「じゃ… ぼちぼちやるか。
おい、開錠頼む」
「了解!」
次の瞬間、既に多数の銃口が空いている建物の入り口めがけて
多脚戦車の12.7mmと7.62mmガトリング砲が炸裂した。
銃弾が壁を貫通して入り口の周辺で
待ち伏せていたギャングを片っ端から打ち抜き、
射撃が終わり次第即座に武警の一個分隊が
壊れかけているドアを蹴り開けて突入していく。
内部はすでに血の海になっていた。
いくつか死体が転がっており、
その周りに千切れた腕だの足だのが吹っ飛んでいる。
「入り口付近は全滅か。息のある奴はいるか?」
「いえ、何処にもいません。
そこらじゅう血だらけですよ」
奥には木製のドアがあったが、
貫通している形跡はない。
中にまだ人がいるな…
「スタングレネードを使いますか?」
「どうせ上は逮捕者が出なくても構わないんだ。ただのグレネードでいい」
中に一発の破片手榴弾を投げると
部屋の中から怒号と叫び声、
それから走り回る物音が聞こえて来て―
爆発音。
中にいたギャングの一人がドアを開けてかろうじて出てきたが、
直後に倒れて動かなくなった。
背中には手榴弾の破片がいくつか突き刺さっているが、
それでも念のためで2発の拳銃弾をぶち込まれる。
「突入」
そう分隊長が静かに言うと、
武装警察たちが中でうめき声を上げながら
地面に転がっているギャング達を素早く掃討していく。
息があろうがなかろうが、頭に一発ずつ叩き込んでいった。
「殺してやる、殺してやる、殺してやる…」
一人のギャングが最後の抵抗をするべく
震えた手で自動拳銃を向けようとするが、
まともに銃を上に上げる事すらできていない。
「出来るもんならな」
そう言ってリボルバー銃を男の額にぶっ放した。
力が抜けた手から銃が抜け落ちる。
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