尊敬する議長、上院議員、下院議員の皆様。
親愛なる国民の皆様。
そして、世界の友人たちへ。先日、私は国家の将来を左右する重大な報告を行うため、この合同会議を緊急に招集いたしました。
皆様もご承知の通り、ナムルノにおける危機は、単なる一国の政変ではなく、我々アンデシア、そして自由と民主主義による国際秩序に対する挑戦でもありました。
しかし、我が国は躊躇しませんでした。
立ち上がった人々の救いを求める声を、決して聞き逃しませんでした。我々は迅速に行動し、同盟国と連携して『アルゴノーツ作戦』を実行し、混迷の地へ身を投じました。
今日、私はここで一つの歴史的な事実をお伝えします。
作戦は成功しました。
専制と隷従の影は遥か彼方へ退き、ナムルノの独立と国民の生命は守られました。
これはアンデシアが国際社会の一員として、また自由主義世界の先駆けとして果たすべき責務を全うした証であり、我が連邦軍の忠実な職務と献身の結果に他なりません。
ISTOの強固な結束と決意は、ベルリン=パリ協定による侵略を未然に防ぎました。
この勝利は、戦場だけにおけるものではありません。それは、自由は守られるという国際社会の摂理の勝利であり、また同時に、ISTOの同盟国も決して孤立しないという証明です。
ISTOは恐怖ではなく、希望によって結ばれています。
我々は征服と支配の為に戦うのではなく、人々の生命、幸福、そして尊厳を守るために立ち上がるのです。
彼らが同盟国を侵略の標的にするのに対し、我々ISTOは同盟国を守り、共に明るい未来を築きます。
私は今、この議場から世界に呼びかけます。
『アルゴノーツ』の精神は、すべての人々に平和と安寧をもたらすのだと。
その旅路を、我々は志を同じくする国々とその国民の方々と共に進み続けます。ナムルノの空に翻る旗は、ただ一つの真理を示しています。
ISTOは希望の盾であり、自由の守護者である、と。
しかし、ここで安堵してはなりません。
未だ危機は完全に去ったわけではなく、我々は「平和を守る決意」と「国民を守る力」を持ち続けなければなりません。
よって、私は議会に対し、今後の国際協力、また、防衛強化に関する法案を速やかに審議し、国家の安全を万全とするよう求めます。
そして最後に、私が国家の長として、この演説を聞いているすべての人に伝えたいことがあります。
アンデシアは屈しない。
アンデシアは背を向けない。
そして、アンデシアは常に、国民の未来を守るために前進し続けるのです。神よ、アンデシアを祝福し給え。
アンデシア連邦共和国第24代大統領
アルフォンソ・リカルド・トーレス・デル・バジェ