「ああクソ、もう軽機の弾丸が切れやがった!
こうなったらぶっ殺せるだけぶっ殺してやる!」
「容疑者は依然として発砲中!」
「牽制するぞ! あそこの遮蔽物まで前進する!」
「片手で短機関銃ぶっ放せる相手に勝てるかよ!?
しかも軍用銃だぜ!?」
「こっちも軍用だろうが! 行け!」
その時、犯人は不幸なことに上空を
ゆっくりと飛行している海南武警のヘリに気づいていなかった。
空中に不気味に静止しながら、
搭載している14.5mm対物狙撃銃の狙いを定めている。
「…本部から発砲許可が出た。
無力化させていいぞ」
「了解」
次の瞬間、対物狙撃銃が辺りへと乾いた銃撃音を
響かせながら一発だけ発砲した。
直後、犯人が乱射していた軽機関銃が
それを持っていた右手ごと地面に吹っ飛んでいく。
「お、俺の手が! 手がぁ!」
悲鳴を上げながら右手首を抑えている犯人に対し、
海南武警の隊員たちが無慈悲にも銃を向けながら
この島において最も多用されているであろう
単語を形式的に言い放つ。
「
こうして一つの出来事が終わり、そしてまた―
海口市の一角にある一棟のビルで、
再び一つの出来事が新たに起ころうとしていた。
「昨日BISから送られてきたデータなんですが…
どうやら、事態は一刻を争うようです」
「…何? ここの政府は、一体全体何を考えてやがるんだ?」
→Audi, Vide, Tace/聞け、見よ、黙れ
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