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アトリちゃん。
俺、たくさん旅をしてきたんだ。
君の記憶を追って、都市って世界に来たんだけど、
最初に歓迎会を開かれちゃってさ。
掃除屋って奴らの相手するはめになって。
それで、黒霧事務所ってところに配属するフィクサーになったんだ。
最初は9級フィクサーでさ、猫探しとか、人探しとか色々して。
あ、フィクサーっていうのは、便利屋で。
恩人との約束で、綺麗なまま君に会う為に、いろいろあって……。
ガンパウダー工房のフィクサーになったんだ。
ならず者の宿舎に居候させてもらったり、
笑う顔に君と俺の話をしたりしたんだ。
色の無い街、時間で色々売買するんだよ。
そんなところで新しい友人が出来て。
太湖という広い湖にも行ったんだ。
泳ぐのも一苦労でさ、本当、参ったんだよ。
そしたら、1級フィクサーになってて。
戻ってきたら、裏路地を牛耳る指達に因縁付けられてさ。
礼儀だったり、信仰だったり、義理だったり、芸術だったり、仁義だったり。
後悔を消し去りたいっていう人もいて。
そんな旅をしていたら、皆が俺を覚えてくれて。
愛と苦痛を解く人と戦って、多くの人に助けられて、
透明の軌跡、なんて言われる特色になった。
そう、特色になったんだ。1級フィクサーの中でも、上澄みの存在だってさ。
まさか俺が、色なんてなかった俺が『色』を授かるなんてね。
でも、透明ってなんだよって話だよな。
どうせなら君の色が良かったなんて思ったよ。
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