カオスドラマX 検索除外

月の名を継いだのなら

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悪夢とは何かを問うたなら、きっと「自分の境遇」と今ならば答えられるだろう。
苦痛とは何かを問うたなら、きっと「自分の境遇」と今ならば答えられるだろう。
絶望とは何かを問うたなら、きっと「自分の境遇」と今ならば答えられるだろう。

青年はきっと、救われたかった。だが、青年はこの世界を悪夢の中と断じ、あらゆるものを疑った。
なぜなら最初の一歩から全てを間違えてしまったから。なぜなら最初の最初から全てが最悪であったから。
救われたいという願いは屈折し、救われたくとも叫ばず信じず手を伸ばさない矛盾を孕む事となる。

「いっそ死なせて楽にしてくれ」
「駄目だ」

無情は募り、無常の日常が続く。
芥に等しい確率の、己が救われるその日まで。

――――

本スレッドの趣旨

本ユーザーキャラであるツキシマとの交流が主目的とした、彼の遭遇する日々の出来事を切り抜いた参加型オムニバス形式長期フリードラマ。
形式は基本的に本来のドラマ的ではない非台本形式を推奨とし、地の文を用いたリレー小説に近い形の活用を想定。
ただし上記は推奨であり、必要に応じて台本形式の採用を可とする。やりやすさをある程度重視してよい。
短めのレスポンスをざくざくと返し続けるよりはやや長尺気味に描写を深堀りし、普段ドラマであまりやらないような地の文多めのやり取りを積極的に用いられればと考える。
要するに、雰囲気描写重視の小説チックなフリードラマのようなものと捉えてもらって差し支えない。

ロケーション

主にツキシマが訪れそうな所をその時その時に応じて変えながら、ある程度のやり取りを終えた後に日時ごと切り替えていく。
余程無理がある場所でさえなければ赴くものとし、日時や場所に希望がある場合はユーザーにDM申請することで問題なければ受諾、次のシーン切り替え時に向かう。
あくまでもツキシマ視点での日常であるため、彼が立ち去ったりした時点で日時・ロケーションは次のものへ変更される点に注意。

方針

主に日常の物語を取り扱うため、大半は平和な進展となるだろう。
ただしこれは必ずしもそうであると限らず、ユーザー側の希望やその場の流れがあれば戦闘系の描写をするのも悪くない。
臨機応変を掲げ、ケイオスの日常的非日常を演出するもよしとする。
また、主目的はツキシマとの交流と親交を深める事ではあるものの、決して彼に限らずその場の人物同志の交流を積極的に行ってもらっても構わない。
あくまでも趣旨は「ツキシマの行く先々で起こる日常の切り抜き」であるためだ。
ただし、完全にこれを放り出すのは流石にあまり好ましくはないだろうと念押しはする。体裁上はね。

注意点

~ツキシマくんのとりあつかいかた・初級編~
良く言えば一般的、悪く言えば非ケイオス的なめんどくせー判断基準と価値観を持つザ☆地球堕ち人間のツキシマ君は初対面相手にとても警戒心が強いです。猫みたいですね!
いきなりズケズケと土足で内側に踏み込もうとする相手には好感度がだだ下がりするためあまり推奨できません!次回以降も死ぬほど警戒されます!
長い目で見てゆっくりと互いを知り合ったり他愛のない話を繰り返し、彼の黒パンよりカチカチな警戒を解いていきましょう!
逆に程々の距離感を保ちながら駄弁る程度だと適度に力を抜いてくれます、同性だとよりGood!
異性でも悪いとは言いませんが好感度もろくすっぽ無い内に異性として迫られるとめちゃくちゃ辛辣になります!多分美人局が怖いんでしょうね!

~ツキシマくんのとりあつかいかた・中級編~
口調から丁寧さがある程度抜けて砕けた態度になってきたらまあまあ好感度がある証です!
ここまで来るのはまあ大変ですがここからは割と普通に接しているだけでも徐々に印象は良くなっていくでしょう!
彼自身は酷い目に遭い続けている事以外は割と真っ当な健全青年であるため一緒に遊んだりするだけでも楽しいはずです!
ただしここで距離感を間違えてはいけません、ホイホイ弱音を吐いたりするほどまだ他人を信じきっていないラインですよ!
酒が入ったりするとうっかり溢れるぐらいは気が緩んでるので、酒の席に居合わせたりすると良いのかも?

~ツキシマくんのとりあつかいかた・上級編~
いよいよ対等に「友人」と認めてくれるぐらいになったら、常識の範疇で考えりゃ余程クソみたいな裏切りをやらかさない限り平気です!
ふとした拍子に弱音を吐いたりあっちに残してきた大切な家族の話が出てくるかも?全く口にしてくれない色んな事を聞くチャンス!
ここまで行けば大抵の事は笑って許してくれるはずです!まあこいつの笑いなんざ全部苦しさを押し殺した空元気なんですが

ざー
作成: 2024/09/18 (水) 06:49:49
最終更新: 2024/09/18 (水) 08:33:46
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Day Summer 8:30 PM とあるバーにて

帰途につく者、付き合いで店を廻る者、たまの息抜きを経てから帰ろうとする者、まだ働き盛りの者。
繁華街の喧騒からおよそ近い所にあるそのバーで、青年が一人その有り様をぼんやりと眺めていた。
名をツキシマ。最も、それは彼ら(・・)の総体の主たる者の名であり、今の身体の主導権を握る男の名でもある。
彼は宿もなく、安住の地も持たず、そしてこの世界そのものへ大いなる不信を抱いた難儀な男でもあった。
命を奪われること、実に四度。しかしながらこうしてこの場に居るのもまた事実だが、それは輪廻が彼を縛り付け続けているから。
一度は偶然でも、あとの三度は酷く絶望的な最期であった。どうあっても勝ち目のない存在が己を付け狙っている、絶望の現状である。
では何故そんな彼が、このような繁華街近くのバーで呑気に酒を浴びているかと言えば、馬鹿らしいからであった。
常にいつ襲ってくるかも分からない、しかし逃れる術もなく、向こうがその気になればいつでも死ぬ。
主導権は完全にこちらに無いのだ。他にも幾つかの理由はあろうが、だからか彼は少し開き直っていた。

「……馬鹿らしい。」

そう、馬鹿らしいのだ。最終的に隕石があなたに衝突します!と言われたとて、それがいつなのか不明。とあらばそれに一生ビクついて息抜きすらできない、それは馬鹿らしいと。
無論、これはその状況だけを指して言った「馬鹿らしい」ではない。多くの含みがそこにはあった。

「はぁ―――師匠達は、あいつはどうしてるかな。」

"せめて彼ら彼女らが巻き込まれていませんように"。彼がふと願うのは、この世界に来て唯一良かったと思える相手の無事である。
いくら坊主憎けりゃと言いはすれども、袈裟までは憎めない人並みの半端な善性があった。彼はそういう人間なのだ。

「……ダーツでもするか。」

このバーに併設された遊技場には、いくつかの種類がある。その中から無作為に目が向いたそれへ赴いて、遊びに興じる。
酒はいい。溺れている内には忘れたいことから目を背け、少しだけ気が楽になるものだから。
複数人プレイ機能もあるようだが、無縁だろうなとぼやき彼はそっと一人プレイを選択した。

2
ながつき 2025/12/22 (月) 01:05:37

「まあまあまあ、ええやんええやん?折角この私が一週間ぶりにシャワー浴びて着替えてご飯奢ったるって言うてんねんから、大人しく奢られときいや、ええ?」

「拒否権も選択肢も無いじゃないですか………それに、奢ってもらうのに文句言うのも良くないんですけれど、ここバーだし……俺未成年なんですけど……」

「つまみの軽食以外にパスタとかなんかそんなんあるから好きなだけ食べたらええやん――――へい、失礼しまぁす」

恐らくは部屋着の類であろうキャミソールとショートパンツ、その上に厚手の赤いミリタリージャケットを羽織った若い女性――シェバナ

そして、更に若い、灰色の髪にオーバーサイズのパーカーを羽織った少年――
アガラ
二人は店内へと足を踏み入れ、空いた席へと腰を落ち着ける。

「……へえ、遊技場もあるんですね。ほら、ダーツしてる人と、他……に……」
物珍しさから遊技場に意識が向いたアガラの眼が、ふと、ある一点――ツキシマの姿を捉えた。
捉えたのが"眼に映る姿だけならば"、きっと気にかかることは無かっただろう。
しかし、アガラの"人狼"としての"血と五感"が、強烈な違和感を感じ取った様で、言葉を詰まらせる。

「あぁ?ん~……?まあ、今オフやし、気のせいって事にしときぃや」
アガラの警戒を察し、シェバナが割り込む様に声を掛ける。
「ほら、あるやんパスタが色々。他にも君の大好きな肉もあるで。まあ、鳥とか豚とか牛とかやけど……好きなもん頼んで牛乳でも飲んどき」
彼女もツキシマを一瞥した後、直ぐに視線をメニューへと戻す。
「ま、さっきも言ったけどオフやし、多分なんもないから気にせんでええよ。"変わり者"なんか良くある話やし」
アガラにだけ聞こえる様、小さな声で呟いた後、
彼の返事を待たずに、カウンターに向き直り、片手を上げながら余りにもマイペースな口調でバーテンダーに声を掛けた。

「あっすいませーん、私はなんか甘くてガッツリしたカクテルとこのスモークチーズ!んで、こっちの兄ちゃんに牛乳とソーセージ盛り合わせ、あと何か食べたかったら今頼みいや」
「えっ、あっ、じゃ、じゃあ、このナポリタン大盛りで…」
動揺をなんとか抑えつつ、シェバナに続いてアガラも注文を唱える。
……優れた感覚を持つ者なら、アガラの動揺も、果ては……一瞬漏れ出した彼の"匂い"も、嗅ぎ分ける事が出来るだろう。