「落ち着けスコール4!
スコール1より全機、
フォーメーションを組みなおして対応する!」
低空に飛び込み、再び網を張り直そうとする。
その次の瞬間だった。
「敵機視認! 太陽の方向だ!」
上からこちらに向かって、
敵機が特徴的なシルエットを見せながら
一直線に突っ込んでくる。
「こちらスコール7、レーダー照射を受け―」
最後まで無線を言い終わる間もなく、
高速で敵機は地上へと飛び去って行った、
「スコール7が撃墜!」
それと同時ににいたS-34Bが素早く対応し、
敵機を追いかけて落ちるように急降下する。
「FOX2! FOX2!」
そして数秒後、パイロットは信じられない物を見ることとなった。
敵機が180度旋回し、短距離AAMをいとも簡単に回避する。
そして重力など知らないかのように、
いとも簡単にそのまま大空へと突き進んでいった、
「一体何なんだよ、あのバケモンは!?」
「機体は一人前だがまだパイロットは半人前だ!
避ける時の動作が大きい、落ち着けばやれる!」
気が付けば自分も叫んでいる。
敵機は再びこちらへと向かってきていた。
「こちらスコール4、敵機後方! 振り切れない!」
…考えるよりも先に反射神経で動いた。
「あばよ、ブービー!」
奴がミサイルを撃とうとする一瞬の隙を狙い、
機体を横滑りさせて後ろに食らいつき30mm機関砲を乱射する。
勝負は一瞬で付いた。
「こちらスコール1、
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