み取ることができれば、文化によらず普遍的であると証明できると考えたためであった。基本6感情の表情の写真と現地での感情を表す単語との照合等が行われ、結果パプアニューギニアにおいても顔写真と感情語との対応関係が確認された。この結果から、表情とは生まれ育った環境とは関係なく生まれつき備わっているものであり、その感情の時にどのような表情をするのか、逆にその表情の時にはどのような感情を持っているのかという認識のパターンは文化によらず普遍的であると主張の土台がエクマンによって作られたのである。
参考(https://www.roken-group.com/interest05.html)
・ロフタス
エリザベス・F・ロフタスはワシントン大学の心理学の教授である。彼女は、ある日ある時間に誰に何を言われたのか、所謂エピソード記憶は図書館の本のようなものではなく、水に溶けたミルクのようなものであると言う。記憶とはフォルダの中のファイルのように整頓されたものではなく、脳内にバラバラの断片として存在しており、思い出す時にはそれらを再構築しているとのことだ。ここで問題なのは、その断片の再構築をする際に外部からの情報が混じることで思い出される事実と異なる間違った記憶が構築されてしまうということだ。ロフタスは被験者に対し自動車事故の画像を見せ、その後画像には存在しなかった「小屋」を質問に組み込み「小屋を過ぎたとき車はどの程度のスピードだったか」と問う実験を行った。結果として存在しなかった小屋があったと証言する被験者が多数出現したわけであるが、これも自動車事故の画像という記憶を断片から再構築しようとした段階で質問者の「小屋」という発言により被験者自身が見たことのある小屋の記憶が混じってしまった結果だと言える。
彼女はこのような記憶の歪みに関して法的ケースに関連付けた研究も行っており、その例として「事後情報パラダイム」と「豊かな虚偽記憶パラダイム」と呼ばれる二つのケースを取り上げる。事後情報パラダイムとは、犯罪が実際に起きて、それに伴って人々の記憶が歪むケースの研究であり、豊かな虚偽記憶パラダイムとは起こらなかった出来事をゼロから作り上げてしまうケースの研究である。後者のケースの場合、無実の人間が実際にはやっていない行為によって告訴されてしまうことが起こりえます。これらの研究は事件や事故の際、証言が正しいのか誤っているのかを判断するうえで非常に意義のあるものであり、冤罪の件数を減らすことにも大きく貢献できる。
参考(https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjlawpsychology/12/1/12_KJ00008995149/_pdf/-char/ja)
23点差し上げます。
課題2
スキナーは心理学のなかでも行動分析学の創始者と言われている。教科書のなかでもオペラント、レスポンデントの2つについて触れていたが、これらはスキナーが再発見しており自発される行動、誘発される行動など生き物の行動パターンについての考えを説いている。同じ失敗は2度も起こさないというスポーツなどでよく使われる考え方があるが、それもヒトの行動は過去の行動結果に依存しているというスキナーの考え方からきている。また、彼は心理学を行動により構築する考えを持っていた。
https://psychoterm.jp/biography/psychologist/skinner
エクマンは人の心理、感情が表情の変化によって分析できるという考えを説いた心理学者である。6つの基本感情である幸福、怒り、悲しみ、嫌悪、驚き、恐怖が顔面の表情から読み取れ、これは文化に偏らずに普遍的であるという事がエクマンの表情分析によって明らかになりました。また、エクマンはパプアニューギニアで調査を行っており、そこでは顔写真と感情語が対応していることが分かった。その結果、西欧以外の文化圏でも表情の認知は可能だと分かり、自らの意思で表情をコントロールしている時を除けば顔面への表出と認知のパターンは文化によって変化は無いと確認された。https://www.rokengroup.com/interest05.html
16点差し上げます。
最終レポート
問題
最終課題2
E.R.ニスベットについて紹介しようと思う。初めに、教科書にある内容はE.R.ニスベット著による「木を見る西洋人森を見る東洋人: 思考の違いはいかにして生まれるか』に記されている内容だ。この論文は、E.R.ニスベットが中国人留学生に人間の普遍性というアイディアが誤りであることを指摘されたことから始められている。このことからE.R.ニスベットは「生態環境は経済および社会構造に影響を与え、社会構造とそこにおける社会的実践は人々の注意の 向け方に影響し、素朴形而上学 (一般の人々が世界の本質について抱く信念) を形作るとするそして素朴形而上学は暗黙の認識論 (新しい知識を得る方法についての 信念) に影響し、人々の認知プロセスの発達する方向を決める」と論じた。また、「この一連の影響過程は、社会の恒常性を維持するホメオスタシスの機能を持つとする」ともされており、その機能を持つ一連の動作の認識の違いから東洋と西洋の思考の違いに関する様々な仮説を導いた人物である。東洋では人々はものが似ているかどうかを判断するときに、対象 をゆるやかな類似的結びつきによる家族的特徴によって分類し、西洋の人々は同じ規則に よって分類できるかどうかで判断すると言う。このような、基礎的な認知過程において文化による違いが発現するという実証データを残した点で、E.R.ニスベットは心理学史上に貢献をした人物といえる。
ドナ・ウィリアムズについて紹介しようと思う。ドナ・ウィリアムズは1991年アメリカでベストセラーとなった「自閉症だった私へ」(Nobody nowhere)を出版した人物である。
ほかにも言えることだが、自閉症の理解には当事者研究を進める必要がある。その背景には、「精神科疾患の中核を なす精神病圏の病態において、ごく最近までその病因 に関しては皆目不明という状態が続いた。その中で科学的な検討と治療を行うために取られた方法が、患者 の病気の経過を注意深く辿り、そこに表れる症状を丹 念に記載することによって、病気の種類とその経過、さらには治療のための模索を行うという方法であっ た。こうして精神科疾患の症状を記載してみると、通常心理学では把握が極めて困難なものがそこには含ま れていた。例えば幻覚であり、例えば妄想であり、例 えば自我障害である。このため精神医学は、独自の医学的心理学を必要としたのである。それは患者の体験世界に関する心理学である。精神病理学はこのような 通常の体験世界では届くことが困難な特有の体験世界を主として扱う。」杉山(2016)がある。この精神病理学からの患者の体験世界に関する心理学が発達障害である自閉症の理解に貢献している。ドナ・ウィリアムズの自伝は患者の体験世界に関する心理学に進展をもたらしたという点で心理学史上に貢献をした人物といえる。
出典:R. E. 二スベツト(著) 村本由紀子(訳) (2004)『木を見る西洋人森を見る東洋人: 思考の違いはいかにして生まれるか』ダイヤモンド社/
杉山登志郎(2016)『自閉症の精神病理』自閉症の精神病理, The Japanese Journal of Autistic Spectrum 2016, Vol.13-2,1
30点差し上げます。
最終レポート
問題3
反応時間(第6章)と知覚的狭窄化(第7章)
知覚的狭窄化には大きく3つ、下記の段階がある。
1.初期段階:生まれつきの決まりきったパターンで反射的に処理をしており、顔判別の例でいえば髪型が変わったり、マスクをして顔が半分隠れていたりすると顔が判別できないといった段階である。
2.データを蓄積する段階:実際に親や会う回数が多い人の顔を見たり、声を聞いたりという体験を繰り返すことによって、反射的な処理をしていたころから柔軟に対応できるようになる段階である。
3.データを絞って能力を精緻化する段階:環境から獲得した情報により様々な処理が精緻化されていく。言語の学習であれば、よく聞く言語にのみ反応するように発達していき、特化していく。この段階で、言語でいえばよく聞く言語以外、顔判別ではヒト以外の顔の識別能力などの必要ないと判断された能力が失われれ、必要のある、よく使う能力に特化していく。
ヒトが処理にかかる時間のことを反応時間と呼び、早く処理しやすいものと処理が遅れるものに分かれる。反応時間が早いものは人間がうまく生きていくうえで何らかの意味で適応的な特徴があったと考えられており、これは知覚狭窄化の3の精緻化の段階で特化していった結果と推測でき、反応時間が長いものは同じく3の段階で少なからず失われていった、反応時間が短いものより必要のない能力であると推測できるため、反応時間と知覚的狭窄化は関連性が深いと推測できる。
参考
ゼロからはじめる心理学・入門 (6章) p99-p100 (7章) p115-p116
12点差し上げます。
問題2
・スキナーについて説明します。
スキナーはワトソンの古典的行動主義をさらに徹底させ、認知心理学で盛んに研究されている記憶などの概念を排した、徹底的行動主義を展開していきました。スキナーはまず動物を使ったオペラント条件づけの実験などを通じて行動分析に取り組みました。これは「実験的行動分析」と呼ばれています。
そして動物を対象として得られた知見を人間にも応用する形で、実験的行動分析は人間の行動に関する分析や行動の修正を行う応用行動分析へと発展していく事になりました。
このスキナーの研究が心理学や臨床心理学に大きな貢献を果たしました。
(参照https://psychoterm.jp/biography/psychologist/skinner)
・ラザルスについて説明します。
ラザルスは認知的評価の観点からストレス理論を提唱し、心理学的ストレスに焦点を当てて学説を唱えました。現在の日本では一般的にストレスといえば、心理学的ストレスのことを指し示すまでになっています。
(参照https://www.sankyobo.co.jp/dicraz.html)
6点差し上げます。
最終レポート 問題2
「バンデューラ」
バンデューラは社会的学習に関連して、人間の行動を決定する重要な要因として自己効力感を提唱しました。行動遂行の先行要因として結果期待と効力期待の2つをあげていました。自己効力感は「自分が行為の主体であり、自分が行為を統制しており、外部からの要請に対応できるという確信」のことを指します。バンデューラの社会的学習理論における人間観は「個体は環境に働きかける、つまり個体は刺激を受けて反応するだけでなく、認知が媒介することによって行動を主体的に起こす」というものでした。
・自己統制的自己効力感:自己の行動を制御する基本的な自己効力感
・社会的自己効力感:対人関係における自己効力感
・学業的自己効力感:学校での学習などにおける自己効力感
自己の内的な要因が行動に与える影響を重視し、自己制御という概念を提唱しています。
バンデューラの社会的学習理論の中で最も重要な学習理論が「観察学習(モデリング)」です。従来の古典的条件づけ、オペラント条件づけは、人が直接的に体験することが前提となっていましたが、観察学習の理論は、行為をする他者を観察することによって生じるという。
リンク
「エクマン」
人間の基本的な6つの感情(驚き、恐怖、怒り、嫌悪、悲しみ、幸福)の中から医療現場で遭遇する機会が多いと思われる、恐怖、嫌悪、悲しみ、幸福の4つの感情を選び、これらの感情を表現していると第3者によって認知された顔写真を対象に眉、瞼、眼、頬、鼻、唇の合計 26 の測定位置を読み取り位置と形状を数値化し2次元座標にプロットし平、穏時の表情との比較を行った。その結果、恐怖、嫌悪、悲しみ、幸福の4つの感情を表す顔の表情を2次元座標上に数値化して表すことができ、これらの表情の特徴を見い出すことができた。ここに得られた結果は表情分析の開拓者であるエクマンの分析結果に概ね一致し、人の表情を客観的に読み取ることが可能であることが明らかになった。エクマンは、人の基本的な表情には人種差がないが表情規制(社会的文脈などに応じ、表情表出をコントロールすること)の質に文化差があると述べている。
リンク
15点差し上げます。
課題3
記憶(p104)と気分一致効果(p134)の関連性について
躁うつ病患者やアルコール等の薬物の使用時における記憶についての研究が行われた際に、結果として出てきた記憶現象から、気分一致効果や、気分状態依存効果が仮定された。両研究以外の多くの研究でも、気分が記憶に及ぼす影響について、気分一致効果か気分状態依存効果によって説明されている。気分は、記憶過程の記銘、想起に関係する。つまり覚える、思い出す際に、悲しみや楽しさなどの感情が影響していることがいえる。
認知に及ぼす感情の影響に関する説明モデルとして、ネットワーク活性化仮説というものがある。これは意味記憶に関する考え方であり、「ある言葉が処理されるときに、その言葉の意味と結びついているほかの概念も活性化される」というモデルで、プライミング効果の基ともなっている考え方である。資料内では、「現在の気分はその気分と関連する概念を活性化し、それらと一致する情報は、処理が促進されて反応時間が短くなると同時に、活性化されたほかの要素と結びつくことによって記銘がよくなることで気分一致効果を生む」とされる。また、想起時には、記銘時と同じ気分であることが想起のための手掛かりとなるとしている。ただし、ネットワーク活性化仮説だけではなく、そのほかの仮説も存在し、それらを組み合わせることで、認知に及ぼす感情の影響について正しく説明できると、参考資料内ではされている。
記憶に関連する記事として、最初、資料のほうを発見し、記憶に気分が関連することを知った。気分や感情は、記憶に関連することが資料で明らかにされ、気分一致効果、および気分状態依存効果は「感情がどのように記憶に影響するか」という点において存在する現象である。記憶が気分に影響することについては、残念ながら資料内では答えが見つかっていないとのことだったが、アニメやドラマ、ゲームで感動したシーンを思い出し、悲しい気持ちや嬉しい気持ちなど、感情が刺激されることは十分にありえるだろう。
参考資料
認知における気分一致効果と気分状態依存効果(谷口高士)
リンク
心理学用語集:情動・感情
リンク
脳科学辞典:プライミング効果
リンク
14点差し上げます。
最終レポート
課題3 対応バイアス(9章)、基本の6感情(8章)
対応バイアスは特定の情報や刺激に対して個人の反応や態度が偏っている傾向を指します。
基本6感情は喜び、怒り、悲しみ、恐れ、驚き、嫌悪の6つの感情を指します。対応バイアスは個人の感情や経験、信念などによって形成されます。これに基づいて、個人は特定の刺激または情報に対して、過大または過少な反応を示すことがあります。例えば、特定の情報が個人にとって脅威や不安感を引き起こす場合、対応バイアスによって怒りや嫌悪の可能性が強まる可能性があります。よって、対応バイアスと基本6感情には相互に影響しあう関係があります。個人の対応バイアスが感情に与える影響は、個人のバイアスの度合いや感情の種類によって異なる可能性があります。
3点差し上げます。
最終レポート 問題3
感情心理学(8章) 心理学(10章)
コーピングは、ストレスや困難な状況に対処するための行動や思考のことです。一方、気分一致効果とは、自分の気分や感情に合った情報や経験を選好する心理的な傾向です。コーピングと気分一致効果は、主に3つの関連性があると考えました。
1つ目は、心理的なバランスの維持です。コーピングは、困難な状況に対処するための効果的な手段として機能します。特定の気分や感情に合った行動や思考を選択することで、自身の心理的なバランスを維持しようとする傾向があります。例えば、悲しい気分のときには、一人になったり、自己反省に時間を費やすことで心の安定を図ることがあります。
2つ目は、一貫性のある経験です。気分一致効果は、自分の気分や感情と一致する経験を求める傾向です。よって、コーピングの方法や選択は、自身の気分や感情に合ったものとなることがあります。例えば、楽しい気分のときには、娯楽の活動や友人との交流を選ぶことがあります。
3つ目は、自己効力感の向上です。コーピングは、困難な状況を乗り越えるための能力を高めることに繋がります。特定の気分や感情に合ったコーピング方法を選択し、それに成功することで、自己効力感が向上します。このような自己効力感の向上は、気分一致効果を強化する要因となることがあります。例えば、自分自身がストレスを乗り越えた経験を持つと、将来のストレスに対して自信を持つことができ、よりポジティブな気分や感情になります。
コーピングと気分一致効果は、感情という部分で似たカテゴリーの心理学的要素であったので、関連性があるのではないかと思い、このような考えに至りました。
6点差し上げます。
ご存知とは思いますが、「問題2」は本日9時前で締め切っています。引き続き「問題3」に取り組んでください。締め切りは2月2日金曜9時前までです。
問題3
8章「エクマン」と10章「カーネマン」の共通点について説明する。
エクマンの生年月日が1934年2月15日でカーネマンの生年月日が1934年3月5日である。つまり、同じ年に生まれた学者ということになる。そして、お互いアメリカ出身というのも共通点である。教科書に出てくる学者は1900年代が多く、心理学が発達してきた要因にも関連してくる。エクマンはアメリカの心理学者で基本6感情の概念を設立している。基本6感情は、幸福、怒り、悲しみ、嫌悪、驚き、恐怖の6つの感情である。カーネマンはアメリカの経済学者で、一見心理学者と経済学者の共通点は少ないと思うかもしれない。だが、カーネマンは選択肢はが増えれば増えるほど最終的に選んだ選択肢の満足度が小さくなるという。ある選択肢を選んだ際、別の選択肢がもっていたメリットを享受できなることが決定し、そこに不満が生じるといっている。不満は、エクマンが提唱している6つの感情の悲しみや嫌悪に共通するので感情という点で似ていると思いました。
4点差し上げます。
問題3
観察学習(3章)と学習障害(11章)
学習障害の症状を良くするために観察学習が重要な要素だと考えました。観察学習は他者が学んだ知識を観察することで学ぶ学習です。(教科書59p)適切な教育を受けられる空間で他の人を見て適切な行動を学ぶことで改善できる見込みがあると考えました。
5点差し上げます。
問題3への解答
行動変容(2章)と観察学習(3章)
行動変容とは、行動が変わるという意味であり、観察学習は、他者の行動をモデルにすることであり、モデルとなる行動が成功やポジティブな結果をもたらす場合、学習者はそれを参考にして行動を変化させる。逆に、モデルの行動が失敗やネガティブな結果をもたらす場合、学習者はその反面教師から学び、同じ誤りを避けるように行動を変化させることことから行動変容と観察学習は密接に関連していると考えられる。
8点差し上げます。
最終レポート
問題3
「類型論」(5章)「ステレオタイプ」(9章)
人間の性格等の内面を、そのほかの特徴に応じてパターン化して分類するという点において類型論とステレオタイプは類似している。
類型論とは性格を記述する際の考え方の一つであり、人間をいくつかのタイプに分けて考える。代表的なものにE.クレッチマーの類型論があるが、これは人間の体型と気質が関係していると主張するものである。例えば、太った人はおおらかでのんびり屋、やせた人は神経質で物静か、といったイメージがある。クレッチマーは躁うつ病の患者は肥満型が多く、統合失調症の患者は痩せ型が多かったという結果から、体型と性格には親和性があると主張した。
一方のステレオタイプだが、こちらは体型ではなく、特定の社会的集団に応じてパターン化する考え方である。例えば看護師の女性は献身的で優しく、芯の強いイメージを持たれがちである。高齢者は頑固だ、日本人は真面目だ、というのもステレオタイプの一種だ。これらは人間が情報を処理するうえで、対象の人物が男か女か、外国人かなどざっくりと分類することで効率よく、かつ素早くその人の性格などを推測し、どう対応するのか判断できる。
「体型」と「社会的集団」というグループ分けする際の条件が異なるだけで、双方とも人間の性格を判断する際の効率を高める非常に便利な考え方である。さらに、これらの考え方のデメリットに関しても非常に類似している。類型論のメリットは体型という大きなくくりで分類するため、「大まかにどんな性格なのか」という全体像をとらえやすいところにあるが、反面、対象ひとりひとりの細かな個人差が無視されがちであるというデメリットがある。太っている人全員がおおらかな訳ではないし、やせた人が皆物静かな訳ではない。ステレオタイプも同様に、高齢者が皆頑固な訳ではないし、日本人の中にも私のような心理学の最終レポートを締め切りの前日の夕方に急いで執筆しているような不真面目な人間もいるということだ。このように必ずしも分類されたこれらのパターンに当てはまる人間だけがいるのではなく、個人の細かな性格によって例外は無数に存在する。簡単で認知的負担の少ない方法を過信しすぎることで偏見をもたらしてしまうこともある。偏見を生まないためにも常にグループの外にいる例外の存在を忘れずに活用しなければならないという点でも、「類型論」と「ステレオタイプ」は非常に類似していると言える。
参考(https://psych.or.jp/publication/world101/pw37/)
14点差し上げます。
最終課題
課題3
私は、行動変容(第2章)と臨界期(第7章)が共に人の行動の変化、成長という部分で類似していると考えました。臨界期では神経回路なども形成されたりして脳などの成長を促します。行動変容では、主に行動に変化が現れ意識や習慣などにも変化が出てきます。お互いの意味に多少の違いは見られますが、人として成長する為に欠かせない心と体の成長、発達が促されるという意味ではどちらも似たようなものであると考えられます。
4点差し上げます。
課題3
行動変容が知覚的狭窄化を、発達段階及び言葉の意味の双方を内包しているという点で関連していると考える。
行動変容について引用から「経験によって生じる比較的永続的な行動の変化」と定義する。その後レスポンデント条件(誘発)とオペラント条件(自発)について述べられている。
知覚的狭窄化について引用から「知覚情報の弁別は発達初期には広くチューニングされているが、経験と共に選択的に狭小化される」と定義する。
この2つについて、私は後者の「知覚情報」が前者の「経験」に該当すると考えた。教科書では、知覚的狭窄化は何かを失い何かを得るために行われると記述されている。よって知覚情報という経験が、乳児の発達段階において何か(1つの言語や顔の認知)に「永続的に」特化するため、その点で両社は類似しているといえる。
また、乳児の言語の獲得過程において、様々な言葉を発し外界からのリアクションを受け、そこから意味のある言葉を習得していくというものは行動変容のレスポンデントとオペラントの双方を兼ねていると考える。
よって行動変容は乳児の発達において半永続的に行われるが知覚的狭窄化は段階的に失われること、知覚的狭窄化はレスポンデント条件が主であることから、行動変容が知覚的狭窄化を内包していると結論づけた。
https://www.jahbs.info/journal/pdf/vol34_1/vol34_1_2.pdf
https://kaken.nii.ac.jp/file/KAKENHI-PROJECT-16K13471/16K13471seika.pdf
10点差し上げます。
問題3
「オペラント」(2章)と「ステレオタイプ」(9章)には関連性がある。
ステレオタイプとして多くの人に定着しているものに男女ごとのふさわしい仕事や血液型と性格の関係など多岐にわたるが、そう思い込ませるきっかけとなる「関係性に気づく」ことがオペラントとなる。オペラントとは何によって引き出されるかがあらかじめ決まっていない行動すべてのことだからである。例をあげると、理系は男性という関係性に気づくというオペラントは、メディアに現れる教授らが男性ばかりであったり、理系の教室の男女比などに気づくことが反応として理系は男性向きの分野という定着が起きる。つまり、理系分野の情報を何気なく見かけた時、理系と男性に関係性があるような思考をし、「理系=男性」というイメージを定着させているといえる。このように、ステレオタイプの形成にはそれを成り立たせる行動、オペラントが必要不可欠という関連性がある。
3点差し上げます。
問題3
「水平伝播」(3章)と「自傷行動」(12章)
近年の自傷行動の拡がりが水平伝播の一例であると考えられる点で関連性がある。自傷行動は教科書内で、発達障害児や学習障害児が故意に自分の体を傷つける問題行動として触れられている。しかし、そのような障害を持っていない場合でも、以前より多く若者を中心に自傷行動がなされていることがある。自傷行動は一部から「タトゥーと同じようなもの」「一種の流行、ファッション」であるともみなされている。かつては隠さなければならない過去であったにも関わらず、最近ではアイドルタレントや海外の著名人らが自らの自傷経験を告白することもある。こうした告白は好奇心から自傷行為を試みる若者を増加させる可能性や、すでに行動に至っているものに安堵感を与える可能性がある。どちらにせよ、自傷行動が身近になる風潮がつくり出されていると考えられる。
この風潮が、水平伝播として説明できるのではないかと考えた。なぜなら、水平伝播とは脳に蓄えられた情報が同世代の集団に対して水平に伝播していくことだからである。水平伝播の説明は、自傷行動の存在そのものや他人のカミングアウトが若者の間で認知されることで自傷行動をする若者が増えることにかなっている。よって、水平伝播と自傷行動には関連性があるといえる。
出典 金沢創・市川寛子・作田由衣子「ゼロからはじめる心理学・入門」,2015年,有斐閣ストゥディア
松本俊彦「自傷行為の理解」,2009年,日本評論社
14点差し上げます。
僕は進化(3章)と発達(7章)に類似の関連性があると考えました。なぜならどちらとも生成と変化に関する用語であるからです。この二つを対置させたとき進化は種の生成と変化に関する用語であるのに対し、発達は個体の生成と変化に関する用語であると説明することができます。ではこれ以外に関連性がないか調べてみました。よく似た対語的な表現として、系統発生と個体発生という対置がなされることがわかりました。系統発生とは、種が成立してから絶滅するまでの変化を指し、個体発生は、受精卵が成体に達しさらに死までの変化を言います。両方とも動物学者ヘッケル(Haeckel,E.H.)が提唱した用語です。ヘッケルは「個体発生は系統発生を繰り返す」と考え個体発生の過程に系統発生が反映されているという興味深い指摘をしました。つまり発達と進化は類似であり対にもなっている関係であるといえます。これは調べてみないとわからない興味深いことだと思いました。また僕は愛着に関する進化と発達の関わりを見つけました。愛着とはボウルビィ(Bowlby,J)が初めて提唱した概念です。ボウルビィは愛着について、「ほかのどの要素より発達全般の礎となるもの」と述べています。またボウルビィは「赤ちゃんは生まれてすぐに世話してくれるおとなに愛着を持つようにプログラムされている」と述べています。これはボウルビィが愛着理論を進化の枠組みの中で構築していることを意味します。前述での「個体発生は系統発生を繰り返す」に当てはまると思いました。
出典
杉田信夫 「発達心理学辞典」1995ミネルヴァ書房
ジョン・H・カートライト「進化心理学入門」2005新曜社
20点差し上げます。
最終レポート
問題3
第1章「認識」 第6章「記憶」
認識は、情報を取り入れ、理解し、処理する心のプロセス全般を指します。これには感覚入力(視覚、聴覚、触覚など)を含み、思考、判断、意識などが関与します。
記憶は、過去に経験した情報や出来事を保存し、必要に応じて取り出すための心のプロセスです。これは経験を持続的に利用可能な形で保存する能力を指します。
認識と記憶は脳の重要な機能で、外部からの情報を理解し、それを一時的に保存している関係にあります。
しかし、鳥と卵のように、認識と記憶はどちらが先ですか?
私の答えは記憶が先です。「認識」は起こすことを理解する必要があります。過去の経験や知識が脳によって記憶に保存され、外部からの新しい情報が脳に入ると、記憶に基づいて呼び起こされた情報と結びつくことで、認識が形成されます。
そして、脳の重要な機能として、認識と記憶は複雑に絡み合ったプロセスであり、情報処理や学習、経験を通じて相互に影響し合っています。良好な認識プロセスは記憶を強化し、逆に、良好な記憶は認識をサポートし、日常の活動や学習において効果的な機能を果たします。
参照文献 金沢創・市川寛子・作田由衣子「ゼロからはじめる心理学・入門」,2015年,有斐閣ストゥディア
14点差し上げます。
最終課題3
近接欲求(10章)と自傷行為(12章)は矛盾している。他者の注意をひくなど、好ましい状態や物に近づきたいといった欲求が、また更に避けなくてはいけない行動として表れているから矛盾している。この状況は、2つの欲の葛藤のうち(3)近接-回避欲求であり、自傷行為は不適切な行動を消去するだけでは解決しないということが理由ではないかと考えた。他者の注意をひく、自己を刺激するといった欲求と、不適切な行動を全て消去したいというヤマアラシのジレンマのような葛藤は、葛藤の中でも矛盾といえる状態にあると思われる。
また、松本(2009)にあるように「自傷行為につい ては「苦痛を生き延びるためのアディクショ ン」と捉え、アディクションを繰り返すうちに 自殺の意図を徐々に高めてしまうことを指摘 し、自傷行為を自己破壊的行動スペクトラムと いう概念で把握し、自傷行為を自殺の危険因子 として放っておくことができない」ということがある。今日を生きるための行為が自殺に繋がる、これは早急に適切な行為に修正しなくてはならない矛盾した不適な行動であると思った。
出典:ゼロからはじめる心理学・入門 (10章) p157-p159 (12章) p189-p190/松本俊彦,今村扶美(2006):青年期における「故意に自分の健康を害する」行為に関する研究-中学校・高等学校・矯正施設における自傷行為の実態とその心理学的特徴- 財団法人明治安田こころの健康財団,研究助成論文集,通巻第42号,37-50
8点差し上げます。
問題3
・私は第2章の「学習」と第6章の「記憶」に関係性があると考えます。何故ならば学習とは繰り返し同じ行為をして、その経験を記憶して出来るようになる事である為です。
学習とは経験がのちの行動に影響するようなかたちで「こころ」 の中味に比較的永続的な変化を生じさせることであり、記憶とは経験の効果を時間を超えて存続させるものとあります。
このことからも、2つの関係性が必要不可欠である事が分かります。
(参照https://www.elec.ryukoku.ac.jp/kobori/resume/ouj/OUJ2014d.pdf)
6点差し上げます。
問題3
「学習」(2章) 「発達」(7章)
学習とはできなかったことができるようになることをさします。跳び箱が飛べるようになるなど、成長を感じさせられる言葉です。発達はもともと「小さく包んだものを広げる」という意味があるのでどちらも成長です。
2点差し上げます。
「最終レポート」の投稿は締め切りました。順次採点していきますので、気になる人は確認してください。投稿に返信する形で行なっていきます。