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黎明と黄昏、日の出と日没、星明かりに月に太陽。
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全ての時間がそこに集約されているかのような空の下、地平まで続く虹の花園の中心で、他所から来たお姫様は王子様に問いかけました。
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「あなたは幸福ではないの」
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問いかけに対し、王子様は少し困ったように首を傾げはにかみます。
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「いいえ、私は幸福ですよ。あなたにそう思わせてしまったのであれば、謝りましょう」
事実
「謝らなくていいの。これはそう、ネタバレだから。 だってあなたの笑顔、悲しそうだもの」
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「そうでしょうか。もしそう見えたなら、何か"そう見えるだけの"理由があるのでは?」
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「意地悪ね。ああでも、そう。意地悪で当たり前ね……よく似ているもの、喜ばしくない事に。
ここにはあなたの民はいない、ここにはあなたの望むものはいない、ここには……藍があって、愛がないから」
「そんなはずはありません。あなたが"そうあれ"と思い描いたのだから、この世界に望むものしかないはずです」
「そう、だから存在しないの。
だって――――――――――――」
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「 私はルナではなくて
あなたはヴィナミスじゃないのだから。 」
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