カオスドラマX

Gray Traveller / 681

681
わったん 2026/06/28 (日) 20:12:03 >> 679

「……」
「ご機嫌如何かな、透明の軌跡」
「部下が失礼を働いていないか?どうか寛大な処置をして頂けると有難いものだ」

「……誰だよアンタ」

ジャキッ。
数多の銃口が透明の軌跡へと向けられる。
先まで背を向けて跪いていたジェンマでさえ、添えていた銃口を光らせていた。
ダンクの手が上がると、その銃口もまた、自然と下ろされ、先までの体勢へと皆が戻る。

「なるほど」
「私は親指アンダーボスのダンク」
「君が今身に着けている装備」
「それら親の家を占領したものだ」

「このガンブレードと……あとコートか」
「随分な鈍らだよな。どういう意図で作ったか知らねぇけど」
「殺傷能力の低さから見て、人を殺さないようにでもしてんのかね」

「ヴォールカ所長の意図は概ね理解している」
「君が都市に染まらないように」
「都市を思い出で彩る事が出来るように」
「その武器を託したであろうから」

「誰の意志で、誰の為なのか分からんな」

「……」
「12区の厳戒態勢を敷いたのは君だ」
「その想いは、ガンパウダー工房、そしてその礎として刻まれた黒霧事務所によるもの」
「6級フィクサー時代に見せてくれた君の想いは、一体何処へ行ってしまったのだろうか」

「さぁな。少なからず俺にはそんなもんがないみたいでな」
「例えその心があったとしても、内容が抽象的すぎる」
「都市に染まらないように……?」
「んなもん無理に決まってんだろ」
「先にやったもん勝ちのこの世界、善人ぶった奴が死ぬのは目に見えている」
「俺はただ、其処で生き抜く為にコイツを振るうだけ」

「……」
「私の言った通りになってしまったのか……」

目を細め、何処か寂し気に視線を落とすダンク。

通報 ...