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思わずミルド=デリスに問いかける。
あいつも夜空を見上げたまま、隣で歩く俺の事なんざ見ちゃいなかったんだろうけど、
多分、俺が暗い顔してんのを察してくれたんだろう。
僅かに笑った顔が見えた。
「人によっちゃ、割り切るってのは受け入れ難い事かもしれねぇな」
「だが、自分に関与するその全てを頑張って拾い上げようとしても、いくつかは零れる」
「零れたもんに対して関心を無くせなんてことは言わねぇけど」
「後で拾いあげて、綺麗にすることだって出来る」
「なんだそれ」
「レビ、お前は俺様達の旅路を心から楽しんでくれている」
「十二分に伝わっているし、それを家族に伝えていんのも知ってる」
「そして、テトとの未来に語ってくれるってことも、期待してる」
「……当たり前だろ」
「だけど、俺様達の関係は永遠に思えて、そうじゃないって分かる瞬間がきっとくる」
「……そんな顔すんなよ。俺様だって嫌に決まってんだろそんなん」
「だけどな、そうやって『受け入れる』心構えってのはしておいた方がいい」
「お前が人である限り、心の変化の波に逆らう事は出来ねぇから」
現実的な示唆。
俺達キャラバンが永遠ではない事を示す、受け入れ難い未来。
きっと自ら離れ、手離す事を言っているんじゃない。
自然と、そうなってしまうことだってあるんだということを、
ミルド=デリスは優しく俺に諭した。
「……俺は……ティダの村を……」
「お前達を最後まで護るよ」
だが、俺はまだまだガキなんだ。
夢物語をいつ迄も追いかけていたい。
どうしようもない現実ってのが訪れたとしても、
俺はお前達を零さずに抱えて生きていきたいんだ。
「……へっ……そうしてくれよ」
「俺様の言った心構えってのも、杞憂で済むもんな」
夜風に揺れる彼の装飾が、何処か悲し気に彼の肩を撫でていた。
同時に、俺は、俺の持つ感情が彼らにはないのかと、不安にも思った。