この『タナトノート』をざっと読んで『かもめのジョナサン』だな、と思う読者はそんなに珍しくないと思う。そのうち、『かもめのジョナサン』にもそれほど好感を持っていない人も、中にはいると思う。
『かもめのジョナサン』(1970)は昔のベストセラーで、2026年の今頃に思い出されることは、ほとんどない。わたしは今、こことは別の経緯で去年からル・グインの読み返しをしていて、ル・グインが1979年頃のエッセイでそれに嫌悪感を書いているのを思い出したりもするんだった。ちょうど一昨日まで『所有せざる人々』(1974)を読み終えて続きにこちらを開いているところだから、その気分で辛辣な目が行くらしい。
ル・グインはル・グインで、作家本人が強力なキャラクターすぎて言葉の支配力、読者洗脳装置みたいになりがちなんだよ。
アンディーメンテの人……ジスカルドさん等が当時96年頃(本訳書の出版年)に、これにリスペクトする気分はわたしはわかる。受け方としてはパウロ・コエーリョ『アルケミスト』(1988, 邦訳1994)などが同時的なものだろう。AMと離れるが、このつぎアルケミスト求めてみようか。90年代感覚、面白いかも。
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