「あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!!!」
絶叫しながら体を跳ね上げる。しかし、さっきのような真っ暗な空間ではない。
一定のリズムを刻む電子音、静かで真っ白な部屋。
「っ、、、、、、あ、、、、」
安堵とともに大粒の涙が、とめどなく頬を伝う。
「アー、、、サー?」
右手に温もりを感じる。そして、目を丸くしてこちらを見る女性。黒い長髪が揺れ、オレンジのインナーが見え隠れする。
「ルイーシャ、、、、ルイーシャっ!!」
泣きながら彼女は抱きつく。本来守る対象のはずの彼女に、今は弱い自分をさらけ出している。
「アーサー、、、良かった!!、、、ルーカスさんから、、連絡があって、、、それで、、」
ルイーシャもアーサーを抱き返す
「ルーカス、、、あいつめ、、、気が利くじゃない、、、」
安堵とともに、軽い会話を交わす二人、しかし、ふと思い出す。
「あの2人は?」
「あの二人?、、、ああ!アーサーを病院に連れてきてくれた人たちね!ごめんなさい、、名前は聞けてないらしいの。出来ればお礼を言いたいのだけど、、、」
ルイーシャは申し訳なさそうに話す。そんな彼女の頭を優しく撫でる。
「どうしたの?アーサー?」
きょとんとした顔で聞いてくるこの顔が、何とも愛くるしい。そうだ、帰って来たのだ。
「いや、、、なんでもないわ。いつか、この借りを返さないとね、、、あの二人に。」
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